クリケット
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オックスフォード大学ケンブリッジ大学との間で毎年開催されている定期戦も200年近くの歴史がある[10]イギリス王室と歴史的に深く結びついており、大英帝国勲章ナイトの称号を授与されたクリケット選手はスポーツ界の中で特に多い[11]

2023年現在、12の国・地域の協会がクリケットの統括団体であるICCの正会員であり、96の国・地域が準会員である[12]クリケット・ワールドカップは200以上の国・地域で視聴されており[13]FIFAワールドカップ夏季オリンピックに次いで世界で3番目に視聴者数の多いスポーツイベントである[14]世界選手権大会は他にT20ワールドカップ女子クリケット・ワールドカップ等がある。2022年の男子T20ワールドカップでは、ICCの動画配信プラットフォームにおいて65億8000万回の視聴回数を記録した[15]

世界の競技人口は16歳以上で3億人を越えており、16歳未満も含めれば更に加算される[1]。世界的な競技人口やファン人口が多いことから、サッカーに次いで2番目に人気の高いスポーツである[16][17]。一方で世界のクリケットファンの大半をインド亜大陸で占めていることから、地域的な人気の偏りが強い[18]日本クリケット協会によると、日本の競技人口は約4,000人であり[19]、人気や認知度は低くマイナースポーツとされている。ただ日本には早い時期に伝わっており、幕末の1863年に日本で最初のクリケットの試合となった横浜商人とイギリス海軍の試合が横浜で行われた[8]。また、プロ野球・横浜DeNAベイスターズの本拠地でもある横浜スタジアムの前身・横浜公園平和野球場は元々1876年に居留外国人向けにクリケットグラウンドを開設したことに起因している[20]。アメリカでは英領アメリカ時代の1709年から言及が始まり、1861年に起きた南北戦争以前は一番人気のスポーツだったが、19世紀後半に野球やアメリカンフットボールなど後発のアメリカ発祥のスポーツの発展により衰退した[21][22]。しかし、近年はアメリカで新プロリーグが創設されるなど徐々に人気が復活している[23]攻撃側のバッターサチン・テンドルカール)と守備側のウィケットキーパーおよび2人のフィールダー

国際公式試合はテスト・クリケットワン・デイ・インターナショナル(ODI)、トゥエンティ20(T20)の3形式がある[24]。これらの試合はICCによって承認された規則と規制に基づいて行われる[24]。テスト・クリケットは1877年に国際試合が開始された伝統的な形式で、現在は2イニング制の5日間に渡って行われる。正会員の12のナショナルチームしか行うことができない[24]。多くの国際試合は2カ国の間で行われるテストマッチシリーズであり、イングランド代表オーストラリア代表ジ・アッシズが有名である。ワン・デイ・インターナショナル(ODI)は、1971年に国際試合が開始された規定投球数が50オーバー(300球)[注 2]ずつの1イニング制であり、7時間程度で試合が終了する形式である。1975年に開始されたクリケット・ワールドカップはこの形式であり、正会員とODIの試合を行う権利を得た一部の準会員のナショナルチームしか行うことができない。トゥエンティ20(T20)は、2003年にイングランドの国内リーグで導入され、国際試合では2005年に開始された規定投球数が20オーバー(120球)ずつの1イニング制であり、3時間程度で試合が終了する形式となる。全ての準会員を含めた100以上のナショナルチームで行うことができる[24]。これにより夜のプライムタイムに試合を開始することも可能になり、この形式のプロリーグが世界で急速に普及した。世界最大のプロリーグは2008年に発足したインドのインディアン・プレミアリーグ(IPL)であり、世界のトップクラスの選手の多くはこのリーグでプレーしている。IPLは2023年から5年間の放映権を総額4839億ルピー(約8470億円[25])で契約しており、1試合当たりの放映権料は世界のプロスポーツリーグでNFLに次いで2番目に高額である[26]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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