コーヒー
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大衆がコーヒーを体系的に認識したのは1980年代以降であり、また急速に広まったのは2020年代である[46]。しかし、2021年の都市部で飲まれた1人当たりのコーヒーの杯数は年間約4杯に達している[47]
20世紀以降

1990年から2019年にかけて消費量も生産量も約500万トン増えている[12]。2017年における1人当たり年間消費量の上位国はアイスランド(9.26 kg)、ノルウェー(8.84 kg)、スイスボスニア・ヘルツェゴヴィナ(ともに6.33 kg)、カナダ(6.29 kg)、ブラジル(6.26 kg)の順で、日本は3.64 kg(12位)である[48]

2014年、国際コーヒー機関は2015年から10月1日を「国際コーヒーの日」とすることを決めた[49]
語源

「コーヒー」はアラビア語でコーヒーを意味するカフワアラビア語: ????‎:qahwa)が転訛したものである。元々ワインを意味していたカフワの語が、ワインに似た覚醒作用のあるコーヒーに充てられたのがその語源である[50]。一説にはエチオピアにあったコーヒーの産地カッファ(Kaffa)がアラビア語に取り入れられたものともいわれている[51]

この語がコーヒーの伝播に伴って、トルコ(トルコ語: kahve)、イタリア(イタリア語: caffe)を経由し、ヨーロッパ(フランス語: cafe、ドイツ語: Kaffee、英語: coffee)から世界各地に広まった。日本語の「コーヒー」は、江戸時代オランダからもたらされた際の、オランダ語: koffie(コーフィー)に由来する[2]。かつては前述の『航西日記』のように現地(フランス)の発音をそのまま書き取った記述もあった[36]

中国で現在使われている「??」の現在知られている最も古い記録は『華英辞典』(1819年)である[52]。中国の文献での王偏の「珈琲」の現在知られている最も古い記録は『海国図志』50巻本(1844年)である[52]。なお、中国語においても、訳語に関して19世紀に試行錯誤があったとされるが[53]、現在では口偏の「??」(k?f?i)とよく表記される[54]

日本では漢字で「珈琲」のほか「可否」「架非」「加非」「??」などの字も当てられてきた[3][55]。当て字「珈琲」の知られている最も古い日本の資料は、江戸時代末期の医蘭者宇田川榕菴(1798年 - 1846年)自筆の『蘭和語彙集』(年代不詳[56])である[52]。これ以外にも、「可否」(可否茶館)、「カウヒイ」(大田南畝『瓊浦又綴(けいほゆうてつ)』)、「哥非乙」(宇田川榕菴『哥非乙説』)[57]などの表記も過去には用いられた。「珈琲」が宇田川榕菴による造語とする俗説がある。この俗説の初出は奥山儀八郎編「日本珈琲文献略解(七)」『長崎談叢』第27輯(長崎史談会)(1940年)である[52]。「珈琲という字はコーヒーノキの枝を女性の髪飾りにたとえたものである」という解釈もまた、奥山によるものである[52]
生産詳細は「コーヒー豆#コーヒー豆の生産」を参照世界のコーヒー生産地と豆の名称

コーヒー豆はブラジルコロンビアなどの中南米や、ベトナムインドネシアなどの東南アジアエチオピアタンザニアケニアなどのアフリカ諸国で主に生産されている[4][5]。また有名銘柄の産地としてハワイイエメンなどでも生産されている[58]。また、インド中国などでも生産されている[10]。また日本でも九州鹿児島県徳之島沖永良部島沖縄小笠原諸島では個人農園で栽培している[59][60][61][62]

コーヒー豆の種類は、主に生産地で分類されている。品種名は、国名(コロンビア、ケニア、コスタリカ等)、山域(キリマンジャロ、ブルーマウンテン、エメラルドマウンテン等)、積出港(モカ、サントス等)、栽培地名(コナ、マンデリン、ジャワ等)などにちなむ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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