コンテナ化
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ISO規格コンテナの普及は他の貨物輸送規格にも変更をもたらし、着脱可能なトラックボディやスワップボディ[注釈 8]が規格サイズおよび形状へと徐々に強制(積み上げに必要な強度はないが)されていき、ISOコンテナや商用車に適合する貨物パレットの世界的な使用へと完全に移り変わっていった。

貨物の安全性向上も、コンテナリゼーションの重要な利点である。ひとたび貨物がコンテナに積み込まれたら、目的地に着くまで再び触られることがない[43]。偶然通りかかった人からは(コンテナ内部の)貨物が見えないため、盗まれる可能性が低い。通常、コンテナのドアは封鎖されているため不正開放がより明確となる。一部のコンテナには電子監視装置が装備されており、ドアが開いた時に起こる気圧変化を遠隔監視することが可能である。このことが海運業界を長年悩ませてきた盗難事案を減少させた。近年の開発はセキュリティをさらに強化するためインテリジェントな物流最適化[注釈 9]の使用に焦点を当てている。

世界中で同じ規格サイズのコンテナを使用することは、様々な国で互換性のない軌間サイズよって起こる問題を軽減させた。 世界の鉄道網の大部分は、標準軌で知られる1,435mmの軌間で運行するが、広軌を採用する国(ロシア、インド、フィンランド、リトアニアなど)も多く、アフリカや南米などの他地域では鉄道網に狭軌を採用している。これら全ての国でコンテナ列車を採用したことで、軌間の異なる列車間の積み替えが容易になった。

20フィートまたは40フィートのコンテナを使って自家用車ほかの各車両を海外に出荷することが一般的な方法になった。ロールオン-ロールオフ方式の車両輸送とは異なり、携帯品を車両と共にコンテナに積み込むことができ、国際間輸送が容易になった[要出典]。
コンテナ規格
ISO規格詳細は「ISO 668」を参照

一般的な全長規格が5つある。(ft=フィート

20ft (6.10m)

40ft (12.19m)

45ft (13.72m)

48ft (14.63m)

53ft (16.15m)

米国の国内標準コンテナは一般的に48ftと53ft(鉄道およびトラック)である。コンテナ容量は20ft相当単位(TEU)で表される。この換算単位は20ft規格コンテナ(長さ20ft(6.10m)×幅8ft(2.44m))に積み込める貨物容量の尺度である。これは概算値であるため、箱の高さは考慮されていない。例えば、高さ2.90mのハイキューブでも高さ1.30mのハーフハイトでも、長さが20ftのコンテナはTEUと呼ばれる(詳しくはTEU#様々なコンテナの容量とTEUを参照)。米国では過去10年間で48ftコンテナが段階的に減っていき、53ftコンテナが優勢となった。

20ftのドライカーゴコンテナ(液体を積まない通常貨物用コンテナ)の最大総質量は当初24,000kgに、40ftコンテナは30,480kgに設定(高さ2.90mのハイキューブ含む)された。コンテナの空荷時質量を考慮すると、最大積載量は20ftの場合で約22,000kg、40ftコンテナでは27,000kgに減少する[44]

2005年には最大積載が30,480kgに増加し、その後さらにISO規格668の改正(2013年と2016年の2回)により、全サイズで最大36,000kgにまで増加した。

ISOコンテナの高さ8フィート(2.44m)という当初の選択は、若干の修正が必要となったが、鉄道トンネルの大部分に合うように造られた。現在の標準は高さ8フィート6インチ(2.59m)である。さらに高いハイ・キューブ・コンテナでは9フィート6インチ(2.90m)に達し、鉄道車両が2段積みになったため、鉄道積荷限界ゲージ寸法のさらなる拡大が必要とされている[45]
航空貨物用コンテナ複数個あるLD8型の航空貨物用コンテナ詳細は「ユニット・ロード・デバイス」を参照

主要航空会社は、航空機および関連する地上の積み込み機器用にカスタム設計されたコンテナを使っているが、国際航空運送協会は、最大11.52m3というアルミニウムコンテナ規格のサイズ設定を作った。
その他のコンテナシステム規格

その他のコンテナシステムを幾つか(年代順に)挙げると、次のとおり。

(1922) NYCコンテナ
[46]

(1924) von-Haus-zu-Haus(「家から家へ」ドイツ)[47]

日本の鉄道コンテナ。日本貨物鉄道が使用するコンテナ(詳細はJR貨物のコンテナ形式を参照)。

(1925) Mack[48]

(1927) 英国鉄道のコンテナ[49][50][51]

(1928) ヴィクトリア鉄道 - 冷凍コンテナ[52]

(1929) 国際コンペティション[53]

(1930) GWRコンテナ[54]

(1931) 国際商業会議所[55]

(1933) 国際コンテナ事務局[9][56]

(1936) 南オーストラリア鉄道 ウーズレイの軌間相違[57][57]

(1946) クイーンズランド鉄道 のミルクコンテナ-2000英ガロン(9100L)軌陸車[58]

(1978) RACE(オーストラリア)-僅かに広いオーストラリア標準パレットに合わせてISOコンテナより僅かに広い

(1994) ACTS-鉄道と道路による複合輸送用ローラーコンテナ(中央ヨーロッパ)

(1998) PODS

(2005?) SECU(スウェーデン、フィンランド、イギリス)-95トン(93トン、105トン)の大型コンテナ。

パレット・ワイド・コンテナは欧州で使用されており、長さ(45,40,20フィート)と高さはISOコンテナ同様だが、外幅が2.484mで内部幅がユーロパレットにより良く適合するよう2.420mとなっている[59]。それらは欧州内での輸送を目的としており、その多くは船で受け入れられている。

コンテナ積載
FCL

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