グラビアアイドル
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また、2010年には1965年生まれで、1990年代レースクイーンなどで活躍した岡本夏生が44歳にしてグラビアタレントとしての活動を再開したことも話題になった。

2020年代には熊切あさ美が再ブレイク。これを機に華彩なな小柳歩戸田れい平塚奈菜あべみほ沢地優佳、更には中島史恵といった美熟女グラドルが大量に活躍している[12]

下限については、1990年代以降注目されるようになった、小学生から中学生の子役女優を指した「チャイドル」や「ジュニアアイドル」が、度々水着でグラビアを飾っており、小池里奈紗綾など、その流れを汲んだタレントのグラビアは根強い人気を維持している。

しかし、中には10歳に満たない小学生がグラビアデビューを飾る例も出てきており、しばしば児童ポルノに該当するとの指摘がなされるなど、批判の対象になる事例も少なくない(ジュニアアイドル#DVD撮影・発売における逮捕も参照)。低年齢化の流れは2014年の児童ポルノ法改正を受け、アマゾン、DMMなどが自主規制により、被写体が成人の作品のみの取り扱いとなったため、批判は収まっていった。
グラビアアイドルの傾向

一般的にグラビアタレント活動は、ひとつには芸能界において知名度向上を図るためのステップの1つと捉えられており、ある一定ラインの年齢を過ぎたり、テレビドラマ映画においてヒロインなどの重要な役に起用され、人気に火が付いたのをきっかけに女優歌手ファッションモデルなどへの転身が計られ、自然とグラビア界からフェードアウトしていくのが通例である。もうひとつはもともとが女優や声優、女性歌手、ファッションモデルなどで、グラビアタレント的活動をしている状態がある。

グラビアアイドルの倉持由香は下積みイメージがあるのは「稼げるのは一握り」「収入源が限られている」ことが主原因と記述[13]。花形である雑誌仕事よりも下積み仕事と思われる撮影会やイベントが主要な収入になると筆致している[13]
キャンペーンガール系

キャンペーンガールは水着姿でポスターなどの広告媒体に掲載されることが多く、グラビアタレントとは非常に融和性があり、一大供給源となっている。

水着グラビアタレントの元祖はアグネス・ラム(CMモデルとしてブレイク)など、日本人女性と比べると優れたプロポーションを持つ外国人女性なども挙げられる。キャンペーンガールではないものの、その後も「グラビア界の黒船」と言われたリア・ディゾンや、「無国籍の9頭身美女」のキャッチフレーズで注目されたCicaなど、様々な外国人女性が一定の人気を得ている。

令和時代以降、コンプライアンス的問題から水着グラビアでの企業広告こそ減少傾向にあるが、一般公開の展示会ではグラビアアイドルがコンパニオンやイメージモデルとして起用されることも多い。アニメ、ビデオゲーム系イベントでは登場キャラクターに扮したコスプレイヤーが登用されることも多く、こういった活動は公式コスプレイヤーと称される[14]
女優系

芸能界で活躍している女優・タレントの中にも、以前はグラビア活動も展開していた人物は決して少なくない。例えば、セミヌードの項にあるとおり1970年代から1980年代にかけ、俳優業を行っていた女優らが雑誌の他にテレビCM、商品(おもには酒類)販売促進用のカレンダーやポスターなどの広告媒体などでグラビア活動を実戦していた。1990年代以降も仲間由紀恵深田恭子加藤あい井川遥綾瀬はるか長澤まさみなどのほか、2010年代の有村架純吉岡里帆などは、グラビア活動をこなしつつ俳優業も行っていた。その後、彼女らは出演作品に恵まれたこともあり、女優として大成する。

一方で、もともと女優をしながら、セクシャルな写真集などを刊行するなどで、グラビア活動を並行して展開する傾向も多く見られる。

#通常ファッションの通り、グラビアは何も水着やヌードだけには止まっておらず、通常ファッションによるグラビアも展開されている。

かつては広末涼子矢田亜希子上戸彩らが、この路線で売り出されて成功しているが、同時にファンの落胆を招いている側面もある。しかし、その副産物的現象として、水着グラビアを見せること自体が極めて稀となったそれらのタレントの水着などが掲載された雑誌や写真集テレホンカードなどは、現在においても中古市場で高値で取引されている。

