コソボ
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インターネットは普及途上で、ホームページすら持たない企業も多い[32]
政治プリシュティナの政府ビル詳細は「コソボの政治(英語版)」を参照

国連安保理決議1244により国際連合コソボ暫定行政ミッション (UNMIK) の暫定統治下にあり、出入国管理、国境警備も当初はUNMIKが行っていた。UNMIKの下にコソボ住民による暫定自治諸機構(Provisional Institutions of Self Government、PISG)が2001年から置かれている。

独立後は国連コソボ暫定行政ミッションに代わって、EUを中心に組織される文民行政団「国際文民事務所」を派遣し、一定の行政的役割を担わせる意向をEUが示している[33]。ただし、安保理決議によって派遣されている国連コソボ暫定行政ミッションを撤退または大幅に縮小させるには安保理の決議を経る必要があるとの見解もあり、独立そのものに慎重な姿勢を示しているロシアの承認を得る必要がある。

2008年2月、コソボは独立を宣言した。前述のように、コソボの独立を承認するか否かの対応は国により異なるが、UNMIKの役割は大幅に縮小され、警察・関税・司法の分野における任務をEUのCFSPミッション(European Union Rule of Law Mission in Kosovo、EULEX)が引き継いだ。
議会詳細は「コソボ議会」を参照

1院制(定数120名)[22]

構成(2021年2月選挙。
任期4年)政党(会派)名議席数
自己決定運動58議席
コソボ民主党19議席
コソボ民主同盟15議席
コソボ未来連合8議席
セルビア系政党10議席
少数民族政党10議席
「コソボの政党(英語版)」も参照
軍事

コソボ独自の軍事力として、治安軍を有している。詳細は「コソボ治安軍」および「コソボ防護隊」を参照

またコソボ紛争終結に伴い、北大西洋条約機構(NATO)加盟国を主体とするKFOR(コソボ治安維持部隊)が駐留している。

コソボ議会は2018年12月14日、治安軍を軍に昇格させる法律を成立させた。アメリカ合衆国のドナルド・トランプ政権による支持を背景としている。これに対して中国の支持を背景とするセルビアとセルビアを支援するロシア連邦は反発し、地域の不安定化を懸念するNATOや欧州連合(EU)も批判的である[34]

ユーゴスラビアやセルビアへの武力抵抗を担った組織については「コソボ解放軍」を参照。
住民アルバニア人の子供(プリシュティナにて)詳細は「コソボの人口統計(英語版)」を参照

民族構成は以下の通りである。

アルバニア人: 92%

セルビア人: 4%

ボシュニャク人およびゴーラ人: 2%

トルコ人: 1%

ロマ: 1%

オスマン帝国時代の統治により、コソボのアルバニア人の比率は高かった。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争後にセルビアがコソボの分離運動を抑えるために、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で難民となったセルビア人をコソボに入植させた。これによって一時的にコソボ内のセルビア人の割合は高くなったが、逆にアルバニア人の反感を招き、本格的な紛争に発展した。コソボ紛争により、コソボ内のセルビア人は約20万人がコソボ外に国内避難民として退去、紛争終了後も治安問題、就職困難などの理由で難民帰還はほとんど進んでいない。現在、セルビア人はミトロヴィツァ市北側をはじめコソボの北部に多く住んでいる他、中・南部にもセルビア人が住む居住地が飛地状に点在している。コソボの独立を良しとしないセルビア系住民は、2008年6月28日に独自議会の設立を宣言した。北部のセルビア人はコソボの統合に反対しセルビアから行政サービスを受けていたが、2013年のコソボ・セルビア間の合意を受けて同年に実施されたコソボの統一地方選挙に紛争後初めて参加した[22]

このコソボ・セルビア間合意により、ミトロヴィツァなど北部のセルビア人居住地域でも、セルビア共和国が管轄していた警察・司法権限がコソボ側へ移されている。EU加盟を目指すセルビア政府の外交政策が影響しているとみられるが、コソボ内のセルビア人には「見捨てられる」との懸念が強まっている[35]
言語

コソボの公用語アルバニア語セルビア語で、法律は英語でも翻訳版が作られている[36]。大多数を占めるアルバニア人はアルバニア語を使い、日常生活ではアルバニア語の2大方言のうちの、地続きのアルバニア北部で使われるゲグ方言に分類される言葉を使う。
宗教「コソボの宗教(英語版)」を参照

アルバニア人住民の大半がイスラム教を信仰している。ローマ・カトリック信者も存在する。セルビア人住民はセルビア正教を信仰している。
婚姻

婚姻の際には、婚姻前の姓を保持する(夫婦別姓)、配偶者の姓への改姓(夫婦同姓)、複合姓より選択できる[37]
スポーツ詳細は「コソボのスポーツ(英語版)」を参照「オリンピックのコソボ選手団」も参照
サッカー詳細は「コソボのサッカー(英語版)」を参照

コソボ国内ではサッカーが最も人気のスポーツとなっており、1945年にサッカーリーグのライファイゼン・スーペルリーガが創設されている。コソボサッカー連盟(FFK)は、2015年と2016年にUEFAFIFAにそれぞれ加盟を果たしている。サッカーコソボ代表は、FIFAワールドカップ予選には2018年大会・予選から参加しており、2022年大会・予選もグループ最下位で敗退し本大会への出場の夢は未だ叶っていない。
著名な出身者詳細は「コソボ人の一覧」を参照
脚注[脚注の使い方]
出典^ President of the Republic of Kosovo - DR. VJOSA OSMANI-SADRIU(2021年4月28日閲覧)
^ a b 「コソボ新大統領に女性法学者」『朝日新聞』朝刊2021年4月6日(国際面)2021年4月28日閲覧
^ a b c d “World Economic Outlook Database, October 2019”. IMF (2019年10月). 2020年5月10日閲覧。
^ “Geospatial reference data: Corporate list of countries and territories”. 2024年4月25日閲覧。
^rulers.org#Kosovo
^2011 Census Atlas
^ ask(Kosovo Agency of Statistics) Census 2011
^ a b コソボ基礎データ 日本国外務省(2018年4月3日閲覧)
^ a b 田近洵一 編『例解小学 国語辞典』三省堂、2020年1月10日、126-127頁。 
^ “コソボ”. 国際連合広報センター. 2022年2月26日閲覧。
^“世界は独立承認を=セルビア人に配慮-コソボ、「国旗」発表、経済復興急ぐ”. 時事ドットコム. (2008年2月18日). ⇒http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2008021800191&j1 2008年2月18日閲覧。 [リンク切れ]
^ 「コソボが独立宣言 セルビア・ロシアは猛反発」 CNN.co.jp(2008年2月18日)


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