ゴーン・ガール
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

11億7018万円[2]
テンプレートを表示

『ゴーン・ガール』(GONE GIRL)は、2014年公開のアメリカ合衆国のミステリー映画である。監督はデヴィッド・フィンチャーが務め、ベン・アフレックロザムンド・パイクニール・パトリック・ハリスタイラー・ペリーキャリー・クーンキム・ディケンズらが出演している。

原作は2012年発表のギリアン・フリンによる同名の小説で、フリンは脚本も担当している。2014年9月26日に第52回ニューヨーク映画祭でワールド・プレミア上映された。10月3日にアメリカほか各地で一斉に公開され、日本では約2ヶ月後の12月12日に公開された。
ストーリー

5回目の結婚記念日の朝、毎年恒例となった妻エイミーの宝探しクイズが解けないでいたニック・ダンは、双子の妹マーゴの店から自宅に帰ったところで妻が失踪していることに気付く。彼女は幼少期から父親の書いた児童文学シリーズのモデルとして有名であり、状況を知った警察は即座に失踪事件として捜査を開始する。ニックもエイミーの両親とともに捜索の協力を呼びかける活動を行うが、メディアの扱いはまるでニックが犯人であるかのようだった。

一方、回想シーンではエイミーの視点から幸せだった結婚生活が崩壊していく様子が、彼女の日記を引用しつつ描かれていく。夫妻は不況の影響で仕事を失い、がんを患ったニックの母親のために夫の地元、片田舎のミズーリへ引っ越すことにもなった。母が亡くなった後もニックは地元から離れる気はなく、妻に出資させて妹のマーゴとバーの経営を始めるが、やがて地元の短大で講師の職に就く。

地元警察の刑事ロンダ・ボニーは捜査を進めるうちに、ニックが妻の日常を知らなかったこと、夫妻には金銭的問題や家庭内暴力があったこと、エイミーが銃を求めていたことを示す証拠を見つけていく。さらには、台所の床から大量の血液を拭き取った痕跡が出てくるなど、証拠はすべてニックに不利なものばかりだった。ニックへの疑いが深まる中、ボニー刑事はエイミーの書いていた日記を見つける。

だが、エイミーは実は生きており、殺されたように見せかけたのはニックの浮気を知った彼女の復讐だった。夫に知られぬよう近所の妊婦と仲良くなると彼女の尿を使って妊娠を偽装し、ニックに疑いが向くような証拠や日記を用意するなど、計画を緻密に練り、時間をかけて準備していたのだ。失踪当日、自宅を事件現場であるかのように偽装したエイミーは購入しておいた車で町を離れ、外見を変えるとモーテルでの生活を始める。

エイミーのクイズを解いたニックはエイミーにはめられたことを知り、彼女の目的が自分を死刑にすることだと気付く。夫が妻を殺害したケースを専門とする弁護士タナー・ボルトに連絡を取り、自らの無罪を証明するため彼女への反撃材料を探し始める。調べてみるとエイミーには以前、思い通りにならない男を嵌めて犯罪者に仕立て上げた過去があった。しかし状況を打開するには至らず、タナー弁護士はニックがテレビに出演して浮気を告白し、反省の態度を示すことを提案する。

失踪から数日、エイミーは偽名を使って生活しニックの死刑を待っていたが、些細なミスから生活資金を奪われてしまう。残った荷物を積んで車を走らせるが行く当てもなく、以前交際していたデジー・コリングスに助けを求める。デジーはニックに殺されないために逃げたと語るエイミーを信じ、自分の別荘にかくまうことにする。

悪い印象を変えるべくニックがテレビ番組に出演しようとした矢先、浮気相手であるアンディがエイミーの両親とともに記者会見を開いて不倫を告白し、しおらしく反省する様子が放送される。タナー弁護士とマーゴは頭を抱えるが、ニックは覚悟を決めてテレビ番組のインタビューを受ける。自身の過ちを認め、夫として完璧でなかったことを謝罪し、エイミーに家に帰ってきてほしいと訴えるニックの姿が放送されると、すぐさま世間の印象が変わり始める。

放送を見たエイミーにもニックへの想いが再び芽生えていた。デジーは献身的だが独り善がりで束縛的な一面もあり、辟(へき)易としていたエイミーはレイプされたかのような証拠を捏造すると、帰ってきたデジーを誘惑。性行為中にカッターで彼の首をかっ切って殺害してしまう。

失踪から30日後、テレビ局のスタッフが張り込む自宅に血まみれのエイミーが帰ってきた。運ばれた病院でエイミーは警察からの聴取に対し、デジーに誘拐されレイプされたと主張する。彼女を疑うボニー刑事は証拠との矛盾について質問するが、上手くかわされてしまう。

エイミーとともに自宅に戻ったニックが彼女に詰め寄ると、本性を現したエイミーは殺人を悪びれる様子もなく自身を正当化し、ニックがテレビ番組で見せた「妻の帰宅を嘆願する夫」こそが理想であり、これからも理想の夫であり続けることを要求する。ニックはそれを拒絶し、いずれ家を出て行くと宣言する。

世間は無事に生還したエイミーを持てはやし、FBIも捜査を終えてしまったが、ニックは彼女の真実を暴露することを諦めていなかった。自宅でテレビ番組のインタビューを受ける際に暴露を決行するつもりだったが、インタビュー直前にエイミーから妊娠したことを告白される。ニックが破棄されたと思っていた精子バンクのニックの精子は、実は破棄されていなかったのだ。怒りのあまり壁に彼女の頭を打ち付けるニックだが、理想を追求するエイミーの凄みに気圧(けお)されてしまう。

インタビューを終えたニックはマーゴの家に向かい、子供が成人するまではエイミーと人生を共にすることを打ち明ける。マーゴは彼の身を案じ泣いて反対するが、ニックは子供に対する責任感から覚悟を決めていた。

放送されたテレビ番組には、困難を乗り越えて通じ合い、懐妊を喜ぶ夫妻の姿が映し出されていた。
キャスト

※括弧内は日本語吹替

ニコラス(ニック)・ダン -
ベン・アフレック森川智之
バーの経営者。

エイミー・エリオット・ダン - ロザムンド・パイク加藤有生子
ニックの失踪した妻。

デジー・コリングス - ニール・パトリック・ハリス川中子雅人
エイミーの元彼。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:53 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef