トライスター版『GODZILLA』の評判が芳しくなかったこともあり、アメリカ映画界では高額の製作費が掛かる怪獣映画を敬遠する風潮が根強く、リメイク版『キング・コング』や本作の製作に支障をきたしていた[5]。
エイブラムスは「ニューヨークが舞台だから、どうしても9.11を思い出すと思うけど、それがこの映画の目的ではない」としている[5]。ただし、ゴジラが原爆の悪夢から生まれたように、本作では現代人が抱いている不安、懸念していることをテーマとして意識していたと、オーディオコメンタリーで監督のマット・リーヴスが語っており、その中で9.11にも触れている。
全編カムコーダ撮影の設定[注 1]のため、劇場の多くでは酔いに注意するよう観客に注意がなされた[7]。
また、作品にリアリティを持たせるため、出演者のほとんどが当時無名であった新人俳優や子役出身の若手俳優で占められている[4]。 興行的成功の背景には公開前の巧みな宣伝戦略がある。2007年夏の初報では、『1-18-08』の仮タイトルで自由の女神像の頭部が破壊されたショッキングなビジュアルを発表。その後も内容や作品名などの情報規制を徹底しつつ、事件との関連を匂わせる架空の企業や環境保護団体のサイトを立ち上げたほか、YouTubeに架空のニュース映像を投稿するなど、謎めいたプロモーションで作品への好奇心を煽った。 日本公開前にはPRの一環として首が破壊された自由の女神像が「来日」し、東京お台場の自由の女神像の近くに建てられた[8]。 大ヒットを受けマット・リーヴスが引き続き監督を務める続編の制作も決定していたが[9]、2008年6月25日にCollider
プロモーション
続編及び関連作品
厳密には続編でないが、第2作として本作のタイトルと流れを受け継いだ『10 クローバーフィールド・レーン』が2016年に公開されている。また、2017年2月の全米公開を目指し前日譚にあたる第3作の制作も進められていた[11][12][13]が、予算超過と度重なる公開延期の末にパラマウント映画は劇場作品としての配給を断念。後にNetflixが配給権を獲得し、2018年2月4日から『クローバーフィールド・パラドックス』のタイトルで独占配信されることとなった。
その後、ネット上を中心に『オーヴァーロード』がクローバーフィールド・ユニバース(英語版)の第4作になるとの噂も流れた[14]が、J・J・エイブラムスは2018年4月にラスベガスで開催されたシネマコンにおいて噂を否定した上[15][16]で、本作の直接的な続編が企画段階にあることを発表[16]。2021年1月には脚本家のジョー・バートン(英語版)[17]、2022年9月にはババク・アンヴァリ(英語版)監督の参加がそれぞれ報じられた[18]一方で、過去三作との繋がりがどのようになるかは不明なままとされている[18]。