ゴッドファーザー_(映画)
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その舞台裏の物語は、2022年に『ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男』としてドラマ化された(主人公はアルバート・S・ラディ[31]。『ゴッドファーザー』の原作者マリオ・プーゾは晩年、「映画産業はベガスよりも、そしてマフィアよりも、ずっとクセモノだと思う」と述懐している[32]
企画の発足本作で描かれた時代の五大ファミリーのボスとその妻たち(1949年撮影)。左から2番目にラッキー・ルチアーノ、中央にフランク・スカリーチェロバート・エヴァンス(2012年)

イタリア系の小説家のマリオ・プーゾは5作目の長編小説の題材として、ニューヨークの犯罪ファミリーを選んだ。出版社からわずかな前払い金を受け取って書き始めた小説『マフィア』をパラマウント映画が知ったのは1967年、同社のスカウトが当時のパラマウントの製作担当副部長のピーター・バート(英語版)に60ページの未完成原稿を紹介したときであった[33]。バートはこの作品が「マフィアの物語をはるかに超越している」と感じ、プーゾに12,500ドルのオプションと、完成した作品を映画化する場合には8万ドルの報酬を約束した[33][34]。プーゾの代理人はこのオファーを断るように言ったにもかかわらず、プーゾは無類のギャンブル好きで金に困っていたためこの契約を受け入れた[33][34]。パラマウントの制作部長であったロバート・エヴァンスによれば、1968年初頭にプーゾと会ったとき、彼はギャンブルの借金を返済するために1万ドルを緊急に必要としていることを打ち明けていた[35]。1967年3月、パラマウントは映画を作ることを期待して、プーゾの今後の作品を経済的に支援することを発表した[33]。プーゾはパラマウントの経済的援助を得て執筆を進め、1969年3月10日に446ページからなる小説『ゴッドファーザー』を上梓した。原作は同年9月に売上げ1位を記録し、その後67週間にわたって「ニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト」に留まり、2年間で900万部以上を売り上げることになる[36][37][33][38]

1969年、パラマウントは8万ドルでこの小説を映画化する意図を確認し、1971年のクリスマスに映画を公開することを目指した[注 4] [34][39][40][41][42]。同年秋から1970年冬にかけて、ピーター・バートとロバート・エヴァンスは製作スタッフを探しにかかるが、有名なプロデューサーたちはマフィアを理想化したようなこのプロジェクトに加わることに消極的であった[43]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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