クロスネット局
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長時間にわたる特別番組の事例

24時間テレビ 「愛は地球を救う」』(日本テレビ系列)や『FNSの日』(テレビ大分を除くフジテレビ系列)など長時間にわたる特別番組については、放送開始から終了までの全て同時に放送されないことがあるだけでなく、時差放送されることもある。ここでは前者の番組について、参加するクロスネット局および他のネットワーク系列のフルネット局の事例を解説する(いずれも「参加局」として名を連ねており、実際に募金の受付などのチャリティー活動を行っている)。

日本テレビ系列を含むクロスネット局であるテレビ大分およびテレビ宮崎では、一部のパートが時差放送または放送されないことがある。

日本テレビ系列局がない沖縄県では、フジテレビ系列(フルネット局)の沖縄テレビが参加している[注釈 11]

過去に長崎県では長崎放送テレビ長崎の当時2局しかなかった県域局がそろって参加したことがあった(第1?4・6回)。これは当時KTNが日テレ系・フジ系のクロスネットであり、曜日編成で土曜日のゴールデン枠がフジ系、日曜日の同枠が日テレ系中心の編成であったことや、NBC(TBS系)が開局当初事実上オープンネットだった時代の名残で、土曜日に日テレ系編成を軸としていたためで、土曜日夜の開始?日曜早朝までNBCで放送した後、日曜早朝以後の後半をKTNが担当していた。

第5回(1982年)は長崎大水害発生の影響を受けてNBCが参加を自粛し、KTNのみが参加したが、この時もKTNは前半部分はネットせず、後半のみの放送であった。

放送曜日が固定されていない特別番組(年末年始特番など、放送日が決まっているものに多い)では、その曜日の編成によって放送されないことがあるほか、同一曜日で編成に変更がなくても放送される場合と放送されない場合があることもある。例えば、『ジャニーズカウントダウンライブ』は、TOSでは12月31日が火・木・金曜の場合に、UMKでは12月31日が火・水・木・土曜の場合に放送される。また、UMKは12月31日が月曜日の場合は年によって対応が異なり、2007 - 2008年・2018 - 2019年は放送されたが、2012 - 2013年は未放送となっている。
ラジオ放送

ラジオには5つの系列局が存在するが、冒頭で述べた通りFMにはクロスネットが存在しないため、ここではAMのみを述べる。

日本で初めての系列はJapan Radio Network(JRN)である。1964年、テレビのネットワーク政策(=JNN)で成功を収めたTBSは、次に「ラジオ版JNN」を構築すべく準備を進めていた。午後帯の『オーナー』を全国ネットとし、これを発展させて1965年に誕生したのがJRNである。

これに対抗すべく、文化放送とニッポン放送が全国ラジオネットワーク(NRN)を立ち上げる。この2つにはTBS自らが番組配給機構と位置付け、地方局の営業力強化を狙った「理想主義」のJRNと、キー局がナショナルスポンサーを開拓することに主眼をおいた、ネットワークセールス主体の「現実主義」的なNRNという違いがあった。

ところがテレビが全盛となるとラジオへの求心力が著しく低下したこと、またテレビと違ってラジオは1県又は複数県で1局の地域が多い現実があったため、TBSはJNNと異なりクロスネットとNRNシングルネット局や独立局との間の番組販売や番組購入を容認することになり、TBS自体も個別にNRN・JFN単独系列局や独立局への番組販売・スポンサードネットやそれらの局からの番組購入を行うことがあった。そのためテレビのような排他協定は存在せず、JRNのシングルネット局は加盟34局中TBS・CBC・RKB・RBCの4局のみで、残り30局は全てNRNとのクロスネットとなっている。ただし、局ごとに経緯が異なるため、最初はJRN・NRNのいずれかとの単独加盟だったが、番組ソースや営業面の観点からあとでもう一方の系列に加盟した局も存在する。

また、東京キー局をメインとしてJRN・NRNという2大ネットワーク形成以前から在京・在阪・在福局を中心に独自のネットワークを構成していたこと[注釈 12]なども関係し、ラジオのネットワークは独立局を含んで複雑なネットワーク構成となっている。
クロスネット局の一覧
中波ラジオ放送(AM)

全てJRN / NRN加盟.mw-parser-output .nocolbreak{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid}北海道地区

北海道放送
東北地区

青森放送

IBC岩手放送

東北放送

秋田放送

山形放送

ラジオ福島
中部地区

新潟放送

北日本放送

北陸放送

福井放送

山梨放送

信越放送

静岡放送
近畿地区

MBSラジオ

朝日放送ラジオ

和歌山放送
中国地区

山陰放送

RSK山陽放送

中国放送

山口放送
四国地区

四国放送

西日本放送

南海放送

高知放送
九州地区

長崎放送

NBCラジオ佐賀


熊本放送

大分放送

宮崎放送

南日本放送

テレビジョン放送

■の網掛の系列はサブ系列

福井放送NNN/NNSANN
後者系列で放送される番組はFNN/FNS系列の福井テレビでも放送される。福井放送はANNとクロスネットを組んでいるが、元々NNN/NNS単独加盟局である関係上NNNのニュース番組は全枠放送されているため実質上NNNフルネット局扱いである(放送休止時間帯は日テレNEWS24をサイマル放送)。主にANNは平日午前枠ワイドショー並びにABCテレビ制作土曜午前枠情報番組(何れも8時?)、全曜日の昼枠ニュース(11時45分?)をそれぞれ同時ネットしている。

テレビ大分(NNN/NNS・FNN/FNS
両系列に基本主従関係はなく、放送される1週間の全ての時間(特にゴールデンタイム)は両系列によって異なる場合がある。また、編成の都合で同局で放送できなかった両系列の番組はJNN系列の大分放送でも一部放送[注釈 13]される。深夜枠(23時以降)・早朝枠(8時以前)は全曜日NNN(放送休止時間帯は日テレNEWS24をサイマル放送)、日中(主に8時台のワイドショー、昼枠(11時30分以降)、夕方枠)は全曜日FNNをそれぞれ同時ネット。

テレビ宮崎(FNN/FNS・NNN・ANN)
右の2系列で放送される番組はJNN系列の宮崎放送でも一部放送[注釈 13]される。

※テレビ宮崎は現在現存する日本唯一の3局クロスネット局。
※クロスネットを解消した放送局の事例はネットチェンジを参照。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ RKBに限らず、地方の民放第1局目はニュースネットを除きフリーネット(オープンネット)体制を執る局が多かった。2局目誕生後に系列の整理を進めている点も同じ。
^ 1964年(昭和39年)には当時の在福局であるRKB(JNN系列)とテレビ西日本(TNC、NTV系列からフジテレビ系列へ移行)・九州朝日放送(KBC、フジとNETのクロスネットからNETメインへ移行)間でのネットワーク整理を完了したが、NTV系列局がなくなってしまったため、福岡放送開局までの約5年間は既存局が番組販売で対応したり、キユーピー3分クッキングをKBCが独自制作するなどして凌いだ。
^ TXN系列局の視聴エリアは、放送対象地域である北海道、関東1都6県、愛知、大阪、岡山、香川、福岡の13都道府県およびその周辺に限られる。


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