コンテナ化
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1929年より始まるシートレイン・ラインズ[注釈 3]は、ニューヨークとキューバ間で商品を輸送するため船舶で鉄道貨車を輸送していた[10]

1930年代半ば、シカゴ・グレート・ウェスタン鉄道と当時のニューヘイブン鉄道が、独自の鉄道に限定した「ピギーバック」サービス(長物車での高速道路貨物トレーラーの輸送)を開始した。シカゴ・グレート・ウェスタン鉄道は、鎖とターンバックルを使用して各トレーラーを長物車に固定する方法について、1938年に米国連邦特許を申請した。他の部材には、長物車からトレーラーを積み降ろしするための車輪止めや傾斜台などがあった[11]。1953年までに、シカゴ・バーリントン・アンド・クインシー鉄道、シカゴ・アンド・イースタン・イリノイ鉄道、サザン・パシフィック鉄道がこの革新的事業に参入した。使用された鉄道車両の大部分は、余った長物車に新たな床面を装着したものだった。1955年までに、追加で25の鉄道会社が何らかの形でピギーバックのトレーラー輸送サービスを開始した。
第二次世界大戦

第二次世界大戦中、オーストラリア軍は鉄道の様々なゲージ破損にもっと簡単に対処するための補助としてコンテナを使用した。これらの積み重ね不可能なコンテナは、後の20フィートISO規格コンテナとほぼ同じ大きさで、恐らく主に木材で造られていた[12][検証用の引用文が必要]。 異なる4つのUIC-590コンテナを展示している、鉄道博物館内の貨車。ボーフム=ダールハウゼン鉄道博物館の展示。

同時期に、アメリカ合衆国陸軍は均一な大きさの物品を組み合わせてパレットに固定し、ユニット・ロード[注釈 4]にすることで輸送船の積み込み積み降ろしを高速化するようになった。1947年、アメリカ陸軍輸送科は士官の家庭用品を戦地に輸送するために、4.1トンの積載量をもつ表面が波うった剛性スチールのコンテナ「トランスポーター」を開発した。縦幅2.59x横幅1.91x高さ2.08mで、片面に両開きドアがあり、運搬台車の上に取り付けられ、上部の四隅に吊り上げ用リングがあった[14][15]朝鮮戦争中、トランスポーターは繊細な軍事装備の持ち運びについて評価され、効果的であることが証明され、より広範な使用が認められた。物資の盗難や木箱の損傷で、軍は鋼鉄製コンテナが必要だと確信した。
20世紀半ばニューアーク港にいるマルコム・マクリーン。1957年

1951年4月、チューリッヒ・ティーフェンブルネン駅でスイス交通博物館と国際コンテナ事務局(BIC)がコンテナシステムのデモンストレーションを開催し、これには西ヨーロッパに最適な(輸送の)解決策を選ぶという目的があった。フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、スウェーデン、イギリス、イタリア、アメリカ合衆国の各代表者が出席した。そこで選ばれたシステムはオランダで「Laadkisten」と呼ばれる、1934年以来使われていた消費財および廃棄物の輸送システムに基づくものだった。このシステムは最大容量5500kgで最大3.1×2.3×2.0mのローラーコンテナを使った多彩な構成で、鉄道、トラック、船舶で輸送を行った[16][17]。これが「PAコンテナ(独:pa-Behalter)」として知られる、第二次世界大戦後の最初のヨーロッパの鉄道規格UIC590となった。オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、西ドイツ、スイス、スウェーデン、デンマークでその導入が実施された[18]。さらに大きなISOコンテナの普及に伴い、PAコンテナは鉄道会社によって段階的に廃止された。1970年代には廃棄物輸送でそれが広く使われるようになった[18]

1952年、米国陸軍はトランスポーターをCONtainer EXpressまたはCONEXボックスシステムに発展させた。CONEXのサイズと容量はトランスポーターとほぼ同じだが[注釈 5]、システムはいわゆるユニット方式になり、縦幅1.91×横幅1.30×高さ2.10mの小さなハーフサイズのユニットが追加された[21][22][注釈 6]。CONEXは3段に積み重ねて、厳しい自然環境からその内容物を保護することが可能だった[19]

工学用品や予備の部材を積んだCONEX最初の大掛かりな発送は、ジョージア州にあるコロンバス総合倉庫からサンフランシスコ港までが鉄道で行われ、それから船舶で1952年後半に日本の横浜へ、その後は韓国へ輸送された。出荷引き渡し時間はほぼ半分に減った。ベトナム戦争時までに、補給品および部材の大部分はCONEXによって発送されていた。1965年までに米軍は約10万個のCONEXボックスを使用し、1967年には20万個以上を使用していた[22][26]。これは世界規模で初となるコンテナでのインターモーダル輸送となった[19]アメリカ国防総省が軍事用に8×8フィートの横断面×長さ10フィートのコンテナを規格化すると、輸送目的でそれが急速に採用された[要出典]。

1955年、元トラック運送会社のオーナーであるマルコム・マクリーンは、エンジニアのキース・タントリンガーと協力して、最新の複合輸送コンテナ(インターモーダル・コンテナ)を開発した。課題は、効率的に船に積み込むことができて、長い航海でも安全性を保持できる輸送コンテナを設計することだった。


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