コロンビア
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渡航後の川口の消息は不明だが、ボゴタに墓碑があるとの未確認情報もある[27]。川口の次にコロンビアに入国した日本人は1915年大正4年)、広島県竹原市出身の水野小次郎である。水野はカリブ海沿岸のバランキージャに移住し、同郷の者を呼び寄せ、これが日系コロンビア人の源流となった[28]1921年大正10年)に商社員の星野良治がボゴタに移住。星野は2年後の関東大震災東京の本社が壊滅したため永住を決意。ローラ・トレドという現地女性と結婚。子供のホルヘ・ホシノは造園業者として成功し、昭和天皇崩御の際は当時のバルコ大統領の代行で来日した。1923年には島清、中村明ら5名が「安洋丸」でブエナベンツーラ港に入港。1926年、海外興行会社社員の竹島雄三らにより移住候補地の調査開始。1929年昭和4年)、主に福岡県などから入植が始まり、農業で成功した。ブラジルペルーに比べて少ないが、現在[いつ?]もカリを中心に1800人ほどの日系コロンビア人が存在し、南米の日系移民では最も成功したとされる。1941年太平洋戦争で一時国交を断交したが、戦後1952年に再開した。また戦後の食糧難の時代にコロンビアは日本にを送った。貿易関係ではコロンビア産のコーヒー、花卉が多く日本に輸出、自動車、電子機器がコロンビアに輸入されている。

現在は官民の各部門で両国の文化・人材交流事業を積極的に展開している。
地理コロンビアの自然区分(英語版)
六つの地域に分かれる。コロンビアを中心とする北アンデスの地形コロンビアのリャノネバド・デル・ルイス火山マカレナ山地(英語版)から流れる川キャノ・クリスタレス(英語版)の川底には様々な水草(Rhyncholacis(英語版)など)が生えており、ピンク・緑など様々な色彩となる。詳細は「コロンビアの地理(スペイン語版、英語版)」を参照

国内はコロンビアの自然区分(英語版)によると、(I)アンデス地域(Andean Region)、(II)カリブ海岸低地地方(Caribbean Region)、(III)太平洋低地(Pacific Region)、東部の(IV)オリノコ地域(Orinoquia Region)・(V)アマゾン地域(Amazon Region)、及び(VI)島嶼(Insular Region)に分かれる。人口密集地は六地域に分けることができ、この六地域の反目がお互いを刺激しあって、競争による発展と時として暴力を用いた激しい対立を招いている。

東部はそのままベネスエラの地形に続きオリノコ川流域平原にはリャノが、グアジャナ高地にはアマゾンの熱帯雨林が広がり、これらの地域は国土の2/3を占めている。東部にはブラジルのネグロ川に連なるグアビアーレ川が流れる。東部を除いた残りの西部は国土の1/3を占め、人口の大部分はこの西部に居住していて、国土が広い割には人間がまとまって住んでいる地域は西部のアンデス地方や沿岸部に限られる。エクアドル国境付近の海岸地帯ではマングローブの林が広がる。北部にはマグダレーナ川カウカ川が南から北のカリブ海に流れる。
山詳細は「コロンビアの山の一覧(英語版)」を参照

北部には国名と同様、カリブ海側のシエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタ山地(スペイン語版、英語版)には、コロンにちなんで名付けられた国内最高峰の北部海岸サンタ・マルタに近い独立峰クリストバル・コロン山標高5775m)がある。ボゴタ西方のネバドデルルイス火山(標高5389m)は1985年の噴火で史上最悪の2万3千人という犠牲者を出した。太平洋側では、パナマからプエナベントゥラまで続くバウド山脈(スペイン語版、英語版)は中央アメリカの延長である。

エクアドルから続くアンデス山脈は西部のオクシデンタル山脈(スペイン語版、英語版)と、中央のセントラル山脈(スペイン語版、英語版)、東部のオリエンタル山脈(スペイン語版、英語版)に別れ、山脈内でも場所や高度によりまた違った世界が存在している。オクシデンタル山脈には3000m級の山、セントラル山脈にはウイラ山(5364メートル)、トリマ山(5220メートル)、ルイス山(5321メートル)[注釈 4] などの5000m級の山が存在し、そこには氷河も残っており、メデジンを含むアンティオキア地方や、カリを含むバジェ・デル・カウカ(カウカ河谷)地方もこの山脈内にある。中央山脈は430万年前の地殻変動火山活動で隆起した。火山性堆積物(火山灰軽石など)が多く、現在も多数の火山が存在する。溶岩流土石流によって作られた平坦な地形も多く見られる[29]

オリエンタル山脈は首都のボゴタを含むクンディナマルカ地方を擁し、カリブ海に向かうペリハ山脈(スペイン語版、英語版)と、ベネスエラのメリダ山脈に続く。全長1200メートルを超え最長であり、中央部は最大幅350キロメートルに達するクンディボヤセンセ高原がある[注釈 5][29]東部のこの山脈の西斜面は、南部と北部の地域に分けることができ、南部はアマゾン地方からの湿った空気で潤い、北部はやや乾燥しておりリャノと呼ばれる平原へと続いている東部斜面は一般に乾燥しており、河川を利用して農牧業は発達している[注釈 6][29]
川詳細は「コロンビアの河川の一覧(英語版)」を参照

アンデス山脈の高峰から生まれる河川は様々な景色を生み出し、複雑なものとなっている[30]

西部の山脈は、太平洋沿岸を南北に走り、全長1200キロメートルあり、太平洋の湿った空気が西斜面にぶつかり年間8000ミリの降水量を記録し、そこを流れる河川は、アトラト川をはじめ豊富な水量を誇っている。また、これらの河川の流域には熱帯雨林が形成され、森林資源となっている[31]

西部と中央山脈の谷間にはカウカ川、東部と中央山脈の間にはマグダレナ川が北へと流れ、カリブ海へと注いでいる[32]
気候詳細は「コロンビアの気候(英語版)」を参照

コロンビアはその国土の全てが北回帰線南回帰線の間にあり、基本的には熱帯性の気候だが、気候はアンデス山脈の高度によって変わる。また、自然環境の多様性ももたらしている[32]

標高900mまでが熱帯のティエラ・カリエンテ(Tierra caliente)となり、年間降水量は1500mm - 2000mmに達し、年間平均気温は24℃以上で、バナナ、砂糖黍、米、大豆などが栽培されている。

標高900m - 2000mまでがティエラ・テンプラーダ(Tierra templada)となり、年間降水量は1500mm - 3000mmに達し、年間平均気温は17℃-24℃で、コーヒーは主にこの地域で栽培される。

標高2000m - 3000mまでがティエラ・フリア(Tierra fria)となり、雲霧林(クラウド・フォレスト)が存在し、年間平均気温は12℃-16℃で、国土の15%はこの気候である。

標高3000m - 4500mまでがパラモ(paramos)となり、木の生えない草原地帯が広がる。パラモとは、コロンビア、ベネズエラ、エクアドルの赤道アンデスに固有な環境区分帯で、寒冷で湿潤な高地部を指す[32]

標高4500mが雪線となり、ティアラ・エラーダという万年雪に覆われた世界となる。

地方行政区分詳細は「コロンビアの行政区画」を参照コロンビアの地方行政区分コロンビアの地図

コロンビアには33の県(departamento)が設けられている。また、首都ボゴタは特別区域である。「コロンビアは地域主導の国である」と言われる[11]通り、各地域ごとの対立が激しい。
アマソナス県レティシア

アンティオキア県メデジン

アラウカ県アラウカ


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