特撮ヒーロー番組分野においては、かつては一般ドラマより格下とみられたこともあり、その後の役に恵まれず、ヒロインや敵役を務めた女優が、後にヌードグラビアなどを発表することが多く見られる傾向はあった。2002年に放送された特撮テレビドラマ忍風戦隊ハリケンジャー』に出演していた長澤奈央山本梓、『仮面ライダー龍騎』に出演していた森下千里らがビジュアル面から人気となってグラビアに取り上げられ、「特撮ヒロイン(悪役も含む)からグラビア」の現在も続く路線が生まれた。以後、『スーパー戦隊シリーズ』からは木下あゆ美逢沢りな高梨臨大久保桜子らが、『平成仮面ライダーシリーズ』からは加藤美佳秋山奈々白鳥百合子松本若菜馬場ふみからが、グラビアタレントとしても活躍し、ブレークのきっかけを掴んでいる。

さとう珠緒桃月なしこのように当該作品に出演する以前からグラビアで活動していたタレントも多いほか、中村知世杉本有美、元アイドリング!!!メンバーの森田涼花にわみきほ秋山莉奈内田理央などは、すでにグラビアタレントとして地位を確立していた。あくまで子供番組であることからレギュラー出演時はグラビア活動を控える傾向もあったが、2020年以降は週刊プレイボーイが仮面ライダーヒロインコラボ号を出すなど、雑誌側、番組側ともに積極的に関与するようになっている[15]
タレント系

お色気要因としてバラエティ番組に起用されることも多く、1980年代以降はリアクションなどを求められるバラエティアイドル(バラドル)として活躍する者もいた。

優香小池栄子眞鍋かをりMEGUMI中川翔子若槻千夏らのような1990年代、2000年代を代表的するグラビアアイドルらは、グラビア界を離れた後も女優業や司会業、コメンテーター、果てはお笑いタレント並みのコントまでこなせる幅広い適応能力が評価されて、人気タレントになっていった。

その一方で、グラビアタレントとして一定の地位を確立した後も、あえてグラビアを(少なくともしばらくは)卒業せずにタレントや女優としての活動を並行して進める者もいる(一例として、井上和香小倉優子吉木りさおのののかなど)。

一方、2020年現在は撮影会やSNSなどでも水着になるだけで誰でもグラビアタレントと名乗れてしまう現状となっており、前述の雑誌や映像媒体ベースで活動していたものからは、批判や不満も出ている[16]

一方でコンプライアンスの兼ね合いから令和時代以降、地上波バラエティへの出演機会は激減しており、テレビの影響という意味では、2022年にボクシング中継でのラウンドガールから脚光を浴びた雪平莉左天野麻菜、波田妃奈らがブレイクした[11]
歌手・アーティスト系

洋の東西を問わずにセクシーさを前面に打ち出した歌手・アーティストも非常に多く[17]、セクシャルな自身の姿をレコードジャケットなどに採用したり、セクシャルなミュージックビデオを製作するなども多くみられ、このことから、グラビア活動を展開するものも多い。日本でも過去には奥村チヨ山本リンダ五月みどり西川峰子阿川泰子、といったセクシー系歌手などがみられ、昨今でも藤田恵名望月琉叶、Sharo、紫艶はやせひとみ真梨邑ケイ秋本奈緒美倖田來未八反安未果 谷村奈南など、多くがグラビアタレント活動を展開する。

グラビア活動も展開していた浜崎あゆみは一時の休業を経て、自ら作詞もこなせる歌手として再デビュー、日本を代表するアーティストへと成長した。

2010年代半ばには「1番脱げるシンガー・ソングライター」の異名をもつ藤田恵名がミス東スポ2014グランプリ受賞などでブレイクした[18]。歌うことが本業の意味では、後述のアイドルグループもこの系統だといえる。
アイドルグループメンバー

アイドルタレントが、自身の歌手活動と連動して水着グラビアに出演する手法は、1970年代から現代まで用いられており、特に新しい芸能活動の手法ではないし、アイドルがユニット化した2000年代以降においても同様である。

