ケイローン
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

またヘーラクレースカストールら英雄たちに請われて武術や馬術を教え、イアーソーン[11][12]アクタイオーンを養育し[13]アスクレーピオスには医術を授けた[12][14][15]アキレウスの師でもあった。弓を持つケンタウロスのモチーフは知恵の象徴であるケイローンに由来している。

ヘーラクレースとケンタウロスたちとの争いに巻き込まれ、ヘーラクレースの放った毒矢が誤ってケイローンの膝に命中し、不死身のケイローンは苦痛から逃れるために、ゼウスに頼んで不死身の能力をプロメーテウスに譲り、死を選んだ。その死を惜しんだゼウスはケイローンの姿を星にかたどり、射手座にしたという[16]

ダンテの『神曲』「地獄篇」第十二曲においてダンテ及びウェルギリウスと言葉を交わし、ネッソスに地獄の道案内をするよう命じた。
関係者
家族


クロノス - 父。馬に化けていたティーターンの王。(ゼウスたちとケイローンは異腹兄弟)

ピリュラー- 母。ニュンペー。恥と嫌悪感からケイローンを捨てる。

アポローン - 養父。竪琴、弓術、医学、占星術などを教える。(アポローンがゼウスの子であるため、叔父・甥の関係でもある。)

アルテミス - 養母。弓術と狩猟を教える。(アポローンの妹)

カリクロー - 妻

ヒッペー(Hippe) - 娘。こうま座の神話の一つに登場する。

エンデーイス(Endeis) - 娘

オクロエ(オシロエ)(ドイツ語版、フランス語版)(Ocyrhoe) - 娘

カリストゥス(Carystus) - 息子


師弟関係

著述家クセノポーンによると、ケイローンはアポローンとアルテミスから狩猟と猟犬について学び、それを生徒である英雄たちに教えたとされる[17]。クセノポーンは、ケイローンに学んだ英雄を次のように列挙している[18]。ビザンツ帝国では、ディオニューソスも弟子としている。

ケパロス

アスクレーピオス

メイラニオーン

ネストール

アムピアラーオス

ペーレウス

テラモーン

メレアグロス

テーセウス

ヒッポリュトス

パラメーデース

オデュッセウス

メネステウス

ディオメーデース

ディオスクーロイ

マカーオーン

ポダレイリオス

アンティロコス

アイネイアース

アキレウス

ギャラリー

「ケイーロンとアキレウス」(石棺の装飾。トラッチャ、カシリーナ邸、3世紀)

「ケイローンに対面するティーターン王とアキレウス」(バロワ美術館)

「ケイローンとアキレウス」(17世紀、ルーベンスの絵によるタペストリー

ピエール・ピュジェ「アキレウスを導くケイローン」(1690年頃)

ヨハン・バルタザール・プロバスト「幼いケンタウロスを託されるケイローン」 (17/18世紀)

ポンペオ・バトーニ「ケンタウロスのケイローンの元へアキレウスを引き取りに来たティーターン王 」(1770年)

ジョヴァンニ・バッティスタ・チプリアーニ(英語版)「投げ槍を習うアキレウス」 (1776年頃)

ドナート・クレティ[19]「ケイーロンに託されるアキレウス」

ポンペオ・バトーニ「ケイーロンとアキレウス」

ベニーニュ・ガグネロー(英語版)「アキレウスの教育」(1785年)

ジェームズ・バリー「アキレウスの教育」

「若いアキレウスに地理を教えるケンタウロスのケイローン」 (ロサンゼルス郡立美術館

「アキレウスの教育」(リトグラフ、1798年)原作は1782年のジャン=バプティスト・ルニョー作品

リナルド・リナルディ「アキレウスにキタラの演奏を教えるケイローン」 (1817年)

オーギュスト=クレマン・クレティエン「アキレウスの教育」(1861年)

ウジェーヌ・ドラクロワ「アキレウスの教育」(1862年頃)

マックスフィールド・パリッシュイアーソーンと師 」(1909年)

「息子アキレウスをケイローンに託すペーレウス」(1921年)

ジョルジオ・ゾンマー(英語版)、 エドモンド・ベーレス (フランス語版、イタリア語版)「ケイーロンとアキレウス」(20世紀初頭)

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 古代の伝説の冶金術の達人で「指」とも呼ばれた魔法の治癒者ダクティル(英語版)とは対照的[1]

出典^ ホメーロスイーリアス』。"11.831"。 
^ アポロドーロス、1巻2・4。
^ a b ヒュギーヌス、序文。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:72 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef