クワイエット・プレイス
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なお、シモンズは撮影現場でアメリカ手話のレクチャーを行った[12]。 また、マーカス役にノア・ジュープを起用するに当たって、クラシンスキーはジュープが出演した『サバービコン 仮面を被った街』(2017年公開)を鑑賞したのだという[10]

本作の製作は2017年5月から12月にかけて行われた。撮影のほとんどはニューヨーク州ダッチェス郡アルスター郡で行われた。撮影にあたって、製作サイドは地元の農家に約20トンのトウモロコシの栽培を依頼した[13]。物語の設定の関係で、スタッフは撮影時に極力音を立てないように心がけ、意図された音のみが収録されるように心がけていた。ポスト・プロダクションの過程で、撮影時に収録された音を増幅する処理が行われた。なお、本作にはミュージカルの古典の楽曲が使用されている。このことに関してクラシンスキーは「観客の皆様に違和感を覚えて欲しくないのです。本作を実験的なサイレント映画だと思ってもらいたくないのです。」と語っている[14]

ホラー映画に馴染みが薄かったクラシンスキーは、本作の演出を手掛けるにあたって『ドント・ブリーズ』や『ゲット・アウト』、『ジョーズ』を参照した。また、クラシンスキーは本作が親子の物語であるだけではなく、アメリカの政治に対する風刺にもなっていると語っている。つまり、今そこにある危機を解決しようとするどころか、それから目を背けたり、逆に便乗したりする人々が存在することを風刺しているのだという[15]

当初、プロデューサー陣は本作の手話でのやり取りに一切の字幕を付与しないつもりだったが、ストーリー上重要なシーン(リーとリーガンが人工内耳について話すシーン)を字幕なしで理解するのはほぼ不可能だと気付かされた。そのシーンだけ字幕を付けると不自然になるため、手話でのやり取り全てに字幕を付けることになった[16]
マーケティング・公開

2017年11月、パラマウント映画は本作のファースト・トレイラーを公開した[17]。2018年2月4日、第52回スーパーボウルの放送中に30秒間のCMが流れた[18]。同番組の放送中、他にも7作品の予告編が放送されたが、本作は他の作品ほどSNS上で注目を集められず、YouTubeでの再生数も伸び悩んだ[19][20]。12日、クラシンスキーが出演した『エレンの部屋』において、完全版の予告編が放送された[21]

2018年3月9日、本作はサウス・バイ・サウスウエストでプレミアを迎えた[22]。本作のプレミア上映のチケットを求めて2458人もの応募があったのだという[23]。プレミア上映後に出てきたレビューが絶賛一色だったこともあり[24]、本作に対する注目は俄に高まった。2018年3月15日の段階で、本作の予告編は5200万回弱の再生数に達しており、その伸び具合は前年に公開されて大ヒットを記録した『ゲット・アウト』を上回るものであった[25]
興行収入

本作は『ブロッカーズ』や『チャパキディック』、『The Miracle Season』と同じ週に封切られ、公開初週末に1700万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていた[26]。しかし、本作が極めて高く評価されていることを踏まえ、後に予測値は2750万ドルに上方修正された[27]。なお、Box Office Mojoは初動で3400万ドルを稼ぎ出すと予想していたが[28]、実際の数字はこれらをはるかに上回るものであった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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