グルブッディーン・ヘクマティヤール
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アメリカに支援を受けている、カルザイ大統領の暫定政府のメンバーからも、戦争犯罪者として繰り返し名指しされた。2002年9月5日の、10名余の死者を出したカルザイ大統領暗殺未遂事件の背後にいたことも疑われている。

複数の報道でチュニジア国内に潜伏中とされたが、2002年5月のアメリカ政府の発表では、カーブル近郊でCIAがプレデター無人偵察機によってヘクマティヤールを狙撃したものの、彼は難を逃れた。

同年9月、ヘクマティヤールは、アメリカに対するジハードを呼びかけるメッセージを録音したテープを公開した。

同年12月25日、ヘクマティヤールがアルカーイダの構成員になろうとしていることがアメリカの諜報機関によって明らかにされた、と伝えるニュースが流れた。同ニュースによると、自分はアルカーイダを援助することができる、とヘクマティヤールは語ったと言う。しかし、翌2003年9月1日に公開されたビデオテープでは、彼はアフガニスタンに展開するアメリカと多国籍軍への攻撃は賞賛したものの、ターリバーンあるいはアルカーイダとの同盟は否定した。

2003年10月1日、ヘクマティヤールはジャラーラーバードクナルローガルスロビの地方司令官との停戦を宣言し、これらの司令官は外国人とだけ戦うべきだと述べた。

2006年5月、ヘクマティヤールはアルジャジーラビデオテープを公開し[9]、アフガニスタンの紛争でアメリカを支援しているとイランを非難し、ウサーマ・ビン=ラーディンの側に立って戦闘を行なう用意があることを表明、また、パレスチナイラク、アフガニスタンで現在生じている紛争におけるアメリカの関与を糾弾した。

2006年9月、ヘクマティヤールが捕縛されたと報道があったが、これは後に否定された[10]

2006年12月、パキスタン国内でビデオテープを公開し、「(ムジャーヒディーンに敗北した)ソビエト連邦と同じ運命にアメリカも遭う」と述べた。

2007年1月CNNは「5年前ウサーマ・ビン=ラーディンがトラボラの山岳地帯から脱出するのを自派の兵士が手伝った」とヘクマティヤールが述べたと報道し[11]、またBBCもGEO TVによるインタビューの引用によって「彼ら (ビン=ラーディンとザワーヒリー) が洞穴から出て安全な場所に逃れるのを我々が助けた」とヘクマティヤールの発言を伝えた[12]

2019年アフガニスタン大統領選挙に出馬。2021年8月に再びターリバーン政権が樹立された。

2022年12月2日、ヘクマティヤールが滞在していたカーブルのモスク近くにあった車が爆発し、ヘクマティヤール自身は難を逃れたが護衛1人が死亡したほか、2人がけがを負った。自爆テロ犯とみられる2人組はモスクに入ろうとしたところを銃撃戦の末に殺害されている[13]
参考文献^ The Gem Hunter: The Adventures of an American in Afghanistan, page 293
^ “ ⇒国際テロ組織 > ヒズベ・イスラミ・ヘクマティアル派(HIG)”. 公安調査庁. 2014年3月14日閲覧。
^ “Security Council ISIL (Da’esh) and Al-Qaida Sanctions Committee Removes One Entry from Its Sanctions List”. 国際連合 (2017年9月3日). 2022年12月3日閲覧。
^ Ewans, Martin, 2005. Conflict in Afghanistan: Studies in Asymmetric Warfare, London: Routledge. p 154
^ Hussain, Rizwan, 2005. Pakistan and the emergence of Islamic militancy in Afghanistan, Aldershot: Ashgate. p167
^ “ ⇒Backgrounder on Afghanistan: History of the War” (英語). Human Rights Watch. 2016年9月22日閲覧。
^ “ ⇒Crisis of Impunity - Afghanistan's Civil Wars” (英語). Human Rights Watch. 2016年9月22日閲覧。
^ Harpviken, Kristian. 1998: "The Hazara of Afghanistan", in Post-Soviet Central Asia, Atabaki, T. and John O'Kane (eds)
^ “Aljazeera airs Hikmatyar video” (英語). Aljazeera. (2006年5月4日). ⇒オリジナルの2006年5月6日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/uv6dd 
^ “Gulbuddin Hekmatyar Reported Captured” (英語). FDD's Log War Journal. (2006年9月11日). https://www.longwarjournal.org/archives/2006/09/gulbuddin_hekmatyar.php 
^ “Rebel: 'We aided bin Laden escape'” (英語). CNN. (2007年1月11日). ⇒オリジナルの2007年1月13日時点におけるアーカイブ。


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