コショウ
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完熟前の緑色の果実を収穫し、天日干しで乾燥させたものであり、黒色になる[3][8][17][18][19]。湯通しした後に乾燥したり、薪を使っていぶすこともある[3]。乾燥の際、果皮(外果皮、中果皮)にシワが生じるが、剥がさずそのまま使用する(図7左)。中果皮には辛み成分が多く含まれており[20]、香りと辛みが強いため、強い味の肉料理や青魚などとの相性がよいとされる[17][18]
白胡椒、ホワイトペッパー(白コショウ、白こしょう、white pepper)
赤色に完熟した果実を収穫し、1週間ほど水に浸して発酵させた後、柔らかくなった外果皮・中果皮を除去したものである
[3][8][17][21][22](図7右)。核(種子とこれを包む硬い内果皮)のみからなり外果皮・中果皮がないため、黒胡椒より辛みは弱いが異なる風味を持ち、魚料理シチューなど素材の味が強くないものとの相性が良いとされる[17][21]。人によっては白胡椒に不快臭を感じる事があるが、これは製造工程で果皮を水中で腐敗させる際に発生する物質に由来しており、流水中の処理により臭みの発生を押さえることが報告されている[23]。白胡椒は発酵食品でもあり[23]コーヒーカカオのように発酵過程の調節で多様な風味をつくることが可能ともされる。一方で、黒胡椒の外果皮・中果皮を機械で剥がして白胡椒としたものもある[22]。また下記のように胡椒は#薬用にも使われるが、その際にはふつう白胡椒が使われる[10]8 青胡椒
青胡椒、緑胡椒[24]、グリーンペッパー(青コショウ、青こしょう、green pepper)[注 3]
完熟前の緑色の果実を原料とするが、黒胡椒とは異なり天日干しにはせず、ゆでてから塩蔵、またはフリーズドライ加工したもの[8][17][24]。そのため、果実の色は緑色が残っている(図8)。さわやかな香りと辛みを特徴とする[17][24]。料理に散らしてアクセントにしたり、香りを活かしてスープやサラダに加える[24]タイ料理では「プリックタイオーン」とよばれ、粒のまま炒め物に利用されることがある[26]9 赤胡椒
赤胡椒、ピンクペッパー(赤コショウ、赤こしょう、pink pepper)[注 4]
赤色に完熟した果実を収穫するが、白胡椒とは異なり外果皮中果皮をはがさずにそのまま塩蔵したものや天日乾燥したもの[8][17]。赤い外果皮はシワが入り(図9)、香りと辛みがマイルドであるとされる[30]ペルーなど南アメリカの料理で使用されることがある[要出典]。ただし「ピンクペッパー」(pink pepper)は、ウルシ科の辛みがない植物コショウボクの果実を意味することが多い[1][8][16][27](上図6c-e)。10 ペッパーミル

コショウは様々な形態で利用され、ホール(原形の粒の状態、粒胡椒)、あらびき(粗挽き)、パウダー(粉末状)などが市販されている[9][6]。また、使うたびにペッパーミル(図10)を用いてホールを挽いたほうが新鮮な風味を得ることができるとされる[6]

異なる種類の胡椒を混ぜて使うこともあり、日本で市販品には黒胡椒と白胡椒を混合したものもある[31]。また塩などと混ぜた「味付塩こしょう」として市販されているものもある[32]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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