ゲゲゲの鬼太郎_(テレビアニメ第6シリーズ)
[Wikipedia|▼Menu]
まず第1話からは、謎の存在・「名無し」が鬼太郎たちと敵対する最初の大きな黒幕的存在として登場し、第11・12話で八百八狸軍団が襲来する「八百八狸前・後編」などの幾つかの大きなストーリーの進展と共に、まなを標的にする描写が増えていく。第16話からはシリーズ初の水木しげるの故郷・鳥取県境港市が舞台となる「境港編」も、短編として各章の中で定期的に挿入されるようになった。第27話からは鬼太郎の宿敵・バックベアード率いる西洋妖怪軍団が登場する「西洋妖怪編」[3]が描かれた。西洋妖怪のヴィジュアルは、前作同様に原作の設定はベースにしつつも大幅にアレンジされた。この「西洋妖怪編」では、原作からアレンジされた西洋妖怪キャラの一人にして、ねこ娘とまなに次ぐヒロインポジションとなる魔女のアニエスが第27話から第37話まで鬼太郎ファミリーの仲間として毎回登場した。「西洋妖怪編」にもバックベアード軍団が絡まない事件があり、名無しが日本妖怪と西洋妖怪の戦いを利用する存在として裏で関与していた。第37話で鬼太郎ファミリーは西洋妖怪軍団に勝利する。アニエスは「西洋妖怪編」終了後も鬼太郎たちに重要な情報を伝えたり、決戦時に助っ人として駆け付けるなど要所で活躍する。第38話からは通常通りの無関係な単発の事件を各話毎に解決する形式と同時進行する「名無し最終決戦編」が描かれ、そのクライマックスとなる第47話から第49話で名無しの正体と、彼がまなを狙っていた理由も明かされたうえで決着がつけられた。一方で、この「名無し最終決戦編」クライマックスでねこ娘とまなの身に起きた出来事は、間接的に鬼太郎ファミリーの次の戦いへのきっかけとなり、番組も2年目に突入した第50話からは鬼太郎ファミリーと、地獄から脱獄した(事件の発端に改元を絡めている)極悪妖怪と呼ばれる「大逆の四将」[注 4]、それに妖怪を憎む鬼道衆の末裔・石動零(いするぎれい)による三つ巴の戦いへと展開していく「地獄の四将編」[5]が描かれる。「地獄の四将編」でも四将や零が絡まない話は多く、さらに第56話・第57話では一度37話にて鬼太郎に倒されたバックベアードのことにも触れており、水面下で復活計画が企てられていることも判明している。第74話・第75話では「地獄の四将編」のクライマックスとして、四将の中でも特に強力な九尾の狐玉藻前との決戦を描きつつも、大逆の四将を地獄から脱獄させた張本人は不明なままで、続く第76話からは鬼太郎の宿敵・ぬらりひょんと側近の朱の盆が登場する「最終章・ぬらりひょん編」[6]が描かれ、ぬらりひょんが大逆の四将を脱獄させ零を狂わせた張本人と判明し、鬼太郎ファミリーと対峙する。ぬらりひょんたちが絡まない単発の事件も描かれながら、ぬらりひょんは復活したバックベアード率いる西洋妖怪軍団を利用して、同時に女性総理も巧みに妖怪を憎む心境へと誘導し、関っている全ての妖怪と人間を泥沼の戦争状態へと陥れていく。最終話で戦争を望まない者や過ちを認めた者達は和解し、総理やバックベアードやぬらりひょんなど各首謀者や過ちを認めなかった者達が滅び去ったことによって事態は収束するが、その代償としてまなが鬼太郎を助けるために記憶を失い、周囲の妖怪と人間の関係者全員が成り行きを見守る中、まなは10年後に鬼太郎と再会して記憶を取り戻し、そこから鬼太郎ファミリーやアニエス・アデル姉妹などの妖怪たちとの交流が再開されるという場面で完結を迎えた。

次回予告の決め台詞は「見えない世界の扉が開く」。予告ナレーションは鬼太郎が目玉おやじに語り掛ける形式だが、目玉おやじのナレーションは殆ど無く、最終章の第95話のみ鬼太郎の名前を呼ぶナレーションが入った。
放送終了後の展開

本作品の終了後、後番組として放送が始まった『デジモンアドベンチャー:』が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による放送延期と休止に入ったのに伴い、その代替番組として本作品の一部の話数[注 5]の再放送が、2020年4月26日から5月31日まで[7]実施された[8]

2020年6月1日、放送批評懇談会により発表された第57回ギャラクシー賞にて、テレビ部門特別賞を受賞した。アニメーション作品が同賞を受賞するのは、1989年第27回テレビ部門・選奨を受賞した、『美味しんぼ』第27話・28話「激闘鯨合戦」以来である。贈賞理由では「原作を現代社会にあわせるなど表現を工夫しながら、基本設定は原作そのままで、社会や時代が変わっても、人間社会が抱える闇や怖さは原作時代同様普遍的であると教えてくれた。日曜の朝に子どもたちに向けて丁寧にメッセージを送ることに徹底して作られ、それが多くの人たちの共感を呼ぶ。テレビアニメのあるべき仕事」と原作に回帰した作品作りや、原作同様の普遍性や作品性を評価している[9][10]

2021年3月7日に行われたオンラインイベント「まんが王国とっとり 生誕99年 水木しげる生誕祭」にて、翌2022年に水木しげる生誕100年を迎えるのを受けて立ち上げられた「水木しげる生誕100周年記念4大プロジェクト」の一環として、本作品の劇場版に当たる新作アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の制作が発表された[11]
その他

水木しげる没後の2016年より、東京都調布市が水木の命日である11月30日を「ゲゲゲ忌」と名付け、水木の功績を称えるイベントなどが毎年開催されている[12]。本作品からも、2018年より沢城みゆき野沢雅子古川登志夫庄司宇芽香藤井ゆきよら主要キャストがゲストとして、それに永富大地ら主要スタッフもトークショーの司会担当などいった形で参加している。
キャスト詳細は「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」を参照

ゲゲゲの鬼太郎 - 沢城みゆき

目玉おやじ - 野沢雅子

ねずみ男 - 古川登志夫

ねこ娘 、黒猫[注 6] - 庄司宇芽香

犬山まな - 藤井ゆきよ

砂かけばばあ - 田中真弓

子泣きじじいぬりかべ - 島田敏

一反もめん - 山口勝平

アニエス - 山村響

アデル - ゆかな

伊吹丸 - 古谷徹

石動零 - 神谷浩史

桃山雅、呼子、アルカリユリコ - 祖山桃子

石橋綾 - 石橋桃

裕太、マンガンアヤナ - 古城門志帆

蒼馬 - 新井良平

大翔、ニッケルカナ - 森下由樹子

豆腐小僧 - 関根有咲

寝肥り - くじら

犬山純子 - 皆口裕子

犬山裕一 - 高塚正也

犬山庄司 - 魚建

犬山リエ、総理 - れいみ

閻魔大王 - 大友龍三郎

朱の盆 - チョー

ヴォルフガング、こうもり猫 - 草尾毅

カミーラ - 井澤詩織

ヴィクター・フランケンシュタイン - 白石涼子

鵺 - 辻親八

黒坊主 - 千葉繁

HIKAKIN(本人役、特別出演)

白山坊 - 高木渉[注 7]

ゆき - 西村ちなみ[注 8]

ゆきの母 - 三田ゆう子[注 9]

沼御前、愛野おしえ - 今野宏美[注 10]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:192 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef