クロスプラットフォーム
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これは、主要開発者の飯野賢治SCE主催のPS関連イベントで発言されたものであり、以前関わった『Dの食卓』(原作3DO専用ソフト)のPS移植版がSS移植版に比べて売上が大きく劣った[注 2]ことへの不満による報復措置だった。

PSとSSのマルチプラットフォーム主流時代の1997年1月31日にPlayStationのみで発売した『ファイナルファンタジーVII』など、主力シリーズの最新作を独占販売すると、ハードの売上が上がることが多かった。このため、セガサターン単独でも『サクラ大戦シリーズ』という恋愛要素を持たせた戦略シミュレーションRPGのゲーム作品を原作とした派手なメディアミックス戦略で対抗した経緯がある。

2001年、当時は児童・少年向けゲームが主体の任天堂からニンテンドーゲームキューブが発売されて以降、性能がやや劣るPlayStation 2でもサードパーティー製の児童・少年向けゲーム[注 3]が積極的にリリースされるようになり、殆どのタイトルでこの手法が採られていた。代表的かつ作品単位で行われているものとしてはコンパイルセガの『ぷよぷよ』シリーズ[注 4]が該当し、ほぼ全ての主要タイトルでこの手法が用いられている。

2000年代前半から中盤にかけては、『バイオハザード4』や『テイルズ オブ シンフォニア』といった人気シリーズ作品が当初はゲームキューブ独占での発売契約だったものの、買い渋りユーザーをターゲットとした売上向上を重視する戦略で契約を破棄し、PS2にも移植されるようになったケースが多かった。

2000年代後半のPlayStation 3Xbox 360の時代以降はサードパーティの大作シリーズが積極的に両者の機種でのマルチプラットフォームに変化したうえでリリースされており、後にPCSteamでの配信が主)も加わり、それ以降から現在までの大作タイトルはこの手法が日本でも一般的となった。2020年代の現在においては、以前ではまずあり得なかった「ドラゴンクエストシリーズ」や「ファイナルファンタジーシリーズ」などといったRPGの大作シリーズもマルチプラットフォームとなっている。

囲い込みを至上とした(かつては)家庭用ゲーム以外では、例えば8ビットパソコン時代のパソコンゲームのように、わざわざそのようなご大層な名前で呼んだりすることもなく、普通にあたりまえにあったものである。

メリットとして、ハード間である程度素材を流用できるため、別々にソフトを開発するよりも製作費や時間を抑えられ、より多くの人に買ってもらえる有効な手段である。ただし、ゲーム機の仕様として、インターフェースや表示手段などの動作環境がハードに強く依存しているため、ハードウェア性能が著しく異なる場合、ゲームデザインのレベルから再構成する場合もあり、中には同じ作品でありながら、テーマや世界観以外は全く異なるゲームとして発売されているものも存在する。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ : multi-platform
^ 原作の開発元であるワープが自社で移植開発した両ハード移植版とも同時期発売だった。SS移植版は販売元であるアクレイムジャパンのタイトルで一番多く売り上げていた。
^ それ以前はハードメーカーのSCEからリリースされた『サルゲッチュ』シリーズぐらいだった。漫画を原作とした児童・少年向けテレビアニメを題材としたキャラクターゲームが主だった。
^ 原作のMSX2版(旧ぷよ)から魔導物語シリーズの登場キャラクターをそのまま起用した対戦物にリブートしたセガから発売されたアーケード版の第一作が多くの家庭用ゲーム機やPC(旧ぷよを発売しなかったか移植が中止されたほぼ全ての現役ハード)に移植されるようになったが、アーケード第一作はセガからの下請けでコンパイルが開発したのに過ぎず、コンパイルから発売されるようになるのは『ぷよぷよ通』以降である。アーケードをオリジナルとするのは『ぷよぷよSUN』までで、セガ以降は『ぷよぷよフィーバー』と『ぷよぷよeスポーツ』がアーケードでもリリースされているが、何方も逆移植である。

出典^ 参考[1]
^ “ ⇒クロスプラットフォーム機能って何? プレイステーションオフィシャルサイト”. 2017年10月24日閲覧。

関連項目

プラットフォーム
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