ゴーストライター
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この項目では、著作家について説明しています。その他の用法については「ゴーストライター (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「代筆」はこの項目へ転送されています。依頼人の代わりに文章を書く職業については「代書屋」をご覧ください。

ゴーストライダー」とは異なります。
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出典検索?: "ゴーストライター" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2012年9月)

ゴーストライター(ghostwriter)とは、書籍や記事、脚本などの代作を生業とする著作家のことである(以下、ゴーストと表記)。なお、変名を使い正体を明かさないまま作品を公表する覆面作家とは異なる。
概要
出版業界

本人が話したことを一言一句そのまま書かせる「口述筆記」から、本人の書いた文章を読みやすく加除訂正する「編集・リライト」もあれば、ほとんど書き下ろしに近い「代筆」まで、様々なケースが見られる。執筆の実作業を担った人物に対して謝辞その他の何らかの形で名前が出る場合もあれば、まったく出ないことも少なくない。「構成」や「協力」や「編集協力」など、一見すると曖昧な名目で本の扉の裏側や目次の最後や奥付の前や奥付などで、目に付かない形で名前が出る場合もある[1]。ゴーストが勝手に名乗りを挙げることは、出版業界のモラル上の大きなタブーとされているが、ゴーストライターがゴースト以外の作品で成功した場合、その名義を表に出してゴースト時代の作品が復刊されることもある。「著者」の態度は人によってさまざまで、ゴーストライターに手伝ってもらったことを公にする人から、追及をされない限り黙っている人・あくまで自分で書いたかのように振る舞う人も多い。

たとえば、文筆を主業としないタレント俳優政治家スポーツ選手企業経営者学者・その他、著名人の名前で出版されている本のうちのかなりの割合が、多かれ少なかれゴーストを使っていると言われる[2]。書籍『社長と経営者のための企業出版入門』には「原稿作成はゴーストライターのお仕事です」という一節があり「イメージ上、それを公にしていないだけです」と説明されている。学者、研究者の場合は論文は自分で書くものの、一般向けの書籍などではゴーストライターが関与することがある。最近では芸能人アスリートのブログにも、ゴーストライター(スタッフによる代筆)が使われる例がある。ノンフィクションライターの窪田順生は、「国会議員に社長にタレント、プロ野球選手、登山家、大学教授、医師、投資コンサル……変わり種では、女カリスマ社長なんかの代筆をさせていただいたことがある」[3]と書いている。講談社の編集者だった伊藤寿男は、自分が担当した中でゴーストライターでなかったのは桂三枝(現・六代 桂文枝)と秋吉久美子だけで、ほとんどがゴーストライターであったと明かし、「読者も事情を知っているのだから、古い習慣はやめて本来のライターの名義を入れるべき」としている[4]

過去には、著者の名義になっている人物が生放送などの場でつい、口を滑らせてしまった例も見られる。例えば歌手・タレントである松本伊代オールナイトフジ1984年12月29日)で、“自筆エッセイ”の内容を司会者に聞かれた際に、「まだ読んでない」と返答してしまった事例などがある[5]。詳細は彼女のリンクを参照。

ゴーストライターのほとんどは、作家やジャーナリスト・評論家・フリーライター・新聞記者・雑誌記者などの、物書きのプロフェッショナルである[6]。高い知名度を持つ作家が、かつてゴーストを務めていた経験があったり、逆に自身がゴーストを使っていたりする場合もあるとされる。知名度のある人物が表の顏となり、実際の作業は裏方に任せるからである。ジャーナリストの肩書があっても、自分で書かない人もいる。その場合、著者と並んで「取材班」という署名がつくこともあるが、つかないことも多い。ほとんど丸投げのこともある。とあるニュースサイトには、次のような話が紹介されている。「かつて『新進気鋭』のジャーナリストが出版した本が話題になったが、このジャーナリストはほとんど自分で書いていないと噂になった。実際に著者の知人も、出版社からの依頼で取材してまとめたものが、ほぼそのまま、そのジャーナリストの新刊に掲載されたことがあった」、「『自称』ジャーナリストが担当していたラジオ用「ニュース解説」の原稿を丸投げされていた知人もいる。このジャーナリストは収録直前に初めて原稿を読む。つまり、自分の名前で視聴者に伝えるニュース解説を他人に作らせ、直前までその内容も知らないのだ。ちなみにこの人物、メディアに登場しては、悪びれることなく嘘の実績を話す」[7]

ゴーストライターが重宝されるのは、著名人といえど文章を書くことを生業としていない者がゼロから原稿を書き上げるのは現実的には難しいこと・また書いたとしても、そのままでは読みづらく読者が理解しにくい文章になりがちだからである[8]。そのため、ゴーストライターは文章を書き慣れない人をサポートし、文章の質や量の向上に寄与しているとも言える。『女性自身』誌で7年間に150本の手記をゴーストライトしたルポライターの竹中労は、その意味でゴーストライターは必要であると主張している[9]。その一方で、竹村健一の盗作疑惑や、俳優の長門裕之の『洋子へ』のケースのように、時として内容が問題になった際に文責の所在が曖昧にされることがある。

みずからもゴーストライターを務める吉田典史によれば、「約9割のビジネス書は、ゴーストライターが書いている」[8]という。その理由は、ビジネス書では文章力よりも著者の知名度とコミュニティ(ファン)の存在が重要視されるからである。発売直後に一定部数の売れ行きが見込めなければ、出版の企画そのものが成立しない。また無名の経営者が企業出版(自費出版)を行なう場合は、最初の数百冊を大手書店を通して自費で買い上げることもあるという。これは、大手書店のランキングで上位に掲載されることを目的とした行為である。いわば、大手書店は『ランキングを売って』いるともいえる。吉田は、自分で書いてない者が著者を名乗るのが「詐欺なのか、それとも詐欺ではないのか。わたしはいまなお、この問いに答えることができない」と、言葉を濁している[10]

ビジネス書のゴーストライター業が生業の大半である上阪徹は、ゴーストライターという言葉がネガティブに聞こえることから、自著『職業、ブックライター』にて、「ブックライター」という呼び名を提唱している。この本では、毎年10冊以上のゴースト本を出している自分の生活を語っている。また、ゴーストとして担当した本であとがきを執筆する際に、自らと編集者の名前を出して謝辞を代筆してしまうが、編集者に削除されることもあると述べている[11]。ゴーストライターをするときの「著者」への取材時間は、一般的に10?20時間とされている。中には5時間で書くケースもあれば、何カ月もかけて密着取材をするケースもある[12]

ブロガーイケダハヤトは、世の中にある多くの本と同様に「自分の本は編集者の手が入っており、作品によっては半分近く編集者が書いている」、と開示している。その際に「エンドロールでずらずらと関係者の名前が並ぶ映画やゲーム」のように、「他人の手を借りて制作した場合は、そのことを開示する」というルールを提唱しており、実際に「電子書籍『ブログエイジ』は共著者として編集者」をクレジットしたものの、「紙の本」の業界においては「文化の壁があるようで、実現には至っていません」と述べている[13]

アメリカの出版業界では、スポーツ選手や企業人などの文章の素人が出版する際にはライターやジャーナリストとの共著として発表されることが多い。この場合の共著者とは、クレジットされたゴーストライターであり、文章執筆のすべてを請け負っている[14]。しかし、クレジットされるからと言って問題がまったくないというわけではない。アメリカで2006年に出版された『スリー・カップス・オブ・ティー』は、登山家から慈善活動家に転身したグレッグ・モーテンソンの自伝として売り出された。この本は、発売後4年(220週)もの間、「ニューヨーク・タイムス」紙のベストセラー(ノンフィクション部門)ランキングに載り続けたベストセラーであり、世界39カ国で翻訳、販売され、総計400万部以上を売り上げた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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