クモガタ綱
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

学名は、古代ギリシア語で「クモ」の意があるアラクネ(?ρ?χνη, Arachn?)に由来する[5]が、本群はクモだけでなく、ダニサソリなどをも含む、10万種以上に及ぶ大きなグループである。体は前体後体の2部のみに分かれ、前者に触角はなく、代わり鋏角(きょうかく)、触肢と8本のを持つ[9]

昆虫多足類などの陸生節足動物と同じく、クモガタ類も一般に「」と扱われる動物であるが、昆虫とは別系統である。
形態

クモの体
(1) 、(2) 前体、(3) 後体

サソリの体
緑:前体、黄とピンク(1-7、M1-M5):後体、T:尾節

ナミケダニ(ダニ類)、体節の区別は外見上から見られない

体は数多くの体節からなり、順に前体後体という2つの合体節にまとめられる。前体と後体の間はくびれるものとくびれないものがある[9]。くびれるものでは後体第1節由来の腹柄によって両者は繋がり[注釈 3]、くびれないものでも両者の区画は明確なものが多い[注釈 4]が、ダニではほとんどが極めて強く密着し、境目が判別しにくい[9]
前体サソリモドキ背甲(紫色ハイライト)

前体(prosoma)は先節と直後6節の体節(第1-6体節)を含む合体節である[9]。機能的に頭胸部(cephalothorax)とも呼ばれるが、由来としては頭胸部(頭部胸部の集合)ではなく、他の節足動物の頭部そのものに該当する頭部融合節である(鋏角類#他の節足動物の頭胸部との違いも参照)[10][11][12][9]

通常、前体全ての体節は著しく癒合し、背面の外骨格背板 tergite)は単一の背甲(carapace, prosomal dorsal shield, peltidium)である。ただし、第5-6体節が分節した群もいくつかある[注釈 5][9]。腹面の外骨格、いわゆる腹板(sternite, sternum, 胸板とも)は種類により分節があったりなかったり[注釈 6]するが、腹面がほぼ触肢と脚の基節に占められ、腹板が観察しにくいほど退化した群もある[注釈 7][9]。背甲に備わるは通常では中眼と側眼由来の数対の単眼であり、その有無と配置は分類群によって異なる(後述)。

クモ前体(1)、鋏角(C)、触肢(B)と(A)

分節した前体と巨大な鋏角をもつヒヨケムシ

サソリはさみ型の触肢

鎌型の触肢と感覚用の第1脚をもつウデムシ

鋏角、触肢と脚クモ触肢歩脚の肢節構成(前?節を除く)サソリ歩脚腿節(左)、膝節(右上)と脛節(右下)。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:157 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef