ゴールドグラブ賞
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2012年のア・リーグ中堅手部門では、全中堅手で最低のDRSを記録したアダム・ジョーンズが、DRS1位のマイク・トラウトらを押しのけて受賞し、物議を醸した[4]。
印象に左右されやすいこともあり、最終的に、本来賞に関係ない指標である打力が判断材料となってしまうケースも多々ある。1988年から5年連続受賞したアンディ・バンスライク(当時パイレーツ)は、受賞以前に「自分が受賞するためには3割30本ぐらい打たないと無理だ」と語っていた。当時はアンドレ・ドーソン、デール・マーフィー、エリック・デービスと言った強打者や、後に殿堂入りした好打者トニー・グウィンといった選手が常連であった。シカゴ・ホワイトソックスのオジー・ギーエン元監督は、「ゴールドグラブ賞は打撃成績で決まっている」と、選考基準に疑問を呈していた[5]。
また、ラファエル・パルメイロは、アメリカン・リーグ一塁手部門で、1997年から3年連続で受賞しているが、1999年は一塁手としては、28試合しか出場しておらず、この選出は、前年までの受賞実績が反映されたものと思われ、現在も疑問視されている[2]。
一度ゴールドグラブ賞の常連となった選手は、年齢や故障によって守備力が衰えた後も、イメージや実績だけで受賞してしまいがちだという指摘もある[2][6]。2001年から9年連続受賞を果たしたトリー・ハンターは、2006年からUZRが毎年マイナスを記録するなど守備力の衰えが顕著だったが、中堅手から右翼手にコンバートされる前年の2009年までゴールドグラブ賞を受賞し続けた[7]。
一方で上記問題点を受けて、2006年に制定されたフィールディング・バイブル・アワードとは別に、2012年にMLB機構でもセイバーメトリクスを基にした客観的でより純粋な守備貢献度の高い選手を選出する優秀守備選手賞が制定されたが、2017年の左翼手部門でマーセル・オズナ(DRS+11)よりも劣るアレックス・ゴードン(DRS+9)が選出された(両選手とも同年のゴールドグラブ賞受賞者でもある)。同年、同じセイバーメトリクスを基にしたフィールディング・バイブル・アワードでは、左翼手部門でブレット・ガードナー(DRS+17)が選出されており、上記で述べられている問題点がセイバーメトリクスを基にしても解決されておらず、結局適切な評価がされているかは疑問視されている[8][9][10]。
歴代受賞者ポジション別の詳細は「ゴールドグラブ賞受賞者一覧 (一塁手)、(二塁手)、(三塁手)、(遊撃手)、(外野手)、(捕手)、(投手)」を参照*ポジション別最多受賞者野球殿堂入り選手
初年度のみ両リーグより1名ずつの選出
1961年から2010年まで外野手は左翼手・中堅手・右翼手の区別なく各年3人ずつ選出
アメリカンリーグ
1957年から2021年まで年
度一
塁
手二
塁
手三
塁
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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