枕缶の人気は圧倒的に高いとされ[5]、バリエーションが存在する[22]。標準的な丸型の缶詰はノザキのコンビーフ860g[23]、ノザキのニューコンミート860g[24]や、自衛隊の副食用缶詰の一種として防衛省仕様書[25](DSP-Defense Specifications)[26]番号N 5106[27]で定義されるコーンドミート缶詰等、少数派となっている。
しかし枕缶には、巻き取り鍵を失くしたり[28]、開ける途中で缶の帯が千切れる事がある[29]、開缶方法が分からない人がいる[30]などという問題点が有り、プルトップ缶とも呼ばれるEO缶[31]が発売されている。缶詰は容器のままの保存がしにくい、ゴミ分別に手間が掛かるなどの不便を解消した事などをアピールした可燃容器入りの商品も販売されている[30]。川商フーズも販売開始から70年経ち枕缶の製造ラインが寿命に達したことを理由に枕缶の使用を終了、枕缶の台形デザインを維持したまま底面部のシールをはがして開けるアルミック缶[32]を採用、2020年3月から発売することを発表している[33]。 諸外国では、缶詰ではないブリスケットなどのブロック肉を塩漬けした生のコンビーフが販売されている。アメリカやヨーロッパで一般的な生コンビーフの料理としてはルーベンサンドと呼ばれるサンドイッチが有名なほか、キャベツと煮こんだコンビーフ・アンド・キャベジは、アメリカにおけるアイルランド料理の定番となっている。またブラジルやペルーなどではシャルケと呼ばれる塩漬け肉が一般的で、フェイジョアーダなどの料理に使用される。アルゼンチンやブラジルなどでは輸出用のコンビーフ缶詰が多く製造されており、牛肉をほぐさず茹でる方法で調理されるものもある。2011年現在ブラジルが世界の缶詰コンビーフの80%を供給している[34]。日本に輸入されているコンビーフ缶詰も、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなど南米諸国で製造されたものが大部分を占める。 イギリスでは第一次世界大戦の頃から陸軍や海軍でこの缶詰が食料として用いられていた。イギリスではBully beefとも呼ばれる[35]。アメリカで一般的な生のコンビーフはイギリスではSalt Beefと呼ばれる[36][37]。 ウルグアイでは“フライ・ベントス”の名前で1873年よりイギリスなどへ輸出され始めた。 4月6日の「コンビーフの日」は1875年同日にアメリカで枕缶の特許が認められた事が由来である[38][39]。また、3月17日の聖パトリックの祝日(せいパトリックのしゅくじつ、英: St Patrick's Day 日東食品製造が馬肉を中心とした雑肉を主原料とする缶詰を開発し、発売元の野崎産業が自社名を冠して「ノザキのニューコンビーフ」という商品名で1961年(昭和36年)に発売した[41]。 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)の2005年(平成17年)6月改正で、日本農林規格(JAS)における缶詰の表示を定めた「畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格」[3]他の関連する基準も改正された。これによってコンビーフの名称は牛肉100%の物のみに使用できることとなり、馬肉など他の肉が使われている物はコーンドミートと表記するように定められた。またコーンドミートの内、馬肉と牛肉が使われており、そのうちの牛肉重量が20%以上のものはニューコーンドミートもしくはニューコンミートと表記することが許可された。2006年(平成18年)3月の法律施行にあわせ、「ノザキのニューコンビーフ」は「ノザキのニューコンミート」と名称が変更された。前述の通り、野崎産業は合併・分社化などの再編を経て食品部門は2014年現在、JFEグループのJFE商事の100%子会社である川商フーズとなっており[13][14]、「ノザキの?」のブランド名を継承している[42]。日本の商標制度に於いて商標権は設定していない。 ほぐしたコンビーフと茹でて細かく賽の目に切ったジャガイモを混ぜ合わせた食材である。アメリカ合衆国ではポピュラーな食材として缶詰や冷凍食品などとして流通している。日本では沖縄県においてのみ非常に普及しており、県産の缶詰や1食分のレトルトパウチなども製造されている。
枕缶の鍵の巻き始め
開缶中
開缶したコンビーフ
日本以外のコンビーフ
コンビーフの日
ニューコンミート(旧称・ニューコンビーフ)
コンビーフハッシュ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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