グッド・シェパード
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エドワードは衝動的に事務所の通訳ハンナ・シラーと寝るが、彼女がソ連の工作員であることに気づき、殺害に至る。1946年、エドワードは余所余所しくなっているクローバーの元に戻る。クローバーは本名のマーガレットで呼ばれるようになっている。2人は共に浮気をしていたことを認め、彼女はジョンが戦死したことを告げる。エドワードは再びサリバン将軍に呼び出され、今度は同僚のリチャード・ヘイズと共にフィリップ・アレンを長官とするCIAの創設に協力して欲しいと言われる。

エドワードは息子に対して心からの愛情を持っているが、エドワードが家族よりも仕事を優先し続けるため、マーガレットは益々エドワードに幻滅していく。中米におけるソ連の活動を監視していたエドワードは、CIAがソ連と一心同体のコーヒー会社の農場に被害を与えるべく大量のバッタを放った後、担当のCIA工作員の切断された指を受け取る。KGBから離反した高官ヴァレンティン・ミロノフは「ユリシーズ」に関する情報を提供し、自分はヴァレンティンだと主張する他の男たちが今後亡命を求めてくるだろうとエドワードに警告する。ミロノフと芝居を見に行ったエドワードはローラに出会う。彼らは不倫を始めるが、マーガレットが2人のヤバい写真を受け取り、人前でエドワードを非難したことから、その関係は終わる。別のソ連からの亡命者が自分が本物のミロノフであると主張し、最初の亡命者はユーリ・モディンという名前の二重スパイであると非難した。拷問を受け、液体LSDを投与されたその男は、取調官を嘲笑した後、窓から身を投げた。最初のミロノフは無実を証明するためにLSDの投与を受けることを申し出るが、エドワードは断る。

エドワード・ジュニアは父親に倣い、イェール大学に入学し、スカル・アンド・ボーンズに入会する。その後、彼はCIAで働くことに興味を示し、エドワードを驚かす。これに関する議論の中で、エドワードはマーガレットを愛しておらず、マーガレットが妊娠したから結婚しただけであることを認める。マーガレットは息子を守ってほしいと懇願し、彼は必ず守ると約束する。

カストロ政権の誕生により、米国とキューバの関係は悪化する。あるパーティー中に、エドワード・ジュニアは父とヘイズとアレンが来るべきピッグス湾侵攻について話すのを耳にする。エドワードは息子がそれを聞いたことに気づき、口外しないことが極めて重要であると言い渡す。マーガレットはエドワードに別れを告げる。

1961年、テープ録音を詳細に分析した結果、CIA分析官は写真がベルギー領コンゴのレオポルドヴィルで撮影されたのではないかと考えた。自らそこへ赴いたエドワードは、息子が借りているアパートを見つけ、テープに映っていた男が息子であることを知る。そこへ「ユリシーズ」が登場し、エドワード・ジュニアが恋人のソ連工作員ミリアムにピッグス湾侵攻について漏らしている未編集の録音を聞かせる。 「ユリシーズ」は、エドワードが二重スパイになるならばエドワード・ジュニアを守ると申し出る。エドワードは息子を問い詰めるが、息子はミリアムがスパイであることを信じず、彼女に結婚を申し込む。

エドワードは、ミロノフが本当は二重スパイであり、アーチ・カミングスが彼の共謀者であるという証拠を発見する。カミングスはモスクワに逃亡する一方、ミロノフはFBIに逮捕され、ほぼ確実に死ぬことになる。エドワードは「ユリシーズ」と会い、彼の申し出を断る。2人はエドワード・ジュニアを心から愛するミリアムは双方にとって脅威であることに暗黙のうちに同意する。ミリアムは故郷から結婚式の会場となる教会へ向かう途中、飛行機から投げ出されて殺される。エドワードは息子にミリアムの死を知らせ、自分はそれに関係していないと言うが、ミリアムが妊娠していたと知り動揺する。

エドワードは新しいCIA本部でヘイズと会い、ロビーの聖書の碑文に気付く。「そしてあなたは真実を知り、真実はあなたを自由にするであろう(ヨハネ8:32)」。ムラックが、フィリップ・アレンが長年横領してきたことを告発し、アレンは辞任し、大統領はヘイズを新長官に任命した。 ヘイズはエドワードを初代防諜部長に任命する。

エドワードはついに父親の遺書を読むことを決心し、父が疑われていたとおりの裏切者であったことが判明する。エドワードは家族に許しを請い、息子に礼儀正しく誠実に生きるよう勧める。エドワードは父の遺書を燃やしてしまう。映画は、エドワードが新しい防諜部門のオフィスに移る準備をしているところで終わる。
登場人物
エドワード・ウィルソン
演 -
マット・デイモン、日本語吹替 - 宮本充本映画の主人公。イェール大学に在籍し、エリートの秘密結社スカル・アンド・ボーンズに入会する。敵国のスパイの疑いがあった教授を調査したことから、OSSにリクルートされ、諜報員の道を進むことになる。戦後もCIAに勤務し、敵国からは“マザー”のコードネームで恐れられた、優秀な諜報員。映画のCIAテクニカル・アドバイザーであるミルト・ヘアデン、脚本のエリック・ロスによれば、モデルは実在のCIA諜報員であるジェームズ・アングルトンやリチャード・ビッセル(英語版)などの複合的イメージに、オリジナル要素を組み合わせているという。
マーガレット・ラッセル・ウィルソン“クローバー”
演 - アンジェリーナ・ジョリー、日本語吹替 - 湯屋敦子ラッセル上院議員の娘でジョンの妹。エドワードの妻となる。
ビル・サリヴァン将軍
演 - ロバート・デ・ニーロ、日本語吹替 - 小川真司エドワードをOSS、CIAにリクルートした老将軍。モデルは「アメリカ情報活動の父」と呼ばれたウィリアム・ドノバン
エドワード・ウィルソン・ジュニア
演 - エディ・レッドメインエドワードとクローバーの間に生まれた子。やがて父と同じCIAに勤めることになる。
ローラ
演 - タミー・ブランチャード(英語版)エドワードのイェール大学時代の交際相手。難聴のため片耳に補聴器をつけている。エドワードがクローバーを妊娠させてしまったことで、2人の仲は破局を迎える。
リチャード・ヘイズ
演 - リー・ペイススカル・アンド・ボーンズのメンバーで、CIAでのエドワードの上司。アレン引退後、CIA長官に。
ラッセル上院議員
演 - キア・デュリアジョンとクローバーの父。スカル&ボーンズのOB。
フィリップ・アレン
演 - ウィリアム・ハート、日本語吹替 - 菅生隆之エドワードのスカル&ボーンズの先輩で、CIA長官。


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