防犯・安全上の理由からモデルガン、模造刀、鋭利な装飾など武器を連想させるものの持込を禁止したり、模造刀の所持は認められるも抜刀を禁止することもある。中には棒[注 6]を始めとする全長の長い物などの持込が禁止されることもある。イベントによっては他の一般人や観光客から見た観点から血糊や部位欠損などグロテスクな表現を禁止しているものもある。
一般的に日本におけるコスプレを行う場所や傾向は次の様に大別される。 コミックマーケットを代表とする同人誌即売会において、規模の大小を問わずコスプレイヤーの参加が見受けられる。したがって、同人誌即売会主催側もコスプレイヤー側に対する規則や規約を作成し、これに準じて同意することで参加を行う。 コスプレを主体とするイベントでも規則や規約に関して同様であり、同じくコスプレイヤー側は規約への同意が必要となる。これらのイベントでは同時に行動可能範囲と撮影可能範囲が明確に記載され、コスプレをしたまま立ち寄ったり通過したりすることはできるが、自撮りも含めて撮影が禁止されているエリアもあるため、注意が必要である。 個人主催は主にコスプレイヤーが題材とする作品を明確に設定し、その作品の愛好家で同じ作品のコスプレが可能な人を募って行うイベントであり、通称「併せ(あわせ)イベント」と呼ばれる。イベントによっては作品のキャラクターごとに参加者が被らないように制限したものや、同一のキャラクターのみで集まるイベントも存在する。SNSの普及により多くなりつつあるイベント形式である。ファンミーティングや交流会としての側面を持ち、主催者はイベントを開催する場所の設定から行い、開催に伴う費用までも計算する。撮影も伴うためにコスプレイヤーの人脈からカメラマンの調達を行う場合も多い。最終的には個人主催イベントに参加するコスプレイヤーで割り勘が行われる。個人が主催するため、規則や規約は使用する場所に準拠している場合が多い。 コスプレイヤーによってはスタジオを用いてコスプレを行われる場合もある。かつてはコスプレでの撮影を禁止するスタジオも多かったが、昨今においては需要の増加によりスタジオ側も寛容となり、コスプレによる撮影を許可するスタジオが増加した。また、コスプレ専用と謳うスタジオもある。基本的にシェアスタジオであり貸し切りでない限りは複数名の個人及び団体が同一のスタジオを使用する。コスプレ専用スタジオの多くはブース分けになっており、様々なモチーフとなる作品に合わせた背景や家具が設置されている。 コスプレイヤー個人または団体が公共の場所や私有地を利用して撮影する場合もある。この場合、その土地や家屋を所有する自治体や個人に使用許可を取る必要がある[注 7]。利用する場所によっては、それに伴う料金が発生する。また、一般客も入場する可能性がある施設ではコスプレを行う際の配慮も当然ながら行わなければならないのがマナーとされる。 マナー無視や問題行為となった結果、代表的な例として屋外型博物館である博物館明治村において行われた行為が問題となり、以降のコスプレ撮影を規制したり[36]、千葉県立房総のむらの様に一時的にコスプレ禁止の措置にまで発展した事例もある[37][38]。 創作性のある表現にあたる独特な衣装は著作権法による保護の対象になるが、私的使用の範囲内であれば複製権ないし翻案権の制限により、権利者に無断で使用することができるとされる[39]。また、商業上の行為を目的として権利者の許諾を得ることなくコスプレ衣装等を製作する場合、商標法や不正競争防止法に抵触することも考えられる[39]。 軍服ないしは自衛隊の制服などについて軽犯罪法第一条十五号違反になるとして禁止するイベントもある。 また、警察官・警備員・看護師など、人命救助に携わる職業のコスプレも、緊急時に本職との区別が付かなくなってしまうため禁止される場合がある。 また、盗撮や肖像権侵害を防ぐ意味から、開催当日もしくは事前申込という形で参加登録を義務付けるイベントがあるほか、主催者によっては特殊なカメラやレンズ、撮影機材に制限を設ける場合もある[31][32]。
同人誌即売会とコスプレイベント
個人主催のコスプレイベント
撮影スタジオにおけるコスプレ進撃の巨人に登場するアルミン・アルレルトに扮する女性コスプレイヤー。屋外の利点やロケーションを活かした撮影が行われている。
(※:写真は2014年チェコ共和国ブルノにて)
公共の場所や私有地を利用したコスプレ
法律との関わり
世界各国でのコスプレ聖闘士星矢の聖衣を着た美少女戦士セーラームーンのコスプレ、アニメ・エキスポスーパーマンとバットマンのコスプレ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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