一方、2023年12月には女性ファッション誌『LARME』から仲川瑠夏と月足天音を起用したデジタル写真集が発売。これまでも女性向け女性グラビアは『an an』や『ar』で観られたが、デジタル写真集に落とし込んだのは珍しく、水着や下着表現も多いことから、女性向け女性グラビアの誕生と位置付けられた[30]。週刊プレイボーイにおいてもファッション誌カメラマンである東京祐、中村和孝、前康輔の起用が増えるなどコンテンツのボーダーレス化が増した[30]。 社団法人(現:一般社団法人)日本雑誌協会雑誌芸能記者クラブ主催の「ゴールデン・アロー賞」には、日本雑誌写真記者会が選考する「グラフ賞」があり、もともとその年度で最も雑誌のグラビアを飾り話題を提供した被写体が受賞者に選出されていた。 以下、1998年度(第36回)受賞の優香以降は、グラビアアイドルの登竜門的な賞となっていた。 受賞者は、自動的に翌年度の「雑誌愛読月間」[注釈 2]イメージキャラクターに起用される。 いずれも、その時代を反映したフォトジェニックであり、受賞者を改めて見ることで、一般大衆が求めるグラビアの傾向やその推移が見て取れる。 そして、他のミスコンのように、同性の視線を意識してか、均整の取れたプロポーションの持ち主が選ばれやすいのが特徴。 また受賞者は、ミスマガジンなどの、当該年度キャンペーンの受賞者であることなどから、実績、活動に対しては非常に厳しい評価がされている。 ゴールデン・アロー賞は第45回をもって終了したが、雑誌愛読月間イメキャラの選出は2013年度まで行われた。 2009年度以降は佐々木希、桜庭ななみ、武井咲、剛力彩芽、能年玲奈が起用されており、ゴールデン・アロー賞終了後のイメキャラは、グラドルから若手女優へとシフトしている。つまり2012年度はグラドル勢で孤軍奮闘していた吉木りさが、2013年度はそのエロティックなキャラクターが広く話題となり、女性ファッション誌にも出演機会があった壇蜜が落選しているのである。 AKB48および姉妹グループのメンバーは、2009年頃以降の雑誌グラビアを席巻していた時期でも、選出者がいなかった。 2010年代中盤には「カバーガール大賞」として、事実上復活している。
グラビアアイドル関連のプロジェクト・コンテスト
ゴールデン・アロー賞「グラフ賞」
1998年度(第36回):優香
1999年度(第37回):本上まなみ
2000年度(第38回):釈由美子
2001年度(第39回):井川遥
2002年度(第40回):吉岡美穂
2003年度(第41回):井上和香
2004年度(第42回):岩佐真悠子
2005年度(第43回):安田美沙子
2006年度(第44回):ほしのあき
2007年度(第45回):南明奈
プロジェクト・コンテスト例
ミス・アップ(ワニブックス『UP to boy』、1986年-1999年)※一時期中断
ミスiD(講談社、2013年-)
ミスマガジン(講談社『週刊少年マガジン』『週刊ヤングマガジン』合同、2001年-2011年、2018年-)
サキドルエースSURVIVAL(週刊ヤングジャンプ、2012年-)
ゲンセキ (グラビア)(週刊ヤングジャンプ、2015年-2017年)
グラビアJAPAN(集英社『週刊プレイボーイ』・『週刊ヤングジャンプ』合同、2009年-2011年)
全国女子高生制服コレクション(制コレ)(『週刊ヤングジャンプ』、1992年-2008年、2014年、2018年、2020年)
ミス週プレ(『週刊プレイボーイ』、2005年-2006年)
ミスアクション(双葉社『漫画アクション』、1987年-2017年)※一時期中断
ミスFLASH(光文社『FLASH』、2006年-)※2010年は開催無し
ミスヤングチャンピオン(秋田書店『ヤングチャンピオン』、2010年-)
乙女学院(小学館、「2008年-)
YS乙女学院(『週刊ヤングサンデー』、2004年-2008年)※コンテストとしては2006年-2008年
ミスヤングアニマル(白泉社『ヤングアニマル』、2000年-2014年、2022年-)※休止中はNEXTグラビアクイーン、YAグラ姫を開催。2022年に復活。
ミス東スポ(東京スポーツ新聞社『東京スポーツ』、2012年-)
グラジャパ!アワード(2015年-『週刊プレイボーイ』)
ZAK THE QUEEN(産業経済新聞社『夕刊フジ』、ZAKZAK、2004年-2015年)
日テレジェニック(日本テレビ、1998年-2015年)
フジテレビビジュアルクイーン(フジテレビ、1992年-2002年)
テレ朝エンジェルアイ(テレビ朝日、2001年-2004年)
ファイブスターガール(ポニーキャニオン、1997年-2006年)
グラビアページを掲載している主な媒体
秋田書店 - 週刊少年チャンピオン・ヤングチャンピオン・ヤングチャンピオン烈
KADOKAWA - グラビアザテレビジョン・ヤングドラゴンエイジ・GIRLS-PEDIA
講談社 - 週刊少年マガジン・週刊ヤングマガジン・月刊ヤングマガジン・FRIDAY・週刊現代・WHITE graph
光文社 - FLASH
集英社 - 週刊プレイボーイ・週刊ヤングジャンプ
小学館 - ビッグコミックスピリッツ・週刊ポスト・週刊少年サンデー・週刊ヤングサンデー(2008年7月休刊)・sabra(2010年1月休刊)
少年画報社 - ヤングキング(一時期掲載無し)
新潮社 - 「月刊」シリーズ( - 2010年)
スクウェア・エニックス - ヤングガンガン
竹書房 - 近代麻雀・月刊キスカ(2022年1月休刊)
東京ニュース通信社 - B.L.T.・blt graph.
徳間書店 - アサヒ芸能・月刊エンタメ