クリケット
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

世界的な競技人口やファン人口が多いことから、サッカーに次いで2番目に人気の高いスポーツである[16][17]。一方で世界のクリケットファンの大半をインド亜大陸で占めていることから、地域的な人気の偏りが強い[18]日本クリケット協会によると、日本の競技人口は約4,000人であり[19]、人気や認知度は低くマイナースポーツとされている。ただ日本には早い時期に伝わっており、幕末の1863年に日本で最初のクリケットの試合となった横浜商人とイギリス海軍の試合が横浜で行われた[8]。また、プロ野球・横浜DeNAベイスターズの本拠地でもある横浜スタジアムの前身・横浜公園平和野球場は元々1876年に居留外国人向けにクリケットグラウンドを開設したことに起因している[20]。アメリカでは英領アメリカ時代の1709年から言及が始まり、1861年に起きた南北戦争以前は一番人気のスポーツだったが、19世紀後半に野球やアメリカンフットボールなど後発のアメリカ発祥のスポーツの発展により衰退した[21][22]。しかし、近年はアメリカで新プロリーグが創設されるなど徐々に人気が復活している[23]攻撃側のバッターサチン・テンドルカール)と守備側のウィケットキーパーおよび2人のフィールダー

国際公式試合はテスト・クリケットワン・デイ・インターナショナル(ODI)、トゥエンティ20(T20)の3形式がある[24]。これらの試合はICCによって承認された規則と規制に基づいて行われる[24]。テスト・クリケットは1877年に国際試合が開始された伝統的な形式で、現在は2イニング制の5日間に渡って行われる。正会員の12のナショナルチームしか行うことができない[24]。多くの国際試合は2カ国の間で行われるテストマッチシリーズであり、イングランド代表オーストラリア代表ジ・アッシズが有名である。ワン・デイ・インターナショナル(ODI)は、1971年に国際試合が開始された規定投球数が50オーバー(300球)[注 2]ずつの1イニング制であり、7時間程度で試合が終了する形式である。1975年に開始されたクリケット・ワールドカップはこの形式であり、正会員とODIの試合を行う権利を得た一部の準会員のナショナルチームしか行うことができない。トゥエンティ20(T20)は、2003年にイングランドの国内リーグで導入され、国際試合では2005年に開始された規定投球数が20オーバー(120球)ずつの1イニング制であり、3時間程度で試合が終了する形式となる。全ての準会員を含めた100以上のナショナルチームで行うことができる[24]。これにより夜のプライムタイムに試合を開始することも可能になり、この形式のプロリーグが世界で急速に普及した。世界最大のプロリーグは2008年に発足したインドのインディアン・プレミアリーグ(IPL)であり、世界のトップクラスの選手の多くはこのリーグでプレーしている。IPLは2023年から5年間の放映権を総額4839億ルピー(約8470億円[25])で契約しており、1試合当たりの放映権料は世界のプロスポーツリーグでNFLに次いで2番目に高額である[26]。オーストラリアのビッグ・バッシュ・リーグや西インド諸島のカリビアン・プレミアリーグも高い人気がある。アメリカでは2023年にメジャーリーグクリケット(MLC)が開幕した。また、女子のT20形式のプロリーグも急速に発展しており、インドでは2023年に女子プレミアリーグ(WPL)が開幕した。WPLはバスケットボールのWNBAと並び、女子プロスポーツリーグとして世界屈指の経済規模がある[27]

オリンピックでは1900年のパリ大会においてクリケット競技が1度だけ行われたが、2028年ロサンゼルスオリンピックで再び実施されることが2023年のIOC総会で決定した[28]。男女2種目のトゥエンティ20(T20)形式で行われる予定である[29]。オリンピック参加に長い間消極的だったこともあり、1世紀以上に渡って実施されなかった。特に強い発言力を持つとされるイングランド・ウェールズクリケット委員会インドクリケット管理委員会は、長期においてオリンピック参加に反対の立場をとっていた[30]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:238 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef