コマーシャルメッセージ
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

この法律ではテレビCMの音量がそのCMが放送される番組の平均音量を超えないことを義務化している[10][11]
日本におけるCM
日本のCM法制

CMは放送法において「広告放送」の語で呼ばれる。放送法83条・90条において、日本放送協会(NHK)および放送大学は通常の意味でのCMを放映することを禁止されている。

ただし、83条の2・90条の2において「他人の営業に関する広告のためにするものでないと認められる場合において、著作者又は営業者の氏名又は名称等を放送することを妨げるものではない」との規定もあり、NHKでもトーク番組でゲストのタレントが過去に出演したCMを紹介する形で放映したことがあったほか、一部の公共広告や社会的なキャンペーンの告知が放映されることは禁じられていない[注釈 2]。NHKではこの他にも、NHK出版のテキストやNHKが主催する美術展やコンサートの告知、受信料支払いの啓発、NHKオンデマンドNHKプラスの紹介、番宣などが行われている。「日本放送協会#宣伝、広告の禁止」も参照
日本におけるCMの契約体制

地上波放送局、地上民放系BSデジタル局、ラジオ放送局を含む日本民間放送局は、CMを放送することを通じ、広告主(スポンサー)から広告料および番組の製作費を「提供」されることで利益を得ている。広告収入は、番組の制作・購入費の主要な財源でもある。インターネット普及以降、インターネットで番組コンテンツ配信インターネットラジオインターネットテレビ)する事業者も、番組内でCMを流していることがある。

視聴に際して視聴者料金を支払う必要があるケーブル放送や、衛星放送スカパー!WOWOWなど)の一部では、契約料収入で費用をまかなうため、テレビCMを放映しない場合もある[注釈 3]
日本におけるCMの放送方法

CMは、いくつかを連続させた「CM枠」単位で放送される。

通常、タイムCMは、番組の放送枠内において、番組本編を中断して放送することが慣例となっている。これは番組を放送するための必要経費をスポンサーを通じて回収するという商業取引上の目的があるためである。

CMを挟まずに番組本編が放送されることは、とりわけ地上波の民間放送では極めてまれで、番組の制作経緯によってスポンサーの理解が得られた場合(下記#CMが放送されなかった番組参照)や、重大な災害などが発生して長時間の報道特別番組が組まれた場合(下記#CMが放送されなかった日参照)などに限られる[注釈 4]

日本民間放送連盟(民放連)では、放送基準148条において、週ごとの総放送時間中におけるテレビCMの放送量の基準を、比率にして「18%以内」に設定している[4]。この総量規制は「限度」として1975年10月1日の改正によって設けられた[12]が、2016年の放送基準改正で「限度」の表現は「標準」に改められている[13]

テレビCMにおいて、ニュース速報などの字幕スーパーや、放送局名を示すウォーターマーク[注釈 5]をCM中に表示することは基本的にない。ただし、朝の時間帯や00分のカウキャッチャーCMにおいて、時刻表示のスーパーが表示される場合がある。

テレビ放送において、災害時の関連情報(台風・土砂災害・地震など)に用いられるL字型画面や常時表示のスーパーを表示している時は、CM中は挿入を一旦停止する。ただし、警報レベルの災害情報のうち、
「緊急地震速報が出された場合」

「東海大地震の警戒宣言が発表された場合」

「おおむね震度5弱以上の地震が起きた場合」

「地震に伴う津波警報、大津波警報が発表された場合」

「その他、緊急を要する場合」

に該当する場合はCM中でもその情報を入れることがある。この運用態勢はあくまで各放送局の基準にのっとったものであり、地域や各放送局によって運用に差がある。
日本におけるCMの販売単位

CM1本あたりの放送時間の変遷について述べる。日本で民間放送が開始された当初は生コマーシャルが主流であり、その特性上記録が残っていないものの、すべて1から2分の長尺であったと考えられている[14]。後述の黎明期の録音・録画CMは60ないし30秒で制作されており、やがてこの60秒枠・30秒枠(ラジオでは20秒枠も)がスポットCMの販売単位として定着する。

30秒が基本であった販売単位がはじめて15秒に切り詰められたのは1961年秋[15]であった。さらに翌年の1962年、テレビにおいて、無音のテロップカード1枚送出に限られていた5秒CMで、音声・動画を伴わせることが認められ、限られた時間の中で突飛なキーワードを発するなどの、これまでになかった型のCMが次々制作され、流行語の源泉となった(後述)。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:437 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef