1990年から2019年にかけて消費量も生産量も約500万トン増えている[12]。2017年における1人当たり年間消費量の上位国はアイスランド(9.26 kg)、ノルウェー(8.84 kg)、スイスとボスニア・ヘルツェゴヴィナ(ともに6.33 kg)、カナダ(6.29 kg)、ブラジル(6.26 kg)の順で、日本は3.64 kg(12位)である[48]。
2014年、国際コーヒー機関は2015年から10月1日を「国際コーヒーの日」とすることを決めた[49]。 「コーヒー」はアラビア語でコーヒーを意味するカフワ(アラビア語: ????:qahwa)が転訛したものである。元々ワインを意味していたカフワの語が、ワインに似た覚醒作用のあるコーヒーに充てられたのがその語源である[50]。一説にはエチオピアにあったコーヒーの産地カッファ(Kaffa)がアラビア語に取り入れられたものともいわれている[51]。 この語がコーヒーの伝播に伴って、トルコ(トルコ語: kahve)、イタリア(イタリア語: caffe)を経由し、ヨーロッパ(フランス語: cafe、ドイツ語: Kaffee、英語: coffee)から世界各地に広まった。日本語の「コーヒー」は、江戸時代にオランダからもたらされた際の、オランダ語: koffie(コーフィー)に由来する[2]。かつては前述の『航西日記』のように現地(フランス)の発音をそのまま書き取った記述もあった[36]。 中国で現在使われている「??」の現在知られている最も古い記録は『華英辞典』(1819年)である[52]。中国の文献での王偏の「珈琲」の現在知られている最も古い記録は『海国図志』50巻本(1844年)である[52]。なお、中国語においても、訳語に関して19世紀に試行錯誤があったとされるが[53]、現在では口偏の「??」(k?f?i)とよく表記される[54]。 日本では漢字で「珈琲」のほか「可否」「架非」「加非」「??」などの字も当てられてきた[3][55]。当て字「珈琲」の知られている最も古い日本の資料は、江戸時代末期の医蘭者宇田川榕菴(1798年 - 1846年)自筆の『蘭和語彙集』(年代不詳[56])である[52]。これ以外にも、「可否」(可否茶館)、「カウヒイ」(大田南畝『瓊浦又綴(けいほゆうてつ)』)、「哥非乙」(宇田川榕菴『哥非乙説』)[57]などの表記も過去には用いられた。「珈琲」が宇田川榕菴による造語とする俗説がある。この俗説の初出は奥山儀八郎編「日本珈琲文献略解(七)」『長崎談叢』第27輯(長崎史談会)(1940年)である[52]。「珈琲という字はコーヒーノキの枝を女性の髪飾りにたとえたものである」という解釈もまた、奥山によるものである[52]。 コーヒー豆はブラジルやコロンビアなどの中南米や、ベトナムやインドネシアなどの東南アジア、エチオピアやタンザニア、ケニアなどのアフリカ諸国で主に生産されている[4][5]。また有名銘柄の産地としてハワイ、イエメンなどでも生産されている[58]。また、インドや中国などでも生産されている[10]。また日本でも九州の鹿児島県徳之島や沖永良部島、沖縄、小笠原諸島では個人農園で栽培している[59][60][61][62]。 コーヒー豆の種類は、主に生産地で分類されている。品種名は、国名(コロンビア、ケニア、コスタリカ等)、山域(キリマンジャロ、ブルーマウンテン、エメラルドマウンテン等)、積出港(モカ、サントス等)、栽培地名(コナ、マンデリン、ジャワ等)などにちなむ。
語源
生産詳細は「コーヒー豆#コーヒー豆の生産」を参照世界のコーヒー生産地と豆の名称