第1回ワールドカップの成功はこのように大きく、クリケットワールドカップは1979年と1983年にイングランドで開催され、その後1987年にインドとパキスタンで開催され、クリケットワールドカップが定期開催カレンダーの一部となることが決定された[44]。1987年は白い服に赤いボールを使ってプレーされる最後のワールドカップとなり、1992年には投光器、色付きの衣装、白いボールが使用されるワールドカップの新時代が始まった[44]。20世紀の終わりには、スリランカ (1982年)、ジンバブエ (1992年)、バングラデシュ (2000年) がテスト・クリケットを行う権利を得た[44]。
21世紀2015年W杯の決勝は、メルボルン・クリケット・グラウンドで行われ、オーストラリアが史上最多5度目の優勝を飾った。(観客数93,013人[46])
21世紀にはクリケット競技の歴史の中でも最も急速な変化が見られた[47]。その中でも最も大きな変化はクリケットの新しい形式、つまり最短版であるトゥエンティ20(T20)であり、試合時間が3時間程度で終了するスペクタクルの創設である[47]。2003年にイングランドで初めて行われたトゥエンティ20形式は、クリケットに大きな革新をもたらした[47]。2004年に第1回女子T20インターナショナルが開催され、翌年には第1回男子T20インターナショナルが開催され、この形式はこのスポーツの3番目の公式形式として採用された[47]。2007年9月、ヨハネスブルグで開催された史上初のICCワールドトゥエンティ20の決勝戦でインドがパキスタンに勝利し、世界中で4億人以上のテレビ視聴者を集めた[47]。これが翌年のインディアン・プレミアリーグ創設のきっかけとなった[47]。世界中でさらにトゥエンティ20形式のプロリーグが発足し、21世紀の現代クリケット選手は一年中クリケットをプレーすることに直面している[47]。史上稀に見る大接戦となった決勝を制し、W杯初優勝を果たしたイングランド代表。イギリスのメイ首相とダウニング街10番地にて。(2019年)[48]
国際クリケット評議会は2001年に「テストチャンピオンシップテーブル」を導入し、更に翌年には「ワンデーインターナショナルチャンピオンシップテーブル」を導入した[47]。これらはクリケットの3つの形式の公式ICCチームランキングに発展しており、テストランキングの首位がICCテストチャンピオンシップを保持している[47]。アフガニスタンとアイルランドは、フィールド内外での安定したパフォーマンスが評価され、それぞれの国でクリケットの大幅な発展と成長をもたらし、2017年6月に正会員資格を獲得し、その数は12になった[47]。国際クリケット評議会は2021年、2028年ロサンゼルスオリンピックをターゲットとして、オリンピック競技に含めることを推進する意向を表明した[49]。2023年10月、第141回IOC総会がインドのムンバイで開催され、ロサンゼルスオリンピックで実施されることが正式に決定した[28]。ロサンゼルス大会組織委員会のディレクターであるカンプリアーニは、クリケットについてのプレゼンテーションをIOC総会で行い、「世界中に推定25億人のファンがいる世界で2番目に人気のあるスポーツを歓迎できることに興奮している」と語った[50]。