果穂は長さ 15?17 cm ほどになり、50?60個の果実からなる[6][8](上図3b、c)。個々の果実は核果、1個の種子を含み、球形で直径 5-6 mm、未熟果実は緑色だがこれを天日干しすると黒色(→#青胡椒、#黒胡椒)、熟した果実は赤色になる(→#赤胡椒、#白胡椒)[1][6][7][9](上図3b、c)。
染色体数は 2n = 48, 52, 104, 128 が報告されており、栽培の歴史の中で著しい染色体倍加が起こったと考えられ、また他種との交雑の可能性も示唆されている[3]。 原産地はインド南西部マラバール地方とされるが[10][11]、すでに紀元前1世紀ごろには東南アジア熱帯域で栽培されていたと考えられている[3]。2020年時点では、東南アジア、アフリカ、中南米の熱帯域で広く栽培されている[1][12][10](下記の#産地、図4参照)。4a コショウ農場(インド、ケーララ州)4b コショウ農場(カンボジア)4c コショウ農場(インドネシア、バンカ島)4d コショウ農場(ブラジル) コショウの果実には強い芳香と強烈な辛みがあり、最もよく使われる香辛料(スパイス)の1つであるため、「スパイスの王様 (king of spice)」ともよばれる[1][5][9][13][14]。コショウの辛さは、塩辛さとは異なる辛さである[15]。コショウは肉料理、魚料理、野菜料理、スープなどさまざまな料理に使われ(下図5)、またハムやソーセージの製造にも利用される[9][6]。他にもソースやケチャップなどの調味料の原材料ともなる[9]。コショウを用いた料理5a ハムエッグ5b カルボナーラ5c ラーメン5d BLTサンドイッチ5e ブラックペッパークラブ5f ビーフステーキ
分布
人間との関わり
香辛料