ゴッドファーザー_(映画)
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ブランドは、このプロジェクトが血と根性の物語ではなく、「企業精神についての物語」であると知り、興味を示した[32]。しかし、ブランドは当時既に大物俳優であったものの、直近の映画におけるパフォーマンスが悪く落ち目と見られており、さらにわがままで現場をかき乱す俳優だと思われていたため、スタジオ幹部たちは敬遠した[60][68][106]。コッポラは、ブランドかローレンス・オリヴィエをその役に好んだが[107][108]、オリヴィエの代理人はオリヴィエが病気であると主張してその役を拒否した(しかし、オリヴィエはその年の終わりに『探偵スルース』で主演を飾っている[32])[108][109]。スタジオは主にアーネスト・ボーグナインをこの役に推していた[107]。その他、ジョージ・C・スコット、アンソニー・クイン、オーソン・ウェルズ、ダニー・トーマスなどが検討された[107][110][111]。ウェルズはパラマウントがこの役を希望した[112]。ブランドに関してコッポラとパラマウントの間で数ヶ月間議論した後、ヴィトー役に関する最終候補はボーグナインとブランドの2人となり[113]、パラマウント社の社長スタンリー・ジャッフェがスクリーン・テストを要求したのは後者であった[114][115]。しかし、その選択は、スクリーン・テストの要求に加えて2つの条件があってのことであった[注 9][32][118]。それは、前渡金なしかつ低いギャラで仕事をすること(5万ドルの保証と興行収入に基づく変動制の報酬で契約)、そしてブランドの行動によって製作に遅れが生じた場合には、彼が経済的にその責任を保証することであった[32][118]。ブランドにとって最もショッキングなことは、スクリーン・テストを受けることであったが、コッポラは賢明にも、ブランドと連絡を取ったとき、スクリーン・テストをしたいとは頼まなかった[32]。ただ少し映像を撮りたいだけだと言って、ある朝、彼はヒロ・ナリタらを連れてカメラとイタリアらしい小道具を持って彼の邸宅に向かった[32][118][115][119]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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