クリケット
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しかし、近年はアメリカで新プロリーグが創設されるなど徐々に人気が復活している[23]攻撃側のバッターサチン・テンドルカール)と守備側のウィケットキーパーおよび2人のフィールダー

国際公式試合はテスト・クリケットワン・デイ・インターナショナル(ODI)、トゥエンティ20(T20)の3形式がある[24]。これらの試合はICCによって承認された規則と規制に基づいて行われる[24]。テスト・クリケットは1877年に国際試合が開始された伝統的な形式で、現在は2イニング制の5日間に渡って行われる。正会員の12のナショナルチームしか行うことができない[24]。多くの国際試合は2カ国の間で行われるテストマッチシリーズであり、イングランド代表オーストラリア代表ジ・アッシズが有名である。ワン・デイ・インターナショナル(ODI)は、1971年に国際試合が開始された規定投球数が50オーバー(300球)[注 2]ずつの1イニング制であり、7時間程度で試合が終了する形式である。1975年に開始されたクリケット・ワールドカップはこの形式であり、正会員とODIの試合を行う権利を得た一部の準会員のナショナルチームしか行うことができない。トゥエンティ20(T20)は、2003年にイングランドの国内リーグで導入され、国際試合では2005年に開始された規定投球数が20オーバー(120球)ずつの1イニング制であり、3時間程度で試合が終了する形式となる。全ての準会員を含めた100以上のナショナルチームで行うことができる[24]。これにより夜のプライムタイムに試合を開始することも可能になり、この形式のプロリーグが世界で急速に普及した。世界最大のプロリーグは2008年に発足したインドのインディアン・プレミアリーグ(IPL)であり、世界のトップクラスの選手の多くはこのリーグでプレーしている。IPLは2023年から5年間の放映権を総額4839億ルピー(約8470億円[25])で契約しており、1試合当たりの放映権料は世界のプロスポーツリーグでNFLに次いで2番目に高額である[26]。オーストラリアのビッグ・バッシュ・リーグや西インド諸島のカリビアン・プレミアリーグも高い人気がある。アメリカでは2023年にメジャーリーグクリケット(MLC)が開幕した。また、女子のT20形式のプロリーグも急速に発展しており、インドでは2023年に女子プレミアリーグ(WPL)が開幕した。WPLはバスケットボールのWNBAと並び、女子プロスポーツリーグとして世界屈指の経済規模がある[27]

オリンピックでは1900年のパリ大会においてクリケット競技が1度だけ行われたが、2028年ロサンゼルスオリンピックで再び実施されることが2023年のIOC総会で決定した[28]。男女2種目のトゥエンティ20(T20)形式で行われる予定である[29]。オリンピック参加に長い間消極的だったこともあり、1世紀以上に渡って実施されなかった。特に強い発言力を持つとされるイングランド・ウェールズクリケット委員会インドクリケット管理委員会は、長期においてオリンピック参加に反対の立場をとっていた[30]。しかし、近年はクリケットを再びオリンピック競技にしようとする動きが高まっていた[31]。ICCは2021年、ロサンゼルス大会をターゲットとして推進する意向を表明し[32]、その2年後に同大会でのオリンピック復帰が決定となった。LA28大会組織委員会のワッサーマン委員長は、クリケット採用に関し、「25億人のファンを有するスポーツを我々の都市にもたらす好機」と述べた[33]クリケットバット

クリケットの競技規則は、メリルボーン・クリケット・クラブ(MCC)が管理しているクリケット法を基準としている。試合は1チーム11人の2チームによって交互に攻撃と守備を1回ずつの1イニング制、または2回ずつの2イニング制で行われる。守備側が攻撃側から10アウトを取るか、規定投球数を投げ切るかで攻守交代となる。試合を行うフィールド[注 3]は長径140メートル程の楕円形であり、その中央には長さ22ヤード(20.12メートル)の長方形のピッチがある。

主な得点方法は攻撃側の選手(バッター[注 4]が守備側の選手(ボウラー)の投げたボールバットで打ち、その間に2人の攻撃側選手がピッチの反対側まで走り、守備側の返球でウィケットと呼ばれる杭を倒されるよりも早く、2人とも体の一部かバットがクリースと呼ばれるラインを越えると1点となる[8]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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