1980年代半ばのおニャン子クラブをはじめ、「アイドル冬の時代」とされる1990年代前半の正統派アイドルおよびアイドルユニット(乙女塾系や桜っ子クラブなど)のメンバーも、音楽番組などへの出演数が減った分、雑誌などの水着グラビアに積極的に出演し、存在感を示す手法が取られた。

1990年代後半から2000年代前半にかけてミリオンセラーを連発し、本業の音楽活動でも成功したモーニング娘。などのハロー!プロジェクトや、Dream(ドリーム)なども、メンバーのソロ活動の中で、雑誌グラビアに取り上げられ、水着姿が中心の写真集やDVDを発売する事例も多かった。

2000年代後半から国民的な人気を得たAKB48とその姉妹グループメンバーらは、活動当初からメンバー各自で水着グラビアに積極的に進出し、CDセールスや総選挙・握手会といったライブアイドルとしての先客とは別の男性ファンを獲得する原動力となった。

2010年代からはさらにアイドルグループグラビア進出が活発となり、SUPER☆GiRLSフェアリーズらが雑誌グラビアやグラビア写真集に登場した。同年代後半からは、乃木坂46欅坂46らの坂道グループが雑誌グラビアに登場し始める。雑誌グラビアでは水着を封印していた坂道グループは写真集で水着グラビアを披露し、乃木坂46の白石麻衣の写真集は売上歴代1位になるなど、坂道グループメンバーのグラビア写真集が写真集の売上ランキングを席巻した。2000年代後半に活躍したAKB48グループの卒業生もグラビアアイドルに転向し、中でも永尾まりや平嶋夏海は水着グラビア界でも活躍した。

2022年の「オリコン年間BOOKランキング」女性写真集部門では、乃木坂46、櫻坂46、日向坂46のいわゆる「坂道グループ」関連作品が1位から10位までを独占した[11]。雑誌グラビアではHKT48田中美久が30以上の雑誌で表紙を飾った[11]
ファッションモデル系

1990年代後半になると、ローティーン向けファッション誌の専属モデルを務め、同世代の少女たちに人気のあったタレントらが、専属モデル卒業を機に、もしくは高校進学した時期に合わせて、続々とグラビア界に進出させる青田買いが増え始めた。

これは、前述した「グラビアからの転身」とは逆の現象であり、これらのタレントは、新たに別のファッション誌などでモデルに起用されるまで、あるいはテレビドラマや映画などで、ある程度女優としての経験を積むまで、グラビア活動を並行継続している。

古くは、例えば『ピチレモン』出身では榎本加奈子酒井彩名、加藤あいなどがこのケースで、酒井と加藤は新人グラビアタレントを発掘することを目的とした日本テレビのプロジェクト『日テレジェニック』の第1回メンバーにも選出されている。

2000年代に入っても、この流れは続き、当時Seventeen(セブンティーン)誌の専属モデルとして人気を誇っていた榮倉奈々は、現役専属モデルとして水着写真集を出版し、水着グラビアに挑戦しており、当時のティーン向けファッション誌では珍しい例であった。同様の現役専属モデルでのケースには、ピチレモン(PichiLemon)誌の専属モデルとして人気を誇っていた福原遥の例がある。

その他にも、『ニコラ』で幾度となく表紙を飾った新垣結衣岡本玲川口春奈らも、同誌卒業後に女優業の傍ら、グラビアにも短期間進出した。同誌では久保ユリカなどは卒業後、イメージビデオを多く発売する展開を見せていく。そのほかにも天野莉絵(ピチレモン) 岩ア名美(ハナチュー) 大野いと(Seventeen) 岡崎紗絵(Seventeen) 尾形沙耶香(Seventeen) 泉はる(ニコラ、non-no) 北乃きい(ハナチュー) 北山詩織(Seventeen) 新川優愛(Seventeen、non-no) 杉本有美(ピチレモン、JJ) 千眼美子(ラブベリー) 広瀬アリス(Seventeen) 水沢奈子(ピチレモン、ハナチュー) 三原勇希(ニコラ) 安田聖愛(ラブベリー) 岡本夏美(Seventeen、ラブベリー、ニコラ、non-no) 川津明日香(Seventeen) 飯豊まりえ(Seventeen、ニコラ) 大原優乃(ピチレモン)らの例がみられる。


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