コマーシャルメッセージ
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1975年10月1日より日本民間放送連盟加盟局間でテレビCMの総量規制が申し合わせられ、この方式を原則自粛した[12]。民放連放送基準150条に「スーパーインポーズは、番組中においてコマーシャルとして使用しない」と定められるに至っている[4]

ただし上記の条文には「スポーツ番組および特別行事番組におけるコマーシャルとしての使用は、各放送局の定めるところによる」との例外規定があり、以下の事例でのスーパーによるCMが行われている。

朝日放送テレビは毎年8月に開く全国高校野球選手権大会中継(地上波・関西ローカル)で試合中に挿入するスポンサーのCMを阪神甲子園球場のスタンド風景と絡ませて放送している。1961年のみ放送した湯浅電池(当時。のちのジーエス・ユアサコーポレーション)は試合中に商品や企業のロールテロップ、1962年 - 1994年までの住友グループは画面下にスポンサー企業の社名表示とアニメーション(1990年頃の2年間だけVTR素材による人形劇のパフォーマンス)、1995年以後の複数スポンサー提供扱いになってからも、一部スポンサーが大会専用のオリジナルCMを放映している。オリジナル版を制作していない企業の場合は通常バージョンのCMを画面右下に露出する。

プロ野球中継でもさまざまな番組内CMが試みられている。2002年フジテレビは画面の得点表示とともにコカ・コーラのロゴが挿入されるなどしている。1990年代日本テレビが東京ドームでの試合の際ピッチャーなめのバッターボックスの画像で、後部の壁の企業表示を時間と共にCGで変更させる手法を試している。2007年テレビ朝日及びその系列局が製作する野球中継で、リプレイの部分にトヨタ自動車などのロゴを表示させている。「○○(協賛スポンサー名)ラッキー7」と銘打って7回の表裏に協賛スポンサーのロゴが画面右上に表示される。ジャパネットたかたはかつて、MBSテレビ阪神タイガース戦中継(週末のデーゲーム)において、イニングの合間の数分間で生CMにてテレビショッピングを行ったこともあった[51][52]。さらに、BSテレ東で中継されるALWAYS Baseball『中日vs.巨人』(バンテリンドームナゴヤ)では、一部協賛企業の生コマーシャルを行う[注釈 7]。また、BS日テレでは、トップ中継において、冠スポンサーが付く場合は、イニング中継に入る前に該当スポンサーの生コマーシャルを行う[注釈 8]

Jリーグ草創期の日本テレビとテレビ東京の中継では、基本的に試合中はテレビCMを流さず、代わりに試合の中継映像とともに、スポンサー企業の名あるいは商品画像を表示していた(日テレはスコアや経過時間の表示部分、テレ東は画面下)。

TBS(全国生中継)、関西テレビ(大阪地区ローカル生中継)のJリーグ中継は、通常バージョンのテレビCMを試合の中継映像との2画面方式で放送したこともあった。現在は静岡放送(経過時間表示部分)とKBS京都(画面下)でスポンサー表示が行われている。


2006年11月19日にテレビ朝日系で放送の東京国際女子マラソンで、土佐礼子選手と高橋尚子選手が1位争いをしていた25km付近のところで、画面下を使ってNTT DoCoMoのアニメーション(ドコモダケ)と社名表示によるCMが放送された。

2021年に開催された2020東京オリンピックの一部の中継内で、画面右側を使ってコカ・コーラの6秒CMが放送された。



番組本編中に、スポンサーの社名・ロゴマーク・商品名や商品の実物を撮影する例。

日本テレビ・「日本プロレス中継」で、試合の合間にスポンサーである三菱電機の「三菱掃除機風神」でリングを掃除するシーンがテレビで放映され、画面下方に「風神」のロゴタイプが現れて、実況担当のアナウンサーも実況の合間に「この放送は、皆様ご覧のテレビジョンを始め、数々の電化(家電)製品でおなじみの三菱電機が、全国の皆様にお送りしています」とアナウンスしていた。

1965年5月にフジテレビ系(発局:東海テレビ)で放映された『世界フライ級タイトルマッチ エデル・ジョフレ対ファイティング原田』の試合で、ラウンド間にニッカウヰスキーの当時のCMモデルだった沢本忠雄がその商品パネルとともに映し出された。

このほかプロレス・ボクシングにおいては、リング下の周辺に掲げられた横断幕や、セコンドのトレーナーなどに番組協賛スポンサーの広告を取り付けていたことがあった。(例として全日本プロレス井関農機、ニッカウィスキー、新日本プロレスに於ける小松製作所小松フォークリフトグループ、三協アルミニウム。またフジテレビジョン火曜ワイドスペシャル」や日本テレビ放送網木曜スペシャル」の協賛スポンサー各社のリング・トレーナー広告もあった)。

ロート製薬一社提供番組の『アップダウンクイズ』・『クイズダービー』・『底抜け脱線ゲーム』など、クイズ番組のセットやフリップ中に企業や商品名のロゴマークを印刷・塗装する例。

1989年NNN日本テレビ系のニュースネットワーク)の参議院選挙の開票速報のうち、日立グループ提供の20時からおよそ2時間の枠では、各党派の獲得議席数をデジタル数字で表示させるスタジオ内の装置に「HITACHI」のロゴを取り付け(これ以外の時間帯は取り外し)、「この時間は日立の協力により、開票速報をノーCMでお送りしています」とアナウンスし、代わりにCMを流さなかった。同時間内で系列局飛び降り部分でもCMは流れず、PT等も存在しなかった、完全なCMなし時間帯となった。

2022年11月12日放送の「ポプテピピック」第2期第7話では、新潟県のみで展開する楽器店「あぽろん」のCMを紙芝居形式で放送した。


番組の主題歌に、スポンサーの名を入れ込む例があった。

最初期のテレビアニメほかの児童向け番組における、「グリコ、グリコ、グーリーコー」と歌う、いわゆる「グリココール」(例:『鉄人28号 (テレビアニメ第1作)』などのフジテレビ系「グリコアワー」枠の作品主題歌)。

不二家の時間」枠における、エンディングテーマの最後に番組スポンサーである不二家のマスコットのペコちゃんと番組の主人公が一緒に登場し「不二家、不二家、ではまた来週」と歌うもの。


ラジオCM

ラジオは音声だけのため、通常はテレビCMとは別にラジオCM向けのものが製作される。ラジオCMではテレビCMとは異なり20秒・40秒・60秒と20秒単位のものがほとんどで、特にスポットCMでは20秒が基本である。ただ、先述の通り標準時間の申し合わせ項目はないため、数は多くないが5秒や、稀にキリンビバレッジ「JIVE」ショートバージョンやイトキン(5秒バージョンもあった)など僅か数秒で終わるものも過去には存在した。

ラジオCMの中には、稀にテレビCMと同一内容のものを音声だけ流すケースもある。川商ハウス鹿児島県民の間で一番知られている方の標準CM)や太平建設工業タケモトピアノなどは、最初の15秒間でテレビCMのものをそのまま音声で流したあと、更にそのあとの5秒間で問い合わせ先の電話番号か宣伝する企業の詳しい内容のナレーションを加えて、20秒CMに仕立て上げている。

著名タレントを起用したラジオCMの場合、冒頭でナレーターのタレントが自ら「○○(名前)です」などと自己紹介することが多い(最後に自己紹介するケースもある)。
特別編CM・単発CM「ガイド (テレビ放送)」も参照

CMの編成自体を利用し、懸賞つきクイズ企画として放映する例がある。

1992年JR東日本が放映した山形新幹線[注釈 9]を紹介する小泉今日子出演のCMは、「答えは15秒後!」とアナウンスする出題編のCMのあと、JRとは関連のない他社CMを流し、正解編を放送する「サンドイッチ構造」だった[53]


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