ゴジラの逆襲
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ジェット戦闘機隊のレーダー探査により、紀伊水道のはるか南方[注釈 6]に潜むゴジラの姿が捉えられる。海上防衛隊のフリゲート艦が追撃に向かい、田所博士はゴジラが紀州および紀伊水道沿岸に上陸すると予想する。その海域は海洋漁業KKにとって最重要漁区であり、社長以下一同は心配するもゴジラが進路を変えたことから、大阪市は安堵に包まれる。月岡は婚約者である社長令嬢の秀美とダンスホールでつかの間の逢瀬を楽しむが、そこにゴジラが大阪湾内へ転進したという緊急警報が流れ、ダンスホールはパニックとなる。月岡と秀美は新大阪駅付近の社長宅へ避難するが、そこにはすでに小林が駆け付けていた。社長は工場へ行ったと聞かされた秀美を残し、月岡と小林は工場へ向かう。

ゴジラ襲来を受け、大阪市は厳重な灯火管制が敷かれる。その夜、大阪水上警察署を拠点に防衛隊が集結し、港区沿岸には特車部隊が砲門を揃える。その眼前の海面から現れたゴジラは、飛来したジェット戦闘機隊が投下した照明弾により、外海へ誘導されていく。しかし同じころ、護送車で移送中だった囚人たちが脱走したうえ、そのうち3人は近くにあったタンクローリーに乗って逃走し、警官や月岡らの追跡を受ける。その結果、タンクローリーはガソリン貯蔵所に迷い込み、石油タンクに突っ込んで大爆発を起こしてしまう。たちまち発生した大火災の光により、ゴジラは此花区へ上陸する。その後を追うように上陸したアンギラスとの激戦により、海洋漁業KKの本社工場は壊滅する。激戦を繰り広げた末、ゴジラは大阪城の付近でついにアンギラスを下すと、その遺骸を白熱光で大阪市街ごと焼き払い、大阪湾へ姿を消す。

海洋漁業KKは支社のある北海道を拠点とした活動を余儀なくされるが、小林は北海道で地元の女性と恋に落ち、「花婿」の愛称で親しまれる。業務は順調であり、月岡と秀美の北海道訪問を受けた宴会が料亭で開かれる。月岡はこの料亭で、戦時中に同じ旧日本海軍の飛行機隊にいた旧友の田島・池田両航空防衛隊員と再会する。しかし、一同のもとにゴジラが海洋漁業KKの漁船を撃沈したとの報が飛び込んでくる。

月岡は田島たちとともにゴジラの捜索に向かい、神子島に向かって泳ぐゴジラを発見する。これを受け、小林は燃料が尽きかけていた月岡に代わりを申し出て飛行機で飛び立つ。事務所に恋人の写真を残していた小林はゴジラの足止めを務めるが、攻撃隊の到着後に海へ逃れるゴジラを遮ろうとしたところで白熱光を浴びせられ、飛行機ごと島の雪山に激突して犠牲となる。これがきっかけで発生した雪崩を見た月岡たちは、小林が命と引き換えに残したヒントと捉え、爆撃で雪崩を起こしてゴジラを雪中に生き埋めにする作戦を考案する。そして、月岡も含めた戦闘機隊によって決行された作戦は成功し、ゴジラは生き埋めとなる。小林の無念を晴らした月岡は、感無量の思いで「小林、とうとうゴジラをやっつけたぞ」と呟くのだった。
登場人物
月岡 正一(つきおか しょういち)
[39]
本作品の主人公。海洋漁業KKパイロット[出典 14]。27歳[出典 15]。秀美とは婚約関係にある[40][39]。戦時中は海軍飛行隊のパイロットを務めていた[出典 14]。岩戸島でゴジラとアンギラスを目撃したことから事件に巻き込まれる[40][39]。大阪壊滅後は北海道支社に転勤するが、オホーツク海で再びゴジラを目撃する[39]。墜落した小林機の状況から雪崩作戦を立案し、自らも飛行部隊に参加する[出典 14]

演じた小泉博は、怪獣映画ではあってもファンタジックな芝居ではないため、普通に演じることができたと述懐している[43]

山路 秀美(やまじ ひでみ)[44]
海洋漁業KK無線係[45][44]。同社社長山路耕平の娘である[出典 16]。20歳[出典 17]。婚約者の月岡とは無線で私信も行っている[41]。父親のことは「パパ」と呼んでいる。
小林 弘治(こばやし こうじ)[46]
海洋漁業KKパイロット[出典 18]。26歳[出典 19]。陽気な人物[47][41]。同僚の月岡とともに岩戸島でゴジラとアンギラスを目撃する[47][46]。大阪壊滅後に転勤した北海道支社では、花嫁探しを宣言したことから「花婿さん」というあだ名を付けられる[46][41]。オホーツク海で再びゴジラに遭遇し、自機に熱線を浴びせられた結果、神子島の山腹に激突して死亡する[47][46]。しかし、このとき生じた雪崩をヒントに、雪崩作戦が立案されることとなる[47][46]
山根 恭平(やまね きょうへい)[48]
前作より引き続き登場[7][21]。古生物学者。ゴジラ対策のために大阪へ招かれるが、照明弾による誘導を提案するに留まった[出典 20]
田所博士(たどころはかせ)[50]
動物学者[出典 21]。50歳[出典 22]。対策本部でアンギラスについて解説する[出典 23]
寺沢(てらさわ)[52]
防衛隊幹部[52]。戦時中は月岡らの上官であった[52]。45歳[42][52]
芝木 信吾(しばき しんご)[53]
海洋漁業KK北海道支社長[53]。43歳[42][53]
田島(たじま)[54]
防衛隊隊員[54]。26歳[42]。月岡の学友であり、飛行隊時代の戦友でもある[54]。雪崩作戦の指揮を執る[54]

演じる土屋嘉男によれば、最初の撮影に合流できなかったため、途中から登場する役になったという[55]

井上 やす子(いのうえ やすこ)[56]
海洋漁業KK無線係[56]。19歳[42][56]
山路 耕平(やまじ こうへい)[44]
海洋漁業KK社長[57][44]


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