グドルン・エンスリン
[Wikipedia|▼Menu]
この年の夏、アンドレアス・バーダーと出会い、恋に落ちたグドルンは翌年の1968年2月、ベルンヴァルトと息子を捨て、バーダーとともに出奔する。また、この頃、前衛映画『Das Abonnement』に出演している。

1968年4月2日、バーダー、他の二人とともにフランクフルトの2つの高級デパートを放火。死者は出なかったが、出入りしていた西ベルリンのヒッピー・コミューン「コムーネ1」のパンフレットに書かれていた「資本主義とブルジョワジーの生活スタイルの象徴であるデパートを客もろとも焼き払うことによって、ベトナムに於いて戦火に逃げ惑う人々と連帯できるのだ」という、前年の6月に起きたブリュッセルでのデパート火災(332人が死亡)にインスパイアされて書かれた詩に触発されたとされている[4]。3日後逮捕され、保釈された二人は弁護士の手引きでイタリアに逃亡した。

1970年4月、密かに帰国したが、バーダーが逮捕される。しかし、新左翼系の評論家ウルリケ・マインホフに接近し、彼女の手引きでバーダーを脱獄させ、彼女や他の新左翼、そして「コムーネ1」、SIといったグループの活動家らとともに「バーダー・マインホフ・グルッペ」(後のドイツ赤軍)を組織する。そして銀行強盗や反学生運動キャンペーンで多くの学生やインテリからの憎悪の対象となっていたメディア王アクセル・シュプリンガーの新聞社ビルや米軍施設への爆弾攻撃などその名を轟かせることとなり、重要指名手配犯となった。バーダー、マインホフとともにヨルダンに逃れ、レバノンのPFLP訓練施設で戦闘訓練を受けたが、PFLFよりもウルグアイツパマロスからの影響を強く受けたという説もある。

1971年5月、ベルンヴァルト・フェスパアが自殺。息子は里親のもとに預けられた。

1972年6月8日、ハンブルクで逮捕[5]
ドイツの秋詳細は「ドイツの秋」および「ルフトハンザ航空181便ハイジャック事件」を参照グドルン・エンスリンの墓

シュトゥットガルトのシュタムハイム刑務所に収監されたことでドイツ赤軍は壊滅したかに思われた。しかし弁護士で赤軍シンパのクラウス・クロワッサン(Klaus Croissant)とジークフリート・ハーク(Siegfried Haag)が組織の後継者となる「第二世代」のメンバーの勧誘と訓練などを行いながら、獄中の「第一世代」と面会しその声明をマスコミや支援者らに伝えていた。そして刑務所内での自由な活動を事実上許されていたメンバーらは、当局との激しい抗争を繰り広げた。獄外では奪還テロが激化。ドイツの秋と云われる激しいテロ抗争が始まった。

だがテロの失敗を知ったバーダーらとともに1977年10月18日に獄中で自殺。37歳だった。
参照文献
資料、記録文献

Gudrun Ensslin: ?Zieht den Trennungsstrich jede Minute“. Briefe an ihre Schwester Christiane und ihren Bruder Gottfried aus dem Gefangnis 1972?1973. Herausgegeben von Christiane Ensslin und Gottfried Ensslin. Konkret-Literatur-Verlag, Hamburg 2005,
ISBN 3-89458-239-1.

Ulrike Meinhof: Bambule. Fursorge ? Sorge fur wen? Nachwort von Klaus Wagenbach. Wagenbach, Berlin 1971. Neuauflage: Wagenbach, Berlin 2002, ISBN 3-8031-2428-X.

Astrid Proll (Hrsg.): Hans und Grete. Die RAF 67?77. Steidl, Gottingen 1998, ISBN 3-88243-562-3. Aktualisierte Neuausgabe: Hans und Grete. Bilder der RAF 1967?1977. Aufbau-Verlag, Berlin 2004, ISBN 3-351-02597-1.

Ulf G. Stuberger (Hrsg.): In der Strafsache gegen Andreas Baader, Ulrike Meinhof, Jan-Carl Raspe, Gudrun Ensslin wegen Mordes u.a. ? Dokumente aus dem Prozess. Syndikat Buchgesellschaft, Frankfurt am Main 1977, ISBN 3-8108-0021-X. Neuauflage: Europaische Verlangsanstalt, Hamburg 2007, ISBN 978-3-434-50607-2.

解説書

Stefan Aust: Der Baader-Meinhof-Komplex. Hoffmann und Campe, Hamburg 1985,
ISBN 3-455-08253-X. Neuausgabe: Hoffmann und Campe, Hamburg 2008, ISBN 978-3-455-50029-5.

Susanne Bressan, Martin Jander: Gudrun Ensslin. In: Wolfgang Kraushaar (Hrsg.): Die RAF und der linke Terrorismus. Hamburger Ed., Hamburg 2006, ISBN 3-936096-65-1, Bd. 1, S. 398?429.

Michael Kapellen: Doppelt leben. Bernward Vesper und Gudrun Ensslin. Die Tubinger Jahre. Klopfer und Meyer, Tubingen 2005, ISBN 3-937667-65-2.

Gerd Koenen: Vesper, Ensslin, Baader. Urszenen des deutschen Terrorismus. Kiepenheuer und Witsch, Koln 2003, ISBN 3-462-03313-1.

Klaus Pflieger: Die Rote-Armee-Fraktion. RAF. 14.5.1970 bis 20.4.1998. Nomos-Verlags-Gesellschaft, Baden-Baden 2004, ISBN 3-8329-0533-2.


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:23 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef