ゴッドファーザー_(映画)
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ロバート・エヴァンスは、この映画を「ethnic to the core」(根っからのエスニックなもの)で観客が「smell the Spaghetti」(スパゲッティを味わう)ほどにするために、イタリア系アメリカ人によって監督されることを望んだ[32][49]。当時のパラマウントの最新のマフィア映画であった『暗殺』は興行成績が非常に悪かったが[38][50]、エヴァンスはその失敗の理由をイタリア系のキャストやクリエイターがほとんどいないことだと考えていたためであった(監督のマーティン・リットと主演のカーク・ダグラスはイタリア系ではなかった)[35]。 今回の新作では、第一候補としてまずセルジオ・レオーネにオファーしたが[51][52]、レオーネは自身のギャング映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』に取り組むため、この誘いを断った[51][52]。その後、ピーター・ボグダノヴィッチに声をかけたが、彼はマフィアに興味がなかったため断った[53][54][55]。さらに、ブルードーンとパラマウントの社長であったスタンリー・R・ジャッフェは、有名な監督たちにオファーをしはじめた[32]ピーター・イェーツリチャード・ブルックスアーサー・ペンコスタ=ガヴラスオットー・プレミンジャーといった面々であったが、マフィアをロマンチックに描くことは不道徳であるとして、全員にそのオファーを断られた[32][56][57]。そこでピーター・バートは、低予算で仕事ができるイタリア系の監督として、最新作『雨のなかの女』が興行的に不発に終わっていたフランシス・フォード・コッポラを提案した[58][32]。当時のコッポラは批評家からの評価は高かったが、興行的にはまだ成功を体験していない、いわばマイナーな監督であった。コッポラは当初、プーゾの小説がいかがわしく扇情的で「pretty cheap stuff」(かなり安っぽいもの)だと述べて、オファーを断った[35][59]。しかし当時、コッポラのスタジオであるアメリカン・ゾエトロープは、ジョージ・ルーカス監督映画『THX 1138』の予算超過のためにワーナー・ブラザーズに40万ドル以上の借金をしており[60]、また彼の経済状態の悪さと、ルーカスなどの友人や家族のアドバイスもあり、コッポラは最初の決定を覆して仕事を引き受けた[57][61] [62]
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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