プロポーションは、スーツアクターの破李拳竜をモデルにしている[41]。ゴジラザウルスの子供としつつもゴジラの子供であるという要素も出すため、胴体は恐竜で顔にゴジラらしさを取り入れている[37][注釈 7]。また、ゴジラとの共通性を持たせるため、ゴジラザウルスにはなかった背びれを設けている[37]。当初は背びれをゴジラと同じ三つ又状としていたが、最終決定直前デザインの段階で二又状に改められた[36]。股関節は、人間が中に入ることを前提としながらも、実際の恐竜のように胴体の両脇から生えているように見える形状としている[37]。
体色は、大河原から明るいイメージと提示されていたが、検討案の1つとして提出した紫地に青い縞模様を描いたものが好評を得て、模様をつけることも検討されていた[36]。紫は賛否が分かれ、デザイン作業の後半は色と柄の検討が中心となっていった[36]。 造形はサンクアール
造型(ベビー)
スーツの素材には特殊メイクでも使用するフォームラバー(フォームラテックス[36][46])を使っているため[出典 17]、非常に柔らかく肌触りが良かったという[出典 18][注釈 9]。演じる破李拳竜も軽くて動きやすかったと証言しているが、着用時に破かないよう気を遣ったとも述べている[55]。着用時には破李拳とスーツの間に詰め物をすることで体表に凹凸を出し、動きに合わせて凹凸が表面に現れることで筋肉の表現としている[57]。天木は、数日程度で表皮を張り替えるつもりでいたが意外に保ったといい、海に入るシーンでガタが来たと述べている[46]。
頭部は内蔵メカによって重くなるため、造型側で首に支えを設ける予定であったが、破李拳は固定されると首の動きが表現できなくなるため、自身が耐えれば良いとしてこれを断った[59]。
デザイン画では、足の後部の爪は蹴爪として描かれていたが、造型では内側に向けたものとなった[37]。尻尾の先端にも、スタッフが遊びで付けた背びれが付いている[46]。
着ぐるみのほか、表情が細やかに表現できる上半身だけのメカニカルモデルや[出典 19]、メカ内蔵のしなる尻尾や卵から孵る際の後頭部、指が開く両足首だけの造形物なども用意された[出典 20]。上半身モデルは、スーツと同じ原型から作られたが、メカが内蔵されるために表情が険しくなった[46][22]。
天木は造形物の顔は獅子舞に似ていると評しており[46]、梓役の佐野量子も撮影後に獅子舞が出てくる夢を見たという[57][58]。
そのほか、ラストの海のシーン用に1尺サイズの人形が東宝特美によって製作された[出典 21]。
助監督を務めた手塚昌明は、ベビーゴジラの頭部造形物を所有している[65]。
頭部メカの撮影用プロップは、2021年開催の「大ゴジラ特撮王国」にてスペースゴジラの粘土造型とともに展示されている[66]。 登場シーンの撮影は俳優と等身大で共演するため、特撮班ではなく本編班で行われた[出典 23]。監督の大河原孝夫は、当初川北紘一の特撮班がやると思い込んでいたため、他人事のように考えていたという[出典 24]。
撮影・演出(ベビー)