英語でスウィンガー・パーティー(swinger party)ないしスウィンガーズ・パーティー(swingers party)と称されるスワッピング・パーティーでは、信頼し合った関係(英語版)で結ばれた複数の個人ないし、カップルたちが、娯楽ないし社交活動として、パートナーを交換するなどしながら性行為をおこなう[21]。
こうしたパーティでは、さまざまなグループセックスの営みが展開することもある。パートナーたちは、挿入を伴う性器の接合を含む「フル・スワップ(full swap)」をおこなうこともあるし、もっぱら挿入を伴う性器の接合をおこなわない性行為(英語版)に終始する「ソフト・スワップ(soft swap)」を選択することもできる。新たにスワッピングに参加するカップルは、フル・スワップを快く受け入れられるようになるまで、ソフト・スワップを選ぶことが多く、また個人的理由からもっぱらソフト・スワップに留まるカップルも多い[22]。他のカップルが性行為をおこなっている近くで、通常のカップルがふたりだけで性行為をする形態は、「ソフト・スウィンギング(soft swinging)」と称される[23]。定義からすれば、これはその行為自体が「グループセックス」とは言い難く、露出の一形態である。
乱交詳細は「乱交」を参照
乱交(オージー、orgy)は、参加者が自由に、他の参加者に見える場所で制約なく性行為ないしグループセックスをおこなう集まりであり、特にブンガブンガ・パーティーなどという場合は、参加者はプールやホットタブ(英語版)などの中で水中での性行為(アクアフィリア、溺水性愛)をおこなう[24]。
デイジーチェーン詳細は「デイジーチェーン (性行為)」を参照
異性愛、両性愛、同性愛を問わず、3人以上がオーラルセックスによって数珠繋ぎとなり円環を成す形態。4人以上の場合に限ってこの表現を用いるべきだとする立場もある[25]。 あらゆる性行為がそうであるように、グループセックスにともなうリスクは具体的にどのような行為がおこなわれるかによって異なってくるものであるが、多数の相手と交渉をもつことは性感染症(STIs)に晒されるリスクを高める。 1980年代半ば以降、特にアメリカ合衆国などでは、性感染症、とりわけヒト免疫不全ウイルス(HIV)の拡散の温床となっているとして、法的規制を通してゲイの有料発展場を閉鎖しようとするロビー活動が盛んに行われている[26][27]。社会学者のスティーヴン・O・マレイ
保健衛生
こうした動きを支持する側は、グループセックスがおこなわれる場所では、コンドーム、デンタルダム(英語版)、ゴム手袋、ローション、その他のより安全性の高い性行為のために必要なものが備えられていることが多い、と指摘している。こうした浴場/発展場は、より安全なセックスについての情報を得られる重要な場所であり、パンフレットが用意されていたり、安全なセックスを呼びかけるポスターが、公共部分だけでなく、しばしば部屋ごとに掲出されており、コンドームやローションが無料で提供され、また多くの場合、その場所では安全な性行為しかしないことを客に誓約させている[30][31][32][33]。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ a b ジョー・イーディー (Jo Eadie) 編『セクシュアリティ基本用語事典 (SEXUALITY: The Essential Glossary)』(原著2004年、日本語訳2006年)は、「グループ・セックス Group sex」について独自の定義は与えておらず、「サークル・オナニー Circle jerk」、「デイジー・チェーン Daisy chain」、「三角(三人)関係 Menage a trois」、「セックス・パーティー Sex parties」、「トライアド Triad」を参照するよう指示している。これらは、Wikipedia 日本語版/英語版ではそれぞれ「サークル・ジャーク/en:Circle jerk」、「デイジーチェーン (性行為)/en:Group sex#Daisy chain」、「三人婚/en:Menage a trois」、「乱交#人間の乱交パーティー/en:Group sex#Types of sex party」、「トライアド(曖昧さ回避ページ)に関連する記述はない/en:Triad (relationship)は、en:Menage a troisへの転送」といった記述に相当する。
出典^ 富田隆「14 衝動買いはやめましょう」『びっくりするほど本音がわかる! 男と女の恋愛心理テスト』SUMIDA出版、2017年1月27日。"さらに、スワッピング(夫婦交換)についても、乱交に近いと思われがちですが、限られた相手との場合は、乱交とはまったく性質の異なるものといえます。"。
^ Forberg, Friedrich Karl (1963). Manual of classical erotology (De figuris Veneris). Medical Press of New York. p. 233
^ 大橋絵理「アウルスの欲望 : フローベールの『ヘロディアス』」『Stella』第28号、九州大学フランス語フランス文学研究会、2009年12月18日、82頁。 .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}NAID 120002014991
^ “諸君, 第 12 巻、第 6?8 号”. 文藝春秋 (1980年). 2019年6月15日閲覧。