クリスマス・イブ
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その後もアメリカにおいて、移民者の中の清教徒達が賃貸住宅大家達と共同で静かにクリスマスを過ごす様(入居者が飲酒により大騒ぎして住宅を壊したり汚したりしない様)に啓蒙運動を広めて一定の効果を得たり、1965年にクリスマスの本来の意味を説いたテレビアニメ『A Charlie Brown Christmas』が話題を呼んで注目されるなど、日本と同じくクリスマスを賑やかに華やかに祝う風潮の時代が少なからず存在した事をうかがわせる出来事も度々あった[13]

1991年に公開された映画『フィッシャー・キング』では、辛口ラジオDJ(主人公)が、金に飽かせてクリスマス・イヴの夜に気取って高級料理店で食事、その後は性行為に耽るヤッピー・アベック達をステレオタイプ式・痛烈に茶化し、半ば冗談でリスナー達に彼らの殺害を扇動する発言を行い、実際にその被害に遭い事件のトラウマで精神障害のホームレスとなってしまった大学教授の悲劇が描かれている。
食事
キリスト教の古い宗派では、金曜日やクリスマスなどには魚を食べるという戒律がある。イタリア系の人々は、(Festa dei sette pesci(英語版)、7種の魚のごちそう) と呼ばれる御馳走が食べられる。

Twelve-dish Christmas Eve supper(クリスマス・イブの12品の晩餐) - 「12皿のクリスマスイブの夕食」の意。ヨーロッパの広い地域に見られる風習。肉、卵、牛乳(チーズを含む)のない魚メインの夕食を食べる事となっている。12はキリストの12人の弟子、12使徒から。

ヴィギリア(英語版) - ポーランドのクリスマスの日のごちそう

日本

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出典検索?: "クリスマス・イヴ" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2013年12月)

日本では「恋人と過ごす日」と言う認識が「家族と過ごす日」とされる欧米諸国よりも多く、宗教的なものではなく、ただのイベントとしての捉え方が多い。祝日ではない上に年末なので企業によっては仕事が増えることもあり、クリスマスやクリスマス・イヴにどうするかという決まりや風習はない。だが日本でもイルミネーションなどで街は賑わい数日前からクリスマス、クリスマス・イヴ関連の商品が店頭に並んでいる。また、日本の多くの府県ではこの日に小中高校の2学期の終業式(3学期制の場合)が行われることも多いので、午後に家に集まって子供同士の間でパーティーを開くケースも多くみられる。また、日本独自の和製英語として、クリスマスの前々日である12月23日を「イブイブ」と呼ぶこともある[14]

2009年のプランタン銀座による独身者のクリスマス・イヴの過ごし方を聞くクリスマスアンケートによると、「家族とパーティー」が53%で「恋人パートナーデート」が47%であり、これを「とても楽しみ」と「まあまあ楽しみ」で76%との回答結果が出ている[15]
昭和初期

日本のクリスマス・イヴのパーティの記録は、明治時代初期から残っている。1875年に、中村正直の自宅に日本国外の家族が集まってクリスマス・イヴを祝った。

昭和初期から、日本のクリスマス・イヴはカップルが一緒に過ごす日でもあった。1931年に、当時一般紙であった報知新聞がクリスマス・イヴを過ごす若者たちの風景を、下記のように12月25日の記事で伝えている。

「クリスマスイーヴ(東京)」

(中略)
「モシモシ、失礼なんですけれど、貴女がたはお二人だけなんですか」
「マァ、失礼な方!」
「僕たちも二人っきりで、サッキからカスンでるんでス、一緒に御飯をたべさせてくれませんかァ」
「マア図々しいワネ」
「アラ、いいわよ。そのかはり君たちお払いするのヨ」
「O・K!」
一九三一年を送らうとしているお嬢様たちは、この位チャッカリしていらっしゃるのです。
かうして楽しいクリスマスの犠牲になって、くやしがりながらシメられる七面鳥の数は、東京全市で千二三百羽にのぼるのです。
(以下略) ? 1931年12月25日付け報知新聞クリスマス#日本において」も参照
商業主義に対するローマ教皇の懸念

第265代ローマ教皇ベネディクト16世は、「無原罪聖マリアの祭日」(12月8日)とクリスマスの間の「聖なる降誕祭を準備する期間」(アドベント)について2005年、以下のようなコメントを発している。現代の消費社会の中で、この時期が商業主義にいわば「汚染」されているのは、残念なこと。このような商業主義による「汚染」は、降誕祭の本来の精神を変質させてしまう恐れがある。降誕祭の精神は、「精神の集中」と「落ち着き」と「喜び」であり、この喜びとは、内面的なもので、外面的なものではない。 ? 教皇ベネディクト十六世の2005年12月11日の「お告げの祈り」のことば(カトリック中央協議会

また2012年12月19日にはフィナンシャル・タイムズへ寄稿し、その中で、以下のように述べた。教皇が経済紙に寄稿するのは非常に異例だという[16]。クリスマスには聖書を読んで学ぶべきだ。政治や株式市場など俗世のできごとにどう関わるべきかの啓示は、聖書の中に見つけられる。……
……貧困と闘わなければならない。資源を公平に分かち合い、弱者を助けなければならない。強欲や搾取には反対すべきだ。……
……クリスマスはとても楽しいが、同時に深く内省すべき時でもある。私たちはつつましく貧しい馬小屋の光景から何を学べるだろう。 ? A time for Christians to engage with the world(キリスト者が世界と繋がる時)
関連作品

クリスマス・キャロル(SCROOGE)』 1970年

日本

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日本にはクリスマス・イヴと恋人を扱った作品が多くあり、例えば日本では、JR東海の「クリスマス・エクスプレス」CM(1988年)での起用を機にクリスマスソングの定番となった山下達郎の「クリスマス・イブ」がある。さらに1990年にはTBSがドラマ『クリスマス・イブ』を放送した。クリスマス・イヴに開かれるイベントも多い。一方ワム!の1984年のシングル「ラスト・クリスマス」は日本でクリスマスソングの定番になっているが、日本国外ではクリスマス・イヴと恋人を結びつける動きはあまり見られない。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ ただし、プロテスタント一部教派では、常用時を用いて、25日(常用時)の0時をもってクリスマスの開始としている。

出典^ 1日の始まり 暦Wiki、国立天文台
^4教派 期節・祝日対照表(日本版)
^クリスマス・イブって何?→クリスマス当日の夜。昔は夜から一日が始まったから。 チコちゃんに叱られる!、2018年12月29日
^ 12月24日の夜はクリスマス・イブ 雜賀信行、今日は何の日?、クリスチャン・プレス、2018年12月24日
^ 「クリスマス・イブってなに?」実は…… BIGLOBEニュース、2018年12月21日
^ The American Heritage Dictionary, Second College Edition,"Christmas Eve : The evening before Christmas",p.271,Houghton Mifflin,1982,ISBN 0-395-32943-4
^ The Random House Dictionary of the English Language, Second Edition Unabridged, p.368,"Christmas Eve: the evening or the day preceding Christmas(1350-1400), 1987, Random House, ISBN 0-394-50050-4
^行事予定カレンダー ページの最後にある「典礼暦(教会暦)について」、典礼暦の一日は、日没から始まり日没に終わるため・・・、カトリック宇部教会


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