『ボーン・アルティメイタム』(2007)の製作が終了した2007年1月、監督のポール・グリーングラスは、「ワシントン・ポスト」紙のジャーナリストであるラジャフ・チャンドラセカラン
の2006年のノンフィクション作品『インペリアル・ライフ・イン・ザ・エメラルド・シティ』を映画化する意向を表明した[7]。グリーングラスはこの本を基礎に、『ユナイテッド93』(2006)で製作調査を担当したケイト・ソロモンとマイケル・ブレナーの両人とともに脚本を仕上げた。今回の脚本は、製作の過程で『ボーン・アルティメイタム』の脚本より前衛的なものになったと明かした。もともと今作の脚本は、映画脚本家のトム・ストッパードにグリーングラスから依頼をかけていたが、ストッパードが多忙であったため[8]、映画脚本家ブライアン・ヘルゲランドが代わって監督と共同制作で脚本を作り上げた[2]。グリーングラスは『ボーン・スプレマシー』と『ボーン・アルティメイタム』で共に仕事をしたマット・デイモン主演にこだわった[9]。デイモンはグリーングラスが2007年6月に立ち上げたプロジェクトにも出演する[10]。エイミー・ライアンとグレッグ・キニア、アントニ・コロンは2008年1月にキャスティングが決まった[2]。『グリーン・ゾーン』は本来2007年の暮れにクランクインされる予定であったが[7]、2008年1月10日のスペインでクランクインとなった[2]。その後、モロッコに移り、5月2日のロンドンでクランクアップとなった[11]。
VFXはダブル・ネガティブが作成した。 本作の撮影には軍事アドバイザーとして、イラク戦争初期に本作の主人公と同じアメリカ陸軍MET隊隊長として大量破壊兵器の捜索任務に就いた、モンティ・ゴンザレス元アメリカ陸軍上級准尉が参加している。撮影中、マット・デイモンは彼にたびたび助言を求めており、ロイ・ミラーのモデルはモンティ・ゴンザレスである[12]。また、アメリカ陸軍の兵士役を演じた者の中には、イラク戦争において実際にMET隊に所属して任務に就いていた者など、実際のイラク帰還兵も複数いる[13]。 映画評論家からの反応は賛否真っ二つに分かれ、Rotten Tomatoesでの支持率は53%にとどまった[14]。『シカゴ・サンタイムズ』紙にてロジャー・イーバートは満点となる4つ星を与えた[15]。 映画は政治的な面で批判を受けた。ある者は本作を「反米」「反戦」とし、また、評論家のカイル・スミス アメリカ合衆国とカナダでは3003スクリーンで公開され、週末に1430万9295ドルを稼いで初登場2位となった[1]。1億ドルという予算を考慮するとそれは物足りないものであり[20]、『ガーディアン』誌では、製作費の回収は困難であると見られている[21]。アメリカ合衆国とカナダでの興行収入は8週間で3505万3660ドルだった[1]。
主人公のモデル
評価
批評家の反応
興行成績