コンテナ化
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1965年までに米軍は約10万個のCONEXボックスを使用し、1967年には20万個以上を使用していた[22][26]。これは世界規模で初となるコンテナでのインターモーダル輸送となった[19]アメリカ国防総省が軍事用に8×8フィートの横断面×長さ10フィートのコンテナを規格化すると、輸送目的でそれが急速に採用された[要出典]。

1955年、元トラック運送会社のオーナーであるマルコム・マクリーンは、エンジニアのキース・タントリンガーと協力して、最新の複合輸送コンテナ(インターモーダル・コンテナ)を開発した。課題は、効率的に船に積み込むことができて、長い航海でも安全性を保持できる輸送コンテナを設計することだった。その結果、波うった厚さ2.5mmの鋼鉄からなる、縦3.0×横2.4×高さ2.4m(縦10×横8×高さ8フィート)単位の箱ができた。この設計では、ツイストロック機構が4つの角それぞれの頂点に組み込まれており、クレーンを使用してコンテナを簡単に固定および持ち上げることができた。マクリーンを手伝った後、タントリンガーは特許取得した設計を業界に提供するよう説得した。これが輸送用コンテナの国際標準化の始まりとなった[27]
専用船韓国の釜山港で待機中のコンテナ詳細は「コンテナ船」を参照

コンテナを運ぶ目的専用で建造された最初の船舶は、ロンドンとパリ間を結ぶ豪華旅客列車ゴールデンアローを常時運行するためのもので、1926年に操業を開始した。乗客の荷物運搬のために4つのコンテナが使用された。これらのコンテナはロンドンまたはパリにて積み込まれ、ドーバーまたはカレーの港に輸送された[9]

欧州における次の段階は第二次世界大戦後となる。コンテナ輸送用に専用建造された船舶はイギリスとオランダ間で使用され[18]、1951年にはデンマークでも使用された[28]:31。米国では、1951年にワシントン州シアトルとアラスカ州の間でコンテナの運搬が始まった[29]。ただし、これらのサービスはどれも特に成功しなかった。まず、コンテナがかなり小さくて、それら52%の容積は3立方m未満だった。欧州ではほぼ全てのコンテナが木で作られており、キャンバス布地の蓋を使用していたため、同コンテナは鉄道またはトラックの車体に追加の積み込みが必要とされた[28]:31-32。

世界初の専用コンテナ船は、1955年にモントリオールで建造されてホワイトパス&ユーコン社が所有する「クリフォード・J・ロジャーズ号」だった[30][31]。1955年11月26日の初運行では、ノースバンクーバー (ブリティッシュコロンビア州)スカグウェイ (アラスカ州)間で600個のコンテナが輸送された。スカグウェイではコンテナを専用の鉄道車両に降ろして北へユーコン準州まで運ぶという、トラック、船、鉄道車両を使用した最初のインターモーダル輸送サービスだった[32]。ユーコンで南行きのコンテナが荷送人によって積み込まれると、鉄道、船、トラックで、届け先まで開けられることもなく運ばれた。この最初のインターモーダルシステムは1955年11月から1982年まで運用された[33]

実際に最初に成功したコンテナ船会社は1956年4月26日に遡る。アメリカのトラック輸送の起業家マルコム・マクリーンは、後にコンテナと呼ばれる58台の「トレーラー・バン」を入れて[34]、改造されたタンカー船アイデアル・X号に乗せ、ニューアーク (ニュージャージー州)からヒューストン (テキサス州)まで航海した[28]:1。カナダでの出来事とはまた別に、マクリーンは輸送中に決して開けることなしに、トラック、船舶、鉄道車両間のインターモーダルを基本とする受け渡し可能な大型コンテナを使用する考えを抱いていた。マクリーンは当初、大型トラックからトレーラーを取り出して船の貨物倉にそれを格納する「トレーラーシップ」の建設を支持していた。

ロールオン-ロールオフ方式と呼ばれるこの積み込み方法は、潰れた物置きとしても知られ、船内の潜在的な貨物スペースの大きな無駄遣いになるため採用されなかった。代わりにマクリーンは、車台ではなくコンテナのみを船に積むものへと当初の概念を修正した。そのため「コンテナ船」や「ボックス」船との名称になっている[35][36]
規格化マースク社のコンテナ。1975年ケッペル港のコンテナ・ターミナル。シンガポール

コンテナリゼーション初頭の20年間に、様々な大きさのコンテナと隅金具が使用された。米国だけでも互換性のないコンテナシステムが数十個あった。最大運用のコンテナでも、マトソン航行会社には24フィート(7.32m)のコンテナがあり、シーランド・サービス社は35フィート(10.67m)のコンテナを使用していた。現存する規格サイズや金具および補強基準は、国際海運会社、ヨーロッパの鉄道会社、米国の鉄道会社、および米国の運送会社間における一連の妥協から発展した。4つの重要なISO(国際標準化機構)勧告によって、世界規模でコンテナリゼーションが規格化された[37]。詳細は「海上コンテナ#規格化の歴史」を参照

1968年1月:ISO 668は用語、寸法、定格を定義。


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