クロノ・トリガー
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そんな折、同じ時代に来ていた魔王から「時の賢者」であるハッシュなら、クロノを助けられる可能性を知ると聞く。「時の卵」クロノトリガーの力を借り、無事クロノを取り戻した一行は、再びラヴォスとの最終決戦に赴くのであった。
世界設定

主人公たちは過去・現在・未来にわたり、時間を越えて冒険をする。冒険の舞台となる時代は5つあり、その数だけワールドマップが用意されている。また、過去での行動により現在と未来のワールドマップや人物などに変化が発生するケースもある。

次に、各時代の特色を紹介する。なお、「A.D.」は「ガルディア王国暦」、「B.C.」は「ガルディア王国暦前」で、A.D.1年はガルディア王国の成立年である。
原始(B.C.65000000)
猿から進化した人間と、恐竜から進化した恐竜人が「大地のおきて」に従って生き残りを懸け争う時代。人間たちは
竪穴建物を築き小集落を形成している一方、恐竜人たちはコロニーに大集落を作り上げている。また人間たちは、恐竜人と戦う「イオカ族」と、恐竜人を恐れて森に隠れ住む「ラルバ族」の2つに分かれている。各地で火山が噴煙を上げており、その合間に平野とジャングルがある。
古代(B.C.12000)
雪と氷に覆われた極寒の世界であり、現代では失われた「魔法」が使われていた時代である。陸地はわずかに残るばかりで、地表のほとんどは海で占められている。また、この時代の人間は魔法の能力を持つか否かで2つの層に分けられ、魔法を使えない人間「地の民」は、厳しい地上の環境の中貧しい生活を強いられている。一方、魔法を使える人間「光の民」は、浮遊大陸に存在する魔法王国ジールで、高度な文明の恩恵を受け豊かな暮らしをしている。後に大陸の大半が海中に沈むが、A.D.600年に地形変化などは起きていない。
中世(A.D.600)
王国を中心とする人間と魔物たちによる魔王軍が、世界の覇権を巡り争っている時代。人間側の唯一の希望である勇者サイラスは青年剣士グレンと共に魔王討伐を志すが、サイラスは敗れ、人々は絶望の淵に立たされていた。
現代(A.D.1000)
ガルディア王国建国1000年を祝う千年祭が開かれている平和な時代。電気・ガス・水道などの一般的なライフラインが普及している。王国に住む少年クロノは、祭りの会場で一人の少女と出会う。その後、幼馴染の科学者ルッカが発明したテレポッドという転送装置がきっかけとなり、遥かなる時間を巡る冒険に旅立つことになる。
世界崩壊(A.D.1999)
A.D.1999年、ラヴォスの日1時24分、6000万年以上もの長きに渡って地中深くに潜んでいたラヴォスが地上に姿を現すことにより、地球は死の星となる。DS版ではタイムワープ時にこの時代にカーソルを合わせるとワールドマップが確認できるが、ラヴォスとの戦い以外で冒険の舞台として歩くことはできない。なおこの時代のラヴォスとの戦いに敗れると、それにより世界が滅ぼされる様子が描かれたバッドエンディングが流れる。
未来(A.D.2300)
ラヴォスによって世界が崩壊したその後の時代。かつての地形と高度な文明は崩壊し、既存の国家や町は全て滅亡している。人々は地上に残るシェルターでわずかに生き長らえていたが、食料の枯渇が深刻化しており、生きる希望を失っていた。廃墟の街には暴走した機械や環境悪化により出現したミュータントがあふれ、人々に牙を向く。
時の最果て(∞)
全ての時代に通じていながら、どの時代にも属さない時空を越えた謎の空間。物語を進める上でクロノたちの拠点となる。
登場キャラクター

括弧内は英語版 "Chrono Trigger" およびニンテンドーDS移植版における英語設定での名前。日本語版とは異なる名前になっているキャラクターも多い。日本語版での名前に英文字綴りがあるものは、日本語版 / 英語版の順に記す。

