クラッシュシンバル
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小さいものは持ち手を付けて京劇で用いキメの部分などで演奏される。

形状:通常のシンバルの形状とは異なり、縁が反り返っている。

セッティング:一般的に表裏を逆向きにセットしたりもする(つまり通常のシンバルとは逆に裏側を演奏面とする)。

音質:倍音が整っていないために、音は他と比べると濁りのある音。

演奏:普通のアクセント以上のインパクトがほしい時に使用するが、逆にこれでビートを刻むこともある。

スプラッシュ

名の由来:スプラッシュ(しぶき、とびはね、はね散らかし)が由来。

サイズ:6 - 10インチサイズが一般的。

形状:皿状。

セッティング:スタンドに載せるが、合わせシンバルとしてクラッシュシンバルやチャイナシンバルと組み合わせることもある。合わせシンバルの場合、同じ向きで重ねる方法と逆向きに重ねる方法がある。

音質:クラッシュシンバルよりも余韻の減衰が早く、軽い音

演奏:静かなバラードのような曲で使用したりもするが、逆にスピードのある曲でしつこくならない程度にクラッシュ音がほしい場合にも使用したりする。

チャイナスプラッシュ

名の由来:チャイナとスプラッシュの両方の要素があるため。

サイズ:6 - 10インチサイズが一般的。

形状:チャイナ同様に通常のシンバルの形状とは異なり、縁が反り返っている。

セッティング:スタンドに載せるが、合わせシンバルとしてクラッシュシンバルやチャイナシンバルと組み合わせることもある。

音質:チャイナシンバルよりも余韻の減衰が早く、軽い音。スプラッシュよりはパワフル。

演奏:チャイナシンバルよりもアクが強くないため、スプラッシュでは物足りないときなどに使う。

ベル

名の由来:ベルはシンバルの中央部の膨らみのことであり、それ単体で独立したもの。

サイズ:6 - 10インチサイズが一般的。

形状:
ボウル状。

セッティング:スプラッシュシンバル同様スタンドに載せるが、合わせシンバルの場合、逆向きに重ねる。

音質:力強い音(カンカンと鳴る)。減衰の速いスプラッシュと異なり、余韻は長い。

演奏:インパクトという点でチャイナに通じる。ただし、ビートを刻むことはあまりない。

製造

を主成分とした金属の合金ニッケル等を含む)で製造される。安価なものでは黄銅系、高価なものでは青銅系の合金で製造される。製造方法は大きく3種類あり、製造工程がさらに求める音により変わるため一概に製造過程を定義しにくいが、大体のところは以下のとおり
製造方法

プレス製法:金属板をプレスして成形するもの。安価なもの。

鍛造製法:鋳造した地金を叩き伸ばしていくもの

鋳造製法:溶けた地金を型に流し込むもの

製造工程

ハンマリング:ハンマーで表面を打っていく工程。機械打ちと手打ちがある。

切削加工(レイジング):表面を削る工程。削らない場合、隙間を空けて削る場合、削る・削らない部分を意図して併置する場合もある。

メッキ加工:表面に
メッキをする工程。しない場合もある。

シンバルメーカー

今日の西洋音楽で使われるシンバルはトルコから広まったものであるという歴史から、現在もシンバルメーカーはシンバル発祥地トルコが源流というブランドが世界市場で主力となっている。もうひとつの発祥地と言われる中国源流のブランドは、今のところWuhan・ZENN。

Zildjian(ジルジャン):イスタンブール出身のアルメニア系シンバル職人ジルジャン一族が経営するブランド。「ジルジャン」は「シンバル職人の息子」という意味がある。現在はアメリカで生産されている。現存するシンバルメーカーの中で最も古い歴史を持つ。

SABIAN(セイビアン):ジルジャンのカナダ工場が独立し枝分かれしたブランド。saly,bily,andyという3人の子供たちの名前をあわせて社名とした。8角形のロクタゴン(Rocktagon)などユニークな商品があり、多数の試作品を一般ドラマーのプロ、アマに試奏させてアンケートを募り、人気が高かった試作品を商品化したものなど、ユーザーの意見を反映した商品もラインナップに加わっている。

ISTANBUL(イスタンブール):ジルジャンのトルコ工場が閉鎖され路頭に迷った職人を集めて作られたブランド。アゴップ社で作られた製品とメメット社で作られた製品があり、それぞれの製品にはそれぞれのサインが入っている。

PAiSTe(パイステ):エストニア系ロシア人のトーマス・パイステによって創設された。現在はスイスのブランド。ジャズ全盛時にも繊細かつ高品質な製品で評価が高かったが、1970年代、楽器の電気化に対応できる音量の出る製品が大ヒットとなる。全てのシリーズがシートシンバルで出来ており、製品毎のムラがなく、安定した品質を売り出している。

UFIP(ユーヒップ):イタリアのブランド。溶かした合金を回転する機械に注ぎ、遠心力を使ってシンバルの原型を製造する。全てがハントメイドで作られているため、そして製品の品質を安定させるために、意図的に流通量を制限している。

KOIDE(コイデシンバル):小出製作所大阪府に所在。日本国内唯一のシンバル製造も行う金属加工メーカー。クラシックシンバルとドラムセットシンバルをラインナップする。

Bosphorus(ボスフォラス):Zildjian、ISTANBULとは全く異なる流れを持つトルコブランド。トルコ伝統の製法を守る孤高のブランド。

Turkish(ターキッシュ):ISTANBUL社の職人が独立して作ったメーカー。

MEINL(英語版、ドイツ語版)(マイネル):ドイツのブランド。打楽器の総合メーカー。上位シリーズの製造工場はトルコ。社員全員がドラマーであり、仮にドラマーではない人間が入社した場合、MEINL側が費用を負担してまでドラムを習わせる程、徹底してドラマー目線による楽器作りを肝としている。

WUHAN(ウーハン):中国のブランド。漢字表記は「武漢」。当然China Cymbalが強い。ライド等も隠れた名品。

MasterWork(マスターワーク):トルコ製。

スピッチーノ:イタリア人のシンバル職人スピッチーノがハンド・ハンマーを行い、オールドKジルジャンを意識している。スピッツとも言う。

Amedia:トルコのイスタンブールに所在するシンバルメーカー。トルコの伝統の製法に従い100%ハンドメイドでハンドハンマリング・シンバルを製造している。

soultone(ソウルトーン):イスラエル出身のドラマー、イキー・レビーが2003年に設立したメーカー。

Agean Cymbal(エイジーンシンバル): istanbulの職人が2002年に立ち上げた純トルコ製ハンドメイドシンバル。トルコシンバルの伝統を継承し且つ他に無い澄んだサウンドを持つシンバル

脚注[脚注の使い方]
出典^ “マーチングシンバル:AA Marching Band|パール楽器製造株式会社”. 2018年9月1日閲覧。
^ “シンバル|鈴木楽器製作所”. 2018年9月1日閲覧。

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