イギリスでは第一次世界大戦の頃から陸軍や海軍でこの缶詰が食料として用いられていた。イギリスではBully beefとも呼ばれる[35]。アメリカで一般的な生のコンビーフはイギリスではSalt Beefと呼ばれる[36][37]。
ウルグアイでは“フライ・ベントス”の名前で1873年よりイギリスなどへ輸出され始めた。 4月6日の「コンビーフの日」は1875年同日にアメリカで枕缶の特許が認められた事が由来である[38][39]。また、3月17日の聖パトリックの祝日(せいパトリックのしゅくじつ、英: St Patrick's Day 日東食品製造が馬肉を中心とした雑肉を主原料とする缶詰を開発し、発売元の野崎産業が自社名を冠して「ノザキのニューコンビーフ」という商品名で1961年(昭和36年)に発売した[41]。 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)の2005年(平成17年)6月改正で、日本農林規格(JAS)における缶詰の表示を定めた「畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格」[3]他の関連する基準も改正された。これによってコンビーフの名称は牛肉100%の物のみに使用できることとなり、馬肉など他の肉が使われている物はコーンドミートと表記するように定められた。またコーンドミートの内、馬肉と牛肉が使われており、そのうちの牛肉重量が20%以上のものはニューコーンドミートもしくはニューコンミートと表記することが許可された。2006年(平成18年)3月の法律施行にあわせ、「ノザキのニューコンビーフ」は「ノザキのニューコンミート」と名称が変更された。前述の通り、野崎産業は合併・分社化などの再編を経て食品部門は2014年現在、JFEグループのJFE商事の100%子会社である川商フーズとなっており[13][14]、「ノザキの?」のブランド名を継承している[42]。日本の商標制度に於いて商標権は設定していない。 ほぐしたコンビーフと茹でて細かく賽の目に切ったジャガイモを混ぜ合わせた食材である。アメリカ合衆国ではポピュラーな食材として缶詰や冷凍食品などとして流通している。日本では沖縄県においてのみ非常に普及しており、県産の缶詰や1食分のレトルトパウチなども製造されている。また近年では沖縄独自の商品として、牛肉の代わりに豚肉や鶏肉を用いた「コンポークハッシュ」「コンチキンハッシュ」なども開発されている。 朝食の卵料理の付け合せに使用されるほか、沖縄では野菜炒めやチャンポン、焼きそばなどの具材として、また、マヨネーズと混ぜてパンに塗るなどの方法でも利用されている。小判状にまとめて焼いたり、コロッケとして調理する食べ方もある。 ジャガイモが入っているため「畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格」[3]等の基準では「コンビーフ」に該当せず、「牛肉野菜煮」と表示されている。 会田雄次の著書「アーロン収容所」によれば、イギリス軍の日本兵捕虜収容所内における給食の中でも、飯盒で炊いたごはんにコンビーフを混ぜたものがご馳走として日本兵に喜ばれたという(ただし中には戦場で目にした、蛆の涌いた死体を連想して食欲を失った者も多かったという)。また、大岡昇平の著書「俘虜記」においても、レイテ島の捕虜収容所の給食としてコンビーフを混ぜた粥が提供されている。 野崎産業の宣伝活動として有名なもので、高度経済成長期から国鉄の送電線の鉄塔や首都圏主要路線(山手線・中央本線・京浜東北線沿線など)の電柱に設置された「ノザキのコンビーフ」看板がある。この看板は2000年代まで見られたが、近年は老朽化や駅構内のリニューアル工事に伴い多くが撤去されている。[要出典]
コンビーフの日
ニューコンミート(旧称・ニューコンビーフ)
コンビーフハッシュ
備考
脚注[脚注の使い方]^ 「corn」は現在は主としてトウモロコシを意味する単語だが、中期英語までは穀物全般、ひいては一般に粒状のものを意味した。
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