なお全てのプレイヤーキャラクターは登場時にプレイヤーが名前を変更できるため、その際の初期名を記す。
パーティーメンバー
クロノ (Chrono / Crono)
本作の主人公。17歳の少年。現代のガルディア王国で母親と暮らす普通の町民だったが、マールとの出会いと、ルッカの発明による事故から、人類の未来を護るための戦いに身を投じることになる。セリフは喋らないが、特定のエンディングで唯一のセリフが用意されている。逆立った鮮やかな赤い髪とハチマキがトレードマーク。公式イラストではほとんどの場合左手で刀を持っている。最初はパーティから外すことができないが、後述の復活イベント以降はフリーメンバーとなる。終盤で死亡するイベントがあり、復活させるイベントもあるが、彼を復活させなくてもクリア可能。その場合、エンディングの内容は仲間が彼を蘇らせる方法を探すものになる。PS版およびDS版で追加されたエンディングでは、マールと結婚するハッピーエンドが追加されている。使用する武器は日本刀。属性は天で、雷系の魔法を使う。日本刀と天属性の魔法による攻撃がメインになるキャラクターである。『クロノ・クロス』では「クロノたちが死亡した歴史」のクロノが登場。子供の姿になっており、最初は年相応の幼い口調だった。最終決戦に向かうセルジュに対し、様々な真実を告げ、「新たなるクロノ・トリガー」という言葉を送った。
マール (Marl / Marle)
本作のヒロイン[6]。クロノが千年祭会場で出会った16歳の少女。綺麗な金髪をポニーテールにしている。A.D.1000年のガルディア王国の王女であり、本名はマールディア (Nadia) 。名前を変更した場合は、名前の最後に「ディア」がつく[注 2]。天真爛漫でおてんばな性格。しかし、実際は臆病で泣き虫な面も持っており、自分を助けてくれたクロノには強い信頼を見せている。城を抜け出した際にクロノと出会い、そのまま彼と共に千年祭を回ることになるが、ルッカの発明の事故により中世へと飛ばされてしまう。クロノによって助けられるが、現代では「クロノがマールを誘拐した」という扱いになっており、クロノは裁判にかけられることとなってしまう。大臣(実は偽物)の謀略でクロノの処刑が決定したため父親に反発し、クロノを助けて「城出」。そのまま未来の時間へ逃げる形で移動しクロノたちと旅をすることに。武器はボウガンもしくは弓。属性は水で、その中でも氷系の魔法を主に使う。初期段階から回復技を使うことができ、攻撃魔法・回復魔法・蘇生魔法・補助魔法を覚えていく。魔力が高いため回復魔法の効果が高いが、一方で強力な攻撃魔法は覚えないので終盤は支援面が強く出る。PS版およびDS版で追加されたエンディングでは、クロノと結婚するハッピーエンドが追加されている。『クロノ・クロス』では「クロノたちが死亡した歴史」のマールが登場。子供の姿になっており、セルジュたちに様々な真実を伝え、最終決戦に向かう彼にサラを助けてほしいと懇願した。
ルッカ (Lucca)
クロノの幼馴染である19歳の少女。紫のショートヘアで顔が出るタイプのヘルメットを着用しており、眼鏡を掛けている。大の発明好きで、自分の才能に強い自信を持っている。機械やロボットを作ったり直したりするのが趣味で、彼女の開発したテレポッド(転移装置)が大冒険が始まるきっかけになる。10年前の母・ララの両足に関する悲劇を止められなかった自分を責め、それ以後、機械に興味を持つようになる(イベント次第で、この過去を変えることが可能)。ガン(銃)を武器として使う。属性は火で、炎で敵を焼き尽くす魔法を使う。火属性の魔法と各種発明品による攻撃が強力なキャラクターである。魔力が高いため、火属性の魔法は大ダメージが期待できる。特に、終盤で使用可能となるフレアは強力。カエルが元のグレンの姿に戻るエンディングでは、彼に対しハンサム発言をしたり、ガルディア城のある兵士(本当は女であるが)の顔には攻撃をしなかったりと、ハンサムには目が無いという一面もある。また、マールがクロノに対する好意をハッキリ示すのに対し、彼女には恋愛に興味を示す描写があまり無い。だが、クロノ復活のイベントではパーティからマールを外し、ルッカだけを入れている状態でのみルッカのクロノに対する「本当の気持ち」を一部知ることができる。『ラジカル・ドリーマーズ』ではヒロイン・キッドの姉代わりだった。『クロノ・クロス』では「ルッカ・アシュティア」というフルネームが設定されている。そちらでは孤児院を営んでおり、ヒロイン・キッドにとって姉同然の存在であった。ルッカ本人は登場しないが、「クロノたちが死亡した歴史」のルッカが登場した。子供の姿になっており、ヒロイン・キッドにまつわる様々な真実を語った。またPS版クロノ・トリガーではこのキッドらしき赤ん坊を拾うエンディングが追加された。後に発売されたPSゲーム『ゼノギアス』では、最序盤に色々な情報を教えてくれるゲストキャラクターとして出演している。2017年4月からリリースされているスマートフォンおよびPCゲーム『アナザーエデン 時空を超える猫』では、ストーリーの序盤からルッカの容姿に酷似した「アシュティア」が登場。『クロノ・クロス』とのコラボレーションの際に顔グラフィックが追加され、2022年11月のアップデートにてストーリー進行で加入するキャラクターとして実装された。声優は山崎和佳奈が務める。
ロボ (Robo)
未来の「プロメテドーム」で壊れたまま放置されていたロボット。偶然通りかかったルッカが修理して仲間になった。未来での本名(コードネーム)は「プロメテス」だが、マールの助言を受けたクロノが勝手に「ロボ」と名付けてしまった。製造番号は「R-66Y」[注 3]。内蔵されたロケットパンチレーザーによる攻撃、さらにはビームによる回復など多彩な技を使う。レーザーなどの内蔵武器を除けば、素手での打撃や体当たりを主体とするが、アーム(腕)の部分が換装可能な武器となっている。ロボットのため属性はないが、スペッキオによるとレーザーなどの武器が冥攻撃によく似ているらしい。本名は「プロメテス」。その正体は、未来世界において人類の駆逐を考えるコンピューターシステム「マザーブレーン」が人類抹殺のために生み出した戦闘兵器。終盤のサブイベントでは自らの正体を知りながらもクロノたちと共に戦う道を選び、力を合わせてマザーブレーンを倒した。ラヴォスを倒すことにより未来が変わるということは、ロボたちが開発・生産されない未来につながる可能性を認識していた。ルッカもその可能性に気付いており、ラヴォス戦後にその別れを惜しむと共に、機械的に冷静すぎるロボに激怒していた。一方でロボも「オイルでセンサーがかすんで」その別れを惜しんだ。シルバードが大破しないエンディングにおいて、アトロポスのような機体と寄り添うロボのような機体がおり、同一あるいはそれに近い個体が生産されたことが示唆されている。『クロノ・クロス』では凍てついた炎を守るシステムとして「プロメテウス」が登場。ロボとは別人であるが、人格を持っており、口調はロボと酷似している。またPS版クロノ・トリガーで追加されたエンディングムービーでは、ロボを小型にしたようなロボットをルッカが連れている。
カエル (Kaeru / Frog)
中世ガルディア王国の騎士。ガルディア王国前騎士団長であった親友サイラスの遺志を継ぎ、新たなる「勇者」として伝説の剣グランドリオンを手に戦うことになる。元はグレン (Glenn) という名の人間だったが、魔王の呪いによりカエルの姿となってしまい、それ以来正体を隠してリーネ王妃を影から守っていた。古代で魔王が死んだ場合にはエンディングで人間の姿に戻る。また、PS版のエンディングムービーでは魔王が倒されたか否かに関係なく人間の姿で登場する。エンディングによってはリーネ王妃と結婚する結末もある。仲間や敵、同等の相手に対しては砕けた喋り方をするが、騎士らしく目上の存在に対しては相応の態度をとり、クロノの母に対しても敬語で話している。武器は西洋の剣。属性はマールと同じく水だが、攻撃魔法は水の力を使うウォーター系となっている。攻撃魔法と回復魔法の両方を使うことができるバランス型の戦士。人間の姿だった頃から実力ではサイラスを上回っていたが、グランドリオンを使えなかったため魔王との戦いでは何もできなかった。彼の存在は続編『クロノ・クロス』において、後世に名を残した伝説の剣士として知られている。『クロノ・クロス』では、カエルの勇名にあやかって「グレン」と名づけられた青年が登場する。血縁関係は一切ない。『アナザーエデン』では、刀を使う「サイラス」名義の二足歩行のカエルが登場する。『トリガー』内においてのサイラスと関係があるかは不明である。
エイラ (Eira / Ayla)
原始時代の集落“イオカ村”の長。24歳。パワフルでセクシーな女性。片言な口調が特徴。強い者を好み、特にクロノには好意を見せている。ストーリー中、マールの先祖であるらしいことが示唆される。武器は使用せず、パンチ・キック・噛み付きなどの肉弾戦を得意とする。


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