ケンタッキー州
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パイク郡のみでは58,669人である[36]

州都フランクフォート市は28,602人[36]と小型であり、アメリカ合衆国50州の州都の中では第47位である[44]
政治と法律

ケンタッキー州は、正式名称にコモンウェルス(Commonwealth of Kentucky)をつける国内4州の1つである。これは、母体となったバージニア州がコモンウェルスを使っていたことによる[45]。この言葉に特別の意味はなく、人民の総体的福祉のために統治を行う場所として、イギリス領との違いを強調するために選ばれた[46]。日本語では他州と同じく「州」と訳す。

コモンウェルスという言葉は、州昇格のために1786年から1792年に提出された市民の請願書で使われており、また1850年に採択されたケンタッキー州憲法にも使われた。さらには1834年に出版された州の歴史書表題に使われ、その中でバージニア州とケンタッキー州に言及した多くの箇所で使われている[47]

ケンタッキー州は奇数年に州役人の選挙を行う、国内5州の1つである[48]。4年毎のアメリカ合衆国大統領の選挙年の前年に、ケンタッキー州の選挙が行われる。最近の州知事選挙は2019年だった。
行政府「ケンタッキー州知事の一覧」も参照フランクフォート市にある州知事官邸

行政府の長が州知事であり、州の長と政府の長を兼ねている。副知事は州知事の内閣に入っているかという事実によって行政権限を持たないことがある。現行憲法下では、州知事が執務不可能となった場合のみに副知事が知事職に就く(1992年までは、知事不在の場合に副知事が職務代行になっていた)。知事と副知事は通常1つの組み合わせで選挙に出馬する(これも1992年の憲法修正から)。任期は4年間である。現職知事は民主党のアンディ・ベッシャー。

憲法に規定される他の選挙で選ばれる役人としては、州務長官、検事総長、公会計監査官、州財務官、農務長官がいる。2023年時点の州務長官は、共和党のマイケル・アダムズである。検事総長は州の検事長、警察長官、法務官であり、2023年時点の現職は共和党のダニエル・キャメロンである。
立法府「ケンタッキー州議会」も参照フランクフォート市にあるケンタッキー州会議事堂

ケンタッキー州の立法府は両院制である。

上院は定数38。2023年時点の上院議長は、共和党のロバート・スティバーズである。

下院は定数100。2023年時点の下院議長は、共和党のデービッド・オズバーンである。
司法府

ケンタッキー州の司法府は、ケンタッキー州裁判所と呼ばれている[49]。地区裁判所と呼ばれる権限制限付き裁判所、巡回裁判所と呼ばれる一般司法権裁判所、薬物裁判所や家庭裁判所のような特定目的裁判所、控訴裁判所と呼ばれる中間審査裁判所、および最終審であるケンタッキー州最高裁判所で構成されている。

裁判所の長は州裁判所長官である。指名によって就任する連邦裁判官とは異なり、ケンタッキー州の判事は州民による無党派選挙で選ばれている。
連邦政府への代表ケンタッキー州選出アメリカ合衆国下院議員選挙区図

ケンタッキー州選出のアメリカ合衆国上院議員は、上院院内総務ミッチ・マコーネルランド・ポールであり、どちらも共和党員である。下院議員については州内を6つの選挙区に分けている。2012年時点で共和党員4人、民主党員2人を送り出している。

司法関係は連邦政府地区裁判所のケンタッキー州東地区と西地区の2地区に分けられている。控訴案件はオハイオ州シンシナティ市にある第6控訴巡回裁判所で審問される。
州法

ケンタッキー州の法体系は1942年に法制化されたケンタッキー州改訂州法があり、州法全体を体系化し明確化するようにしてある[50]。州法は地方警察、保安官と副保安官、コンスタブルと呼ばれる警官とその副官によって執行される。これらの者が警察学校を修了していない場合は、東ケンタッキー大学キャンパスにあるケンタッキー州刑事司法省訓練センターで訓練課程を完了することが求められている[51]。さらに1948年、ケンタッキー州議会がケンタッキー州警察を創設し、その司法権が州全体に与えられた38番目の州となった[52]

ケンタッキー州は凶悪な殺人事件について死刑を認めている36州の1つである。1998年3月31日以降に死刑判決を受けた者は薬物注入によって必ず処刑されている。この日付以前の死刑判決を受けた者は電気椅子を選択できる[53]。アメリカ合衆国最高裁判所が1876年にこの制度再度導入してから、州内で刑を執行されたのは3人に過ぎない。州内で最も注目された処刑は1936年8月14日にレイニー・ベセアに対して行われたものだった。ベセアはリシア・エドワーズに対する強姦と殺人の罪で、オーエンズボロで公開の絞首刑に処された[54]。この刑執行が規則にないものだったことから、アメリカ合衆国においては最後の公開処刑となった[55]

公共資産において「十戒」を提示することに関する議論で、ケンタッキー州は最前線に立ってきた。2005年、「マクリアリィ郡対ケンタッキー州米国自由人権協会事件」において、アメリカ合衆国最高裁判所は第6控訴巡回裁判所の判決を支持し、マクリアリィ郡ウィットリー裁判所で十戒を提示することは違憲であると裁定した[56]。同年後半に、リチャード・フレッド・サーハインリヒ判事は、「ケンタッキー州米国自由人権協会対マーサー郡事件」に関して第6控訴巡回裁判所に文書を送り、メイフラワー誓約アメリカ独立宣言、十戒、マグナ・カルタ星条旗 (国歌)国のモットー(神を信ずる)を含め、マーサー郡庁舎に提示することができると記した[57]


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