コートはそれぞれの競技にあわせて専用の物が用意される。地面(もしくは床面)に引かれた線により、コートの内と外、あるいは自陣と敵陣とを区別する。競技の運営を容易にするために、補助的な線が引かれる場合が多い。陣を区切るネットや、得点の対象となるゴールなどが設置されることもある。
コートによって競技が行われる場が明確に定義され、競技中は競技者、審判以外はコート内に侵入できないのが普通である。多くの球技において、コート外にボールを出すことは失点、攻撃権の移動などのペナルティの対象となる。競技者がコートから出ること、敵陣に侵入することに対してペナルティが課される競技もある。 バスケットボールに用いられるコートは、屋内の場合はメイプルなどの木材で作られた、磨き上げられた床面に設置される。屋外では、アスファルトか、それに類する素材が用いられる。バスケットボールコートは長手方向、左右方向のいずれにも対称である。 バスケットボールコートには、いくつかのサイズがある。NBAで用いられるものは、長さ28.65メートル(94フィート)、幅15.24メートル(50フィート)。FIBA規格のものは若干小さく、長さ28メートル、幅15メートルである。公式試合でなければ、場所によっては、さらに小さいコートを用いることもある。 フリースローレーンは幅12フィート、長さ15フィート。フリースローラインから3ポイントシュートラインまでは4フィート9インチ。エンドラインからバックボードまでは4フィート。ジャンプボールが行われるセンターサークルは直径12フィート。 3ポイントラインまでの距離は、バスケットボール史上で2度、変更が加えられている。1979年-1980年のシーズンに、本来の23フィート9インチに戻された。なお、大学の試合では19フィート9インチ、国際試合では20フィート6インチが採用される。 ハーフコートのルールでは、シュートごとにセンターサークルから試合が再開される。 スカッシュコートのサイズについては、日本スカッシュ協会の規定による。 スカッシュのコートは、幅6.4メートル、奥行き9.8メートルの床を持ち、高さ約5.6メートル以上の天井を持つ四方を壁で囲まれた空間に設置される。前後左右、すべての壁面にはアウトオブコートラインが引かれ、この線より下の壁面とすべての床面がコートとなる。アウトオブコートラインは、前方の壁では高さ4.57メートル、後方では2.13メートルの高さの水平線であり、左右の壁には二つの水平線を繋いだ直線が引かれる。 前方の壁には1.83メートルの高さにサービスラインが引かれ、サービスはこの線とアウトオブコートラインの間に打ち込まなければならない。前方の壁の下から0.48メートルまでの範囲をティンと呼び、これはテニスなどにおけるネットに相当する。
競技別のコート
テニステニスについては「テニスコート」を参照
バスケットボールコート
スカッシュコート
バレーボールバレーボールのコートについては、競技場 (バレーボール)を参照
脚注^ a b c 伊與田康雄. “スポーツ用語 面白い旅