クライマックスシリーズ
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この件を受け、2019年シーズンはセ・リーグでも月曜日などの試合がない日にも予備日を設定することとなった[22][23]


2021年は、悪天候や新型コロナウイルス感染症の集団感染による試合延期が相次ぎ、日程の余裕がなくなっていた。そのため、10月30日に予定していたCS開幕を1週繰り下げ、11月6日開幕とした[24]。結果的には、予備日を多く確保した都合はあったものの、パ・リーグは10月30日、セは11月1日で全日程を終了した。


従ってリーグ優勝が確定しないままにクライマックスシリーズ進出となるケースや、実際の確定順位と、クライマックスシリーズ出場選考のための順位が異なり、クライマックスシリーズに出場しても、最終的に実順位でBクラス(その逆で実順位はAクラスだが、クライマックスシリーズ出場を逃す)、ないしは実順位は3位でも選考順位2位でファーストステージ主管権を得るなどといったケースが発生する恐れもありえることになる。

また、両リーグともにアグリーメントでレギュラーシーズンの試合は10月20日までに終了することとしている(何らかの理由により開幕が延期された場合は除く)ため、CS進出チームの試合が残り、最終ステージまで進出した場合には未消化のまま打ち切りとなる可能性もある。

レギュラーシーズンの順位は勝率を基準とする。勝率の計算式については、引き分けを除外した次の公式が用いられている。

勝率=勝利数÷(試合数-引き分け試合数)=勝利数÷(勝利数+敗戦数)。尚、勝率が並んだ場合は以下のように順位を決める[25]
(セ・リーグのみ) 勝利数が多い球団

直接対決で勝ち越している球団(3チーム以上並んだ場合は当該チーム間の対戦成績を合算した上で比較)

セ・パ交流戦を除いたリーグ戦(全125試合[注 9])における勝率

前年度順位の上位球団パ・リーグは2 - 4で決定する。3はセ・リーグでは2022年から導入。

(例)同勝率で並んでいるA球団とB球団がある場合(143試合制での換算)

A球団が70勝70敗3分、B球団が71勝71敗1分、A球団とB球団の直接対決でA球団が13勝、B球団が12勝だった場合、セ・リーグでは勝ち数の多いB球団が上位、パ・リーグでは直接対決で勝ち越しているA球団が上位となる。万が一、勝敗数や対戦成績が同じ場合には一発勝負のプレーオフは行わず、交流戦を除いたリーグ戦での勝率の高い方が上位となる(リーグ戦勝率も同じ場合は前年度順位の上位球団)。

(例)セ・リーグの「同勝率で勝利数が異なる」ケース(143試合制での換算)

5割以外の場合は、4勝3敗の倍数となる勝率5割7分1厘(80勝60敗3分 貯金20、76勝57敗10分 貯金19)や、3勝2敗の倍数となる勝率6割(84勝56敗3分 貯金28、81勝54敗8分 貯金27)及び、2勝1敗の倍数となる勝率6割6分7厘(94勝47敗2分 貯金47、92勝46敗5分 貯金46)といった前述等の倍数での勝率となり非常に稀なケースに限られてくる。

「交流戦を除いた勝率」

このルールは、パ・リーグでは当初から設定されているが、セ・リーグでも2022年から導入した。

実際に2022年のパリーグはオリックスとソフトバンクが76勝65敗2分で並び、同率首位で終えた。オリックスはソフトバンクとの直接対決で5つの勝ち越しがあったため、オリックスが優勝、ソフトバンクは2位でクライマックスシリーズ・ファーストステージ出場となる。

この同率でも必ず違う順位にする順位決定方法はクライマックスシリーズが始まってからその実施のために決定されたものであり、それまでは同じ順位になることがあった。詳細は「プレーオフ制度 (日本プロ野球)#勝率1位同士によるプレーオフ」を参照
クリンチナンバー

2009年までのシーズン終盤には、共同通信社がクライマックスシリーズ進出決定となる3位以内(いわゆるAクラス)が確定するまでの最少勝敗数を「クライマックスシリーズ進出マジックナンバー」として配信し、各メディアはこれを両リーグの順位表等と共に表示していた。これはリーグ優勝が確定するまでの勝利数を示す「マジックナンバー」に準ずるものである。

ただし、その算出は計算方法が非常に複雑で、システム的に困難である。それは、

3位以内が条件となるとマジック点灯チームもマジック対象チームも複数となる。

最少勝数を求めるにはリーグの残り全試合の勝敗パターンをシミュレーションする必要がある。

引き分け試合が多く発生した場合など特定の条件では計算がより複雑になり、最少勝敗数に達しない可能性もある。

などの要因による。特に2009年9月には共同通信社の計算プログラムに不具合が発生し、進出マジックの算出を巡って混乱が生じたことなどから、「目安としては相応しいものではない」と指摘されていた。

こうした経緯から2010年、共同通信社は情報・システム研究機構統計数理研究所と共同でクライマックスシリーズ進出までの目安を算出する方式「クライマックスシリーズ・クリンチナンバー」を開発。最適化手法を用いて計算の必要のないパターンを排除することによって、短時間で最小数を計算することが可能となった。クリンチナンバーとはクライマックスシリーズ進出を確定するために必要な最少の勝利数で、ゼロになると進出決定となり「☆」で示される。逆にクリンチナンバーが残り試合数を越えた場合は自力での進出の可能性が消滅する。この場合はクリンチナンバーも消滅し、「△」で示される。さらに、進出の可能性が完全に消滅する4位以下(いわゆるBクラス)が確定した場合は「×」で示される。

「クリンチ (Clinch) 」には「決着を付ける」という意味があり、メジャーリーグベースボールでは地区優勝やプレーオフ進出決定までの目安の数字を「クリンチナンバー」と呼んでいる。なお共同通信社はこのクリンチナンバー開発にあたって同年7月28日に特許申請を行い、8月10日から各メディアへの配信を開始している。
表彰
チーム賞

優勝チームに対し、主催連盟よりセ・リーグは優勝盾(銀皿)、パ・リーグは優勝旗を額に入れた物を贈呈する。
個人賞

両リーグとも優勝チームで最も活躍した選手にMVP(最優秀選手)を表彰している。但しパ・リーグはCS導入当初の2007年から行われたのに対し、セ・リーグは1年遅れて2008年から導入した。2007年のパ・リーグでは第1ステージでもMVPを表彰した。2010年のパ・リーグでは3位から勝ち上がったロッテからファーストステージとファイナルステージで分けて表彰している。

歴代クライマックスシリーズMVP年度セントラル・リーグパシフィック・リーグ
選手名所属球団選手名所属球団
2007制定なしサブロー(第1)ロッテ
ダルビッシュ有(第2)日本ハム
2008A.ラミレス巨人涌井秀章西武
2009脇谷亮太巨人T.スレッジ日本ハム
2010和田一浩中日里崎智也(ファースト)ロッテ
成瀬善久(ファイナル)
2011吉見一起中日内川聖一ソフトバンク
2012石井義人巨人糸井嘉男日本ハム
2013菅野智之巨人田中将大楽天
2014呉昇桓阪神吉村裕基ソフトバンク
2015川端慎吾ヤクルト内川聖一ソフトバンク
2016田中広輔広島中田翔日本ハム
2017J.ロペスDeNA内川聖一ソフトバンク
2018菊池涼介広島柳田悠岐ソフトバンク
2019岡本和真巨人今宮健太ソフトバンク
2020CS中止のため表彰なし中村晃ソフトバンク
2021奥川恭伸ヤクルト杉本裕太郎オリックス
2022J.オスナヤクルト吉田正尚オリックス
2023木浪聖也阪神杉本裕太郎オリックス

その他、2007年のパ・リーグでは第2ステージで活躍したMVP以外の選手に敢闘賞を表彰し、2010年以降のパ・リーグでは、ファーストステージで最も活躍した選手、およびファイナルステージで活躍したMVP以外の選手において、それぞれ特別賞を表彰している。
結果
クライマックス セ

勝利チーム名のうち、当シリーズ優勝(日本シリーズに出場)したチームは太字で示す。

チーム名に続く括弧内はレギュラーシーズンの順位(1位は優勝チーム)。

星取表の☆/★はアドバンテージ(下表のA)による1勝/1敗を表す。

セ・パ共通のクライマックスシリーズが導入される前の成績に関しては、該当項目を参照。

開催年ステージ開催球場勝利チーム成績星取表敗戦チーム
名称試合制A123456
2007年
詳細第13ナゴヤドーム中日(2位)2勝0敗○○-阪神(3位)


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