エイプリルフール企画『ゴジラVSタイガース』(2022年)に登場。
西宮市付近に現れ、放射熱線を吐くなどして町を蹂躙しながら阪神甲子園球場へ進撃する。到着したところで虎龍隊「タイガース」が極秘開発していた対ゴジラ最終兵器「虎龍」(メカトラッキー)による迎撃に遭い、放射熱線を金属バット2本で撃ち返されるなどの反撃に遭う。
監督・特技監督を務めた東京現像所ゴジラ部所属の清水俊文は元東宝映画の演出部でゴジラシリーズの助監督の経験を持っており、制作に際してオマージュ先である『ゴジラ×メカゴジラ』の監督を務めた手塚昌明にも「思い切りパクりました!」と挨拶しておいたという[164]。
その他の作品
1966年に朝日ソノラマから発売されたソノシート『大怪獣戦 30怪獣大あばれ!!』収録の「宇宙怪獣対地球怪獣」には、宇宙怪獣と戦う地球怪獣陸軍の1体として登場する[165]。
能力
放射熱線放射熱線を吐いて東京の街を破壊するゴジラ(1954年公開の『ゴジラ』のポスターを編集)
ゴジラが持つ最大の必殺技。共通して発動前に背びれが光るものの、作品媒体によって設定や描写が異なる[166]。
『ゴジラ』『ゴジラの逆襲』ではモノクロゆえに白熱光で描写されていたが、『キングコング対ゴジラ』以降はカラー化に伴い、青白い霧状の熱線として描かれるようになる[167][注釈 44]。昭和シリーズでは対象を熱して炎上させるものであったが、平成VSシリーズ以降は爆発させる効果として描かれている[167]。呼称については、『ゴジラ』のポスターに「放射能」と表記されたあと、「放射能火炎」とさまざまな資料に表記されたことから[167]、昭和シリーズ当時の世代には「放射能火炎」の呼称が定着した[出典 27]。一方、平成VSシリーズ以降の世代には前述のビーム状描写からも、「放射熱線」の呼称が定着している[179]。
類似した技または同系統の技として、ミニラのリング状熱線、リトルゴジラ(ゴジラジュニア)の泡状熱線、ハンナ・バーベラ版ゴジラの放射熱線、『ゴジラ ザ・シリーズ』版ゴジラのパワーブレスがある。
平成VSシリーズで特技監督を務めた川北紘一は、肉弾戦を少なくした結果、熱線の撃ち合いが多くなったが、回を重ねるごとに強化していかなければならないという危機感に囚われ、苦労した旨を語っている[180]。
バリエーション
白熱光[出典 28][注釈 45]
初代ゴジラと『ゴジラの逆襲』、『モスラ対ゴジラ』のゴジラが用いた放射能を含む高温の白い熱線。初代は霧状だが、『逆襲』では水流のような勢いがある[184]。後年に登場する熱線のように対象を爆破するほどの威力はないが、水爆のエネルギーを浴びた力らしく、戦車や戦闘機、有刺鉄条網の鉄塔を溶解させるほどの威力があり[187]、『ゴジラの逆襲』では噛み殺した初代アンギラスの亡骸を炎上させる。
放射音はシリンダーの音を火山の噴火と風の音に混ぜたものである[191]。初代ゴジラではスーツはアニメーションによる作画合成、ギニョールの場合はシッカロールを口から噴霧させているが[187]、『モスゴジ』ではオプチカル合成による表現であった[188]。
放射熱線[出典 29](放射火炎[出典 30]、放射能炎[208]、放射能[209]、放射能熱線[210][211]、放射能噴出[212])