コーンウォール
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コーンウォール語を共同体の言語として使用する地域は18世紀末まで存在し、1914年に最後の母語話者が亡くなったことが2011年にわかった[27]。1904年にヘンリー・ジェナーの『コーンウォール語ハンドブック』(Handbook of the Cornish Language) が発表された後、コーンウォール語復興の機運が高まった。2000年の調査では、300人程度がコーンウォール語を流暢に操れると推定されている[28] 。コーンウォール語は12の初等教育学校で教えられ、また宗教儀礼や地方自治体のイベントなどで使用されており、2002年に連合王国政府より少数派言語として公式に認知された[29][30]。2005年には限られた額ではあるが政府からの拠出金も受け取った[31]。正書法が2008年に定められた[32]

コーンウォールの鉱業で使用される単語の中には、英語でも鉱業用語として用いられているものがいくつかある[33][34][35]
ナショナル・アイデンティティ2011年の国勢調査で「コーンウォール人」(“Cornish”) だと答えた人の割合

コーンウォールは、ナショナリズム政党であるメビオン・ケルノウ (Mebyon Kernow)、セルティック・リーグ、インターナショナル・セルティック・コングレスなどいくつかの組織により、ブルターニュ、アイルランド、マン島、スコットランド、ウェールズと並んで6つのケルト民族地域 (Celtic nations) のひとつとして認められている[36][37][38][39]アストゥリアス州ガリシア州と並び、コーンウォールはマン島政府やウェールズ政府から8つのケルト民族地域のひとつとしても認可されている。[40][41]。コーンウォールはケルト民族地域の一員として、毎年ブルターニュでケルト文化を祝うために開催されるロリアン間ケルトフェスティヴァルに参加している[42]

コーンウォール地方議会は、コーンウォールの独特な文化遺産と地域的特色を高く評価している。議会はコーンウォールの言語や風景、ケルト系のアイデンティティ、政治史、人々が住む有様、海運の歴史、工業遺産、非国教徒的な伝統などを「特徴的な」文化として位置づけている[43]。しかしながら、コーンウォールに住む人々のうちどの程度の人数が自分たちのことを「コーンウォール人」(“Cornish”) と考えているのかについては不確定な部分も多い。国勢調査などの各種調査の結果は一定していない。2001年の国勢調査ではコーンウォールに住む7 %の人が自分たちをブリテン人 (British) やイングランド人 (English) というよりはコーンウォール人だと考えていると答えている。活動家たちの主張によると、これは国勢調査の公式フォームに「コーンウォール人」という明らかな選択肢がないためであり、人数を過小評価しているということになる[44]。続いて行われた調査では44 %もの人々が自分たちをコーンウォール人だと考えているということが示された[45]。コーンウォールには、国勢調査で「コーンウォール人」という選択肢があればこの問題は解決すると言う人も多い[46]。コーンウォール人としてのアイデンティティを主張する人は3万7000人もいるという数字がしばしば引き合いに出されるが、こうした人々の考えに関連し、2011年の国勢調査の質疑提言にはエスニック・アイデンティティを選ぶプロセスの説明が含まれていた[47]

2014年4月24日に、コーンウォール人はEUの少数民族保護枠組条約で少数民族としての位置づけを認められた[48]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ カントック丘陵の最高地点はおよそ1260フィート(約380メートル)、ブラックダウン丘陵の最高地点はおよそ1000フィート(約310メートル)。
^ 『全訳 世界の地理教科書シリーズ3 イギリス』では「エックス川[10]」。
^ グレートブリテン島本土としてみる場合には、リザード岬は最南端だが、ランズエンド岬はイングランド最西端であっても「グレート・ブリテン島最西端」ではない。島の最西端はスコットランドの Corrachadh Mor である。
^ 行政府はトゥルーロに置かれているが、州都をボドミン(英語版)とする資料(『世界大百科事典 第2版』(平凡社))[17]と、トゥルーロとする資料(『大辞林 第三版』(三省堂))[18]とがある。

出典^ “ ⇒Cornwall: definition of Cornwall in Oxford dictionary (American English)”. Oxforddictionaries.com. 2021年1月21日閲覧。


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