クリストファー・リー
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また、ハマー・フィルム制作の『バスカヴィル家の犬』では、ヘンリー・バスカヴィル卿を演じている(この時ホームズを演じたのはピーター・カッシングである)。

若い頃から剣術馬術に優れており、無名の頃にはスタントマンとしてその技量を発揮したが、1989年オリヴァー・リード主演の『新・三銃士/華麗なる勇者の冒険』にロシュフォール役で出演した際にも見事なアクションを披露した。

従兄弟に『007シリーズ』の原作者イアン・フレミング、姪にハリエット・ウォルターがいる。このフレミングとの親戚関係もあって、『007シリーズ』第1作『007 ドクター・ノオ』の映画化に際してフレミング自身がリーに敵方のノオ博士役を望んでいたが実現せず、結果としてジョセフ・ワイズマンがこの役を得た。リーは、『007シリーズ』第9作『007 黄金銃を持つ男』で演じた悪役スカラマンガについて、ボンドのダークサイドを演じた、と語った[7]

ティム・バートン監督のお気に入りの俳優の一人となり、1999年の『スリーピー・ホロウ』から2012年の『ダーク・シャドウ』まで、5作品に出演した。
ロード・オブ・ザ・リングシリーズとホビットシリーズ

ロード・オブ・ザ・リング』の出演者の中で、唯一原作者のJ・R・R・トールキンと面識があった[8][9]。『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』での出演シーンがエクステンション版以外でカットされたことについて、ピーター・ジャクソン監督に「裏切られたとは思わないが、ただ理解出来ず、理由の説明も筋が通るものではなかった。」と語っている [10]。また自身はガンダルフを演じたかったが、「製作側がガンダルフ役には歳を取りすぎていると考えたようだ。」とも語った。その後、どうやってサルマンがサウロンによって暗黒サイドに引き込まれたのかを演じたいと語っており[11] 、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの前日譚、『ホビット 思いがけない冒険』、『ホビット 決戦のゆくえ』の二作品に出演したが、高齢でニュージーランドへの飛行機での渡航が困難であったため[12]、ロンドンでの撮影のみに参加、出演シーンも限定された。
スター・ウォーズシリーズ

2002年『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』、2005年『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』に出演、2008年のアニメ映画『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 』でも声の出演をした。リーはスター・ウォーズについて、「新しい映画の時代を創った作品であり、映画に与えたインパクトはとても大きい」と語り、「出演するのがものすごく楽しみだ」と、出演に対しての喜びを語った[13]スター・ウォーズ・シリーズでは79歳を過ぎていたが、可能な限りのライトセーバーでの戦いのシーンは彼自身がこなしたが、激しいアクションシーンは代役(あるいはコンピュータ・グラフィックスや映像加工によって、頭の部分だけ代役と挿げ替えている)である[14]。また、ドゥークーという役の名前は、日本語の毒という言葉が由来であると自身の自伝に記した[15]

ピーター・カッシングスター・ウォーズシリーズの帝国軍のターキン総督役で出演することになった際に、リーは「グランドモフって何者?」という内容の手紙を送った。リーはカッシングから「僕もわからない」という返事を受け取ったという[16]

リーは『ロード・オブ・ザ・リング』3部作ではサルマン・ザ・ホワイトを、『スター・ウォーズシリーズ』のエピソード2とエピソード3ではドゥークー伯爵を演じているが、リーはサルマンとドゥークーを比べて次のように語っている。「『ロード・オブ・ザ・リング』では、私が魔法使いだが、『スター・ウォーズ』では全てが不思議な力、魔法の世界であり、私はその一部にすぎない」[17]
最期

90歳を迎えても出演オファーは途切れることはなく、ユマ・サーマンとの映画が準備中であるなど[18]、老いてなお多忙な日々を迎えていたが、2015年に呼吸器疾患心不全のためロンドンの病院へ入院、同年6月7日に他界した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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