グリーンピース_(NGO)
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グリーンピース側は否定している[31]
持続可能な食と農業へのシフトを提唱
2014年からミツバチへの毒性の強いネオニコチノイド農薬の禁止を目指してキャンペーンを開始。解決策として、化学農薬や合成肥料や遺伝子組み換えに頼らず生物多様性の力や地域の知恵を活用する「生態系農業」へのシフトを目指す。
共謀罪創設に対する反対アピール
主に日本国内での活動。2006年、日本政府の共謀罪関連法案(組織犯罪処罰法の改正案)の審議に対する反対運動や抗議の呼びかけ。2017年にも「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織的犯罪処罰法改正案の成立に反対した。
批判
資金問題
収入源

グリーンピースは政府や企業からの支援を一切受けず、個人からの寄付金のみで活動している、と公式に説明している[32][33]。これに対し、以下のような異論がある。

グリーンピース創設メンバーの一人で、15年間も会長をつとめた[34]パトリック・ムーアは、のちに団体と袂を分かち、別の団体「グリーンスピリット」を興して原子力発電に賛同する立場になっている。ムーアによれば、ロックフェラー財団など50の基金が、原子力発電に賛同する一方で“環境保護に関心あり”というポーズのためにグリーンピース本部に資金援助しているとして団体の資金源について内部告発を行った[35]

アイスランドのジャーナリスト、マグヌス・グドムンドソンは「グリーンピースは環境保護団体のような顔をしているが、実は政治的権力と金を追求する多国籍企業である」と述べている[36][注 2]

またバチカン教皇庁レジーナ・アポストロルム大学大学院教授のリッカルド・カショーリとアントニオ・ガスパリによれば、グリーンピース・インターナショナルの2000年度予算は3400万ドルにのぼり、団体全体の同年度予算は1億4300万ドル(147億2900万円[注 3])にものぼるほどで、「巨大資金団体」としたうえで[37]、同団体は税控除が適用される寄付金を集め、さらにそれを会計上異なる関連団体に分配しているグリーンピースのやり方を批判している。

ドイツの週刊誌デア・シュピーゲルによれば、グリーンピースは「世界で最も資金力のある環境団体」で、年間に二億ドルの収入があり[38]、ドイツ国内でも1000万マルクの売り上げがありながら、申告されることがないとして批判した。
資金の使途

さらに、資金の使途については、一般の会員から「年次会計報告がなされず、使途が不明」との疑問が呈されることもある[39]

グリーンピース・ジャパンの年次報告書によれば、2014年の収入は2億6千万円(うち99.8%が寄付収入及び補助金)であった。それに対し、支出の内訳は、1億5千万円(約6割)が「活動費」、6千万円(24%)が「会員管理・資金調達費」、4千万円(16%)が「活動管理費」であった。

1億5千万円の「活動費」の内訳は報告されておらず、実態は不明である。なお、30人の有給職員の給与(仮に日本のサラリーマンの平均給与400万円を掛けると、1億2千万円に相当)がどのように支払われているかについても、一切報告されていない[40]
組織内部の意思決定

ドイツの週刊誌デア・シュピーゲルは、グリーンピースの意思決定が、「グリーンピース世界会議」の12人の大選挙人に握られており、一般メンバーは運営の意思決定に関わることはできず、収入の24%以上を上納できる資金力を持つ支部代表のみが意思決定を行っていると報道した[41]

グリーンピースの元会長ウテ・ベリオンは「グリーンピースの賛同者たちに投票権はない」「どのような仕事をするかをこちら(執行部)が指示し、それに同意するなら資金提供という形で賛意を示してもらうシステムである」と述べている[42]。グリーンピース・オランダの会計責任者フランツ・コッターは「理事たちはメンバーに影響されるのを好まない。メンバーたちは黙って金を払うためだけに存在する」と明言している[37]

またグリーンピース・ノルウェーの会長を二年間務めた後、1993年に団体の運営方法を会議の議題にしょうとしたところ、追放されたビヨルン・オカーンは「グリーンピースに民主主義は存在しえない。ピラミッド構造になっていて、すべてが頂上の一握りの人間によって決定される」と証言している[37]。またオカーンは「グリーンピースの金が環境のために使われていると考えるのは間違っています。幹部たちはファーストクラスに乗って旅行し、最高級のレストランで食事をし、優雅なエコ・セレブの生活をしている。クジラで大騒ぎをするのは、それが儲かるからにほかならない」と主張している[37]
人種平等会議による批判

ニューヨークに本部を持つ人種平等会議(en:Congress of Racial Equality:略称CORE) は、2003年5月11日に、アメリカのジャージーシティにおいて「Africa,YES,Greenpeace,NO!」とするスローガンを、グリーンピースのイベントに対して投げつけた。COREによれば、グリーンピースが発展途上国の発展を妨害するからで[43]、グリーンピースは遺伝子組み換え植物の導入に反対し、DDTをいかなる目的であっても使用禁止にすべきとして反対し、その結果、マラリア対策をとることができないとして批判している。COREの報道担当官ナイジェル・イニスによれば、1972年に環境保護ファンドという団体の理事チャールズ・ウースターは、DDTによるマラリア予防について質問された際、「だから、どうした? 人口はすべての問題だ。人間は多すぎる。人間はもっと少なくしたほうがいい」と人口爆発を懸念する内容の発言を行ったが、前述のカショーリとガスパリによれば、環境保護運動と優生学運動は、人口と資源のコントロールという共通の目的をもつと独自の論理を披露し、20世紀初頭には両者は連携していたと指摘し[37]優生学的な考えであるという見方を示した[37]
日本での批判詳細は「捕鯨問題」を参照


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