クーペ
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1列の座席を備えた有蓋馬車(=屋根付き馬車 =箱型馬車)はドアが2枚ついているものであり、これが「向かい合った2列の座席(ボックスシート)がある普通の馬車を途中で切った形」と見なされ、それが「切られた馬車」を意味する「carrosse coupe」(カロッス・クペ)[注 9]と呼ばれるようになった。やがてその表現の形容詞(クペ)だけが馬車用語として独立し、形式自体を指すようになり、日本語では「クーペ」として定着した。
画像集

ここでは、クーペのなかでも変わり種の車種を紹介する。

メルセデス・ベンツ・CLSクラス
- 低いルーフと寝かせた前後ピラーを持つ車種。本来ならば「4ドアセダン」だが、メーカーは「4ドアクーペ」と定義している。

BMW・4シリーズ グランクーペ
- 大型のリアゲートを持つ5ドア車だが、メーカーは「4ドアクーペ」と定義している。

アウディ・A5 スポーツバック
- 大型のリアゲートを持つ5ドア車だが、メーカーは「4ドアクーペ」と定義している。

マセラティ・メラク
- リアピラー後にフライングバットレス(跳び梁)を追加しファストバック風のラインとしている。

ジャガー・XJ-S Sr-1
- リアウィンドウを立て、Cピラーをヒレ状にすることで、トランクリッドの大きさの確保と流麗なラインとの両立を狙ったデザイン。

マツダ・コスモL
- ファストバッククーペであるコスモAPの派生車で、日本車では数少ない、オペラウィンドウを持った ランドウトップのノッチバッククーペ。

いすゞ・ピアッツァ(初代)
- 2ボックスのハッチバッククーペ。

マツダ・R360クーペ
- 軽自動車におけるノッチバッククーペの代表のひとつ。この時代の日本車では、コスト面からクーペ以外(セダンやライトバン)でもドア枚数の少ない2ドアボディが採用されることが多かった。


サーブ・900コンビクーペ
- セダンながら大きなハッチを備え、コンビ(ワゴン)クーペの商標を持つ。

マツダ・RX-8
- 外観はほぼクーペだが、通常のドア2枚に加えて、後部座席へのアクセス用に小さなドアがついている(観音開き)、という珍しいドア構成になっている。メーカーはこの車を「4ドアクーペ」と定義している。

マツダ・ファミリアアスティナ
- 本来は「5ドアハッチバック」だが、メーカーは「4ドアクーペ」と定義している。

BMW・MINI ペースマン
- 本文中にある「クロスオーバーSUVでもクーペを名乗る車種」の例。3ドアのクロスオーバーSUVであるが、メーカーは「スポーツ・アクティビティ・クーペ」と定義している。

ヒュンダイ・ヴェロスター
- ハッチバッククーペの亜種とも取れるボディ形状で、ハッチバックとクーペの境界線といえる一台。1+2+1ドアという特異なボディ形状を持つ。

(参考)トヨタ・カリーナED
- セダンとしては全高が低く、4ドアクーペの先駆けとする意見もある。ただし、「4ドア新気流」などのメーカーのキャッチコピーを見る限り、当時はあくまでハードトップセダンと位置づけられていた。

トヨタ・iQ
- 「大人3人と子供1人または荷物の3+1シーター」というコンセプトを持ったAセグメントクラスのショートハッチバックであるがその車両の特性上を考えるとクーペと見なすことができる(厳密にはマイクロクーペ)。

スズキ・ツイン
- 既存の5代目アルトをベースに全長を極端にショートボディー化し、2シーター専用に開発されたマイクロクーペ型軽乗用車。

(参考)ヒョンデ・i20クーペ
- 「クーペ」と呼称しているが、実態は画像の通り典型的な3ドアハッチバックにとどまる。

脚注[脚注の使い方]
注釈^ フランス語発音は[kupe]で、「クペ」または「クッペ」(アポロ仏和辞典・角川書店 ISBN 4-04-012700-5)となる。発音記号でもkupeで短母音である。カタカナで一般的に表記される「クーペ」という長母音の表記は、本来のフランス語発音からは間違ったものとなる。
^ 古くはトランク、つまりキャビンの外に収納式の補助席を持つものが一般的であった。
^ fast の発音が f?ast または f??st のため、日本語では「ファーストバック」と表記、発音する場合もある。「ファーストフード#「fast food」の仮名表記」も参照。
^ 当時のハードトップに4ドア車は少なく、主に2ドアか、バックドアを持つ3ドアであった。
^ フォード・マスタングやTE37カローラレビン/TE47スプリンター・トレノなど。
^ アメリカ・フォードは初代フォード・マスタングで、「マッハ1」や「コブラ」などのスポーツ系モデルをファストバック、「グランデ」を始めとするラグジュアリー系モデルをノッチバックとしており、マスタングをベースとした上級車種のマーキュリー・クーガーもノッチバックとするなどの使い分けを行なっていた